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Mentalization #2

メンタライゼーションの歴史は比較的新しいもので、1990年代にイギリスの精神科医であるピーター・フォナギー(Dr. Peter Fonagy)らによって精神分析や愛着理論を起源として考案され、発展してきました。

フォナギーは、境界型パーソナリティ障害の患者に対する治療を行っていく中で、「自分自身(及び他者)を様々な思考や感情を持った人間であると考える機能」としてメンタライゼ-ションと言う概念を提唱し、この機能が障害されていることによって境界性パーソナリティの精神病理を説明しました。

メンタライゼーションの能力は小さい頃から養育者との関わりの中で獲得されていくもので、養育者との関係に機能不全があるとこれがうまく育まれなかったり、心理的に不安定な状態に陥ったりすると、物事を捉える際に偏った処理をしてしまいます。不完全な処理の仕方には3種類あり、「心的等価モード」、「ふりをするモード(ごっこモード)」、「目的論的モード」があります。

(2)心的等価モード

「心的等価モード」は、現実と心で思うことの境界が失われ、心で思ったことをそのまま現実であるとみなしてしまう状態で、妄想やフラッシュバックなどではその時の精神状態がそのまま現実として体験されます。

(3)ふりをするモード

「ふりをするモード」は、現実を無視して空想的、抽象的、観念的な見解に没入してしまい、「~しなければならない」「~すべきだ」といった考えにとらわれて自分の中の現実と他の現実とを柔軟に結び付けられない状態です。

(4)目的論的モード

「目的論的モード」は、願望や感情などの精神状態を推し量れずに具体的なものや行動のみで判断するような状態を指します。

このような機能不全に陥ったメンタライゼーションを修正して介入していくことで、患者やクライエントの症状の改善を期待することができます。

https://s-office-k.com/technique/psychoanalysis/mentalization

Y:メンタライゼーションの続きを学んだ
W:今までの中で1番難解な予感、、、
T:

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