ブラック企業
小男A「おい、どうした?覇気なさすぎじゃねえか。」
小男B「マジで俺、転職したい。ブラックすぎるうちの職場。木曜の夜にさ、処理不可能なアルコールが大量に、胃から送られてきて。納期設定とか無理ありすぎなのに、半ば押し付けてきやがって。うちの工場長も『馬鹿野郎!なんて、こんなの受注するんだ!』ってキレるけど、俺だってどうしようもない。」
小男A「ああ。お前の勤務地、肝臓だったか。お酒飲まない人だったら、割と楽って聞いたことあるけど。。」
小男B「あれ、お前の職場、足の辺りじゃなかった?なんで、こんなとこにいんだよ」
小男A「天井(足の裏)が黄色くなったんだよ。あれって、肝臓が限界って意味だろ?先輩がちょっと様子見にいけって。まあ、俺たちも俺たちでちょっと問題発生してんだけど。」
小男B「見ての通り、悲惨だよ。そもそも、アセトアルデヒドの分解能力、そんなに高くないのにな。調子に乗ってあんなに飲むから。一年に数回あるんだよ、学習能力なさすぎて、びっくりする。翌日、うちで分解できなかった分、全部、胃とかに戻したから、嘔吐してたわ。俺の知ったことじゃないけど。で、お前んとこは何があった?」
小男A「この人間、ヒール高めのミュールを最近履いてるらしいんだけど、朝も遅刻しそうになったりと、走ったりするわけ。まあまあ負担かかってて、足の裏の角質が固くなって、ボロボロになったらしい。かかとは保湿よくしてたから、大丈夫だったけど。今日は皮膚科とか行って、診てもらってたわ。年齢とか考えろよな。『kともしばらく会えない』って青くなってたけど、自業自得だよな」
小男B「本当、自業自得だな。胃の連中から聞いたけど、あの女、普段は美容や健康意識高くて、麹とか野菜とかいいもん食べてるらしいけどさ、お酒飲んで、あんなにダメージ与えたら、全部水の泡なのに。毎日溜めてた美容ポイントを全部使っちゃって、なくすみたいなことしてる。アホだよな」
小男A「あの女(笑)。美容ポイントとか、面白いこと言うな。確かにそうだ。しかし、お前もだいぶ追い詰められてるな。俺もさっき、胃のやつらと話したけど、あそこもブラックだよな。嘔吐した金曜日、普通だったら、食欲なくなるじゃん?なのに、朝からご飯もモリモリ食べて、しまいにおやつに魚肉ソーセージ食べたから、さすがに胃の連中も怒って、全部吐き出したらしい。それでも、吐いたらスッキリしちゃったのか、お昼も雑炊が入ってきたって言ってたわ。しかも、鶏肉も入ってたって」
小男B「そりゃあ、正気の沙汰じゃねえな。俺の職場がブラックというより、もうこの体全体(社会全体)が狂ってるな」
小男A「ああ。まあ、でも美意識が高いから、しばらくは大人しくすると思うわ。まあ、しばらくはお前も大変だけど」
小男B「ありがとう。聞いてもらってちょっと元気出たわ」
小男A
「おう。また、落ち着いたら、飲みにでも行こうぜ」
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