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2024年ソニー株主総会で質問してみた

お休みを取って、ソニーの株主総会に行ってみました。
10年ぶりくらいに。

第一印象としては、なんだか閑散としてるねえ、という感じ。
今年の参加株主数は451人。2013年には1万人を超えていてそこをピークに減少してきたと言うから(下記事参照)、そりゃ比べちゃえば閑散です。400人もいて閑散というのもヘンですけど。

でも前に株主総会に行ってみた時は人でごった返していたし、あまりに人が多過ぎるせいか第2会場なんかもあったのです。10時開始だけど8時前とかに会場に行って並んでいないとメイン会場には入れなかったんではないかというくらい、人いっぱい。

当時の私は、総会なんぞはそっちのけで併設されてた製品展示会場の方に行って遊んでいたので、実際のところは知りませんけど第2会場に入った人は質問できなかったんじゃないかと思います。


今年は会場は1つだけだったし、空席もあったし、でもスッカスカではないしと、まあまあ、これくらいの規模がちょうどいいのではないかと思います。いつの頃からか、製品展示はやめたみたいです。あればそれなりに楽しめるけど、それで人がごった返すなら、ない方がいいでしょうね。製品見たければ、銀座のソニーストアとか行けばいいし。


満員電車に乗るのがイヤで朝早くに会場に着いていたので、8時30分から総会開始の10時過ぎくらいまでずーっと会場にいて本読んでいましたが、9時くらいから前方の大きなスクリーンで映像を流していました。

  • 映画?ゲーム?の一場面とか

  • ソニーの開発中の製品のお話とか

  • 環境への取り組みとか

本読みながら聞き流していたのであやふやですけど。

1個だけおもしろそうでしっかり見たのは、40種類以上?の匂いを選んで出せるという、開発中の装置。ゲームや映画の場面に合わせて匂いを出すとか、イベント会場で使うといった「五感に訴えかけるエンタテイメント」という使い方はもちろん、医療分野でも利用できるんだとか。

認知症って言ってたと思うのですが、脳の機能の衰えや障害が目に見えて現れてくる10年から15年くらい前から嗅覚が機能不全を起こすのだそうで。この装置使えば嗅覚診断ができるので、認知症?の早期発見なり予防なりができるんじゃないかと。そのうち健康診断とかで嗅覚検査、という項目が追加されるかもしれません。「これ何の匂いかわかりますか~?」「レモンでしょうか~」みたいな。


そして肝心の株主総会。
いろんな会社の株主総会を見ていると、業績説明はビデオで、対処すべき課題は社長が語る、というスタイルが多いのですが、今日のソニーは逆。業績説明は社長が語り、対処すべき課題というかソニーの目指すものはビデオ。なんかこっちのほうがしっくり来るかも。対処すべき課題を社長が熱く語るというのもいいんだけれども、「映像と音楽を使って五感に訴えかける」というのはソニーの真骨頂。一方で業績は過去の事実なので淡々と説明すればじゅうぶんです。


株主からの質問への回答は、ぜんぶ執行役員(と社長の十時さん)が回答していました。取締役(非執行)は、誰も、しゃべらなかったですね😅。
私が見てきた他の会社は、執行役員は補佐的な立場で壇上にいるものの、いろいろ回答するのはだいたい取締役、という感じでした。ちょっとしたことではあるものの、他の会社と違うところ、ちょこちょこあります。


で、ライブ配信視聴ではなく、早起きして会場まで来たのですから!せっかくの機会なので質問をさせてもらいました。
はい、やっぱりマイクの前行ったら緊張しました、噛みました😅🙀、耳から直接聞こえる自分の声に一瞬遅れてマイクを通した自分の声が聞こえるので、なんだかものすごくヘンな感じがしました。ちょっと酔いそう?
質問したのはゲーム事業について。

ゲーム事業の利益をどうやって伸ばしていくのか?

<質問の背景>
・PS2、PS3の時代は、PlayStation(ハードウェア)が大きな利益を生み出していた。モデルチェンジの都度、小型化して製造原価を低下させて、値下げもして。でも今はもうこの方法を採るのは難しいと思う。
・PS3の後期からはPlayStation Networkというサブスクリプションサービスで収益を伸ばしてきた。まだ伸びしろあるかもしれないけど、これももう既にかなり大きな収益源になっている(ここからさらに急成長する感じではない)。
・以上の状況で、今さらなる利益成長を目指しているところ、という認識。
 プレゼンでも言っていた「ゲームソフトのPCへの展開」というのも解の1つだとは思うが、そこだけ取り出すと、ゲームソフトメーカー(例えばスクウェアエニックスとか)と同じに見えてしまう。そんなはずはないと信じているけど、具体的なイメージが湧かないので、どう事業展開して成長していくのか説明してほしい。

これに対する十時さんの回答は、要約すると、

・PlayStation Network は、既存のユーザをだいじにして引き続き使ってもらえるようにする。緩やかではあるが安定的な成長を見込む。
・一方で、(サードパーティではなく)SONY自身が開発したゲームソフトをPCに展開することは、新たなユーザを取り込むことで成長につなげていく。特にライブサービスなどで。

たぶん両輪なのかな、と。
PC展開で新たなユーザを取り込み、ここで大きく成長するというのが1つ。それだけで終わらずに、取り込んだユーザをPlayStation Networkに導いて顧客基盤を広げる。ゲームソフトのPC展開で成長するチャンスは新作ゲームソフトの投入する時に限られるけどヒットさせれば大きく伸びる、一方でPlayStation Networkはいったんお客さんになると継続的に毎月、毎年、ちゃりんちゃりんと少しずつお金を落としてくれる。


最後に他の会社とちょっと違うところをもう1つ。
会場の各座席には、

  • 質問のある人が挙手する時に持つ用の、すっごく目立つカラフルな円形の厚紙

  • 質問の心得、みたいな説明が書いてある紙(もちろん、心得、というようなそんなエラそうな文面じゃありませんけれども)

  • 小さめのお茶1つ

が置いてありました。
他の会社はあんまりお茶とかくれない気がしますね。
このちょっとした心遣いが嬉しいものです。
特にこの時期は、急に暑くなりますから。

ダイドードリンコ、茶の葉(緑茶)275g


APPENDIX


他の人の株主総会中継


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