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【出版ストーリー その③】執筆用の目次の作り方~企画書を読者視点で修正する

前回提出した初の出版企画書。担当編集者の方と打ち合せをした結果、「没(ボツ)」でした。理由はいろいろとあるのですが、駄目な理由の一番は、「読者視点ではなく、著者視点である」ということ。

著者がこれを書きたい、これを伝えたいというのが強すぎるということでした。

うーん、難しい。。

悩んでいるうちに、10月の下旬に3回目の講義が行なわれました。内容は、「執筆用の目次の作り方」。ただそこで新たな発見がありました。


読者視点の企画作り

恐らく私以外にも著者視点での企画が多かったようで、あらためて読者視点についての話がありました。

ポイントは、読者自身が気がついている「悩み・興味・関心」に、著者が解決方法を提示するということ。つまり、読者が気づいていないことを著者が教えるんだ!こういう読者にはこういうことが必要だ!という著者視点はNGということです。読者の方に「読ませたい」、「読んでもらいたい」を捨てなければならないのです。

これって、自分が電子書籍を探すまでの流れを考えればわかるものです。ビジネス書を電子書籍が買う場合、何かしらの自分が抱えている興味や関心や悩みを解決するための参考になる本を探しますよね。だから買い手からすると、著者の想いはどうでもよくて、「自分の課題解決に役立つかどうか」しかないのです。

(もちろん好きな作家や知らない知識を学ぶために買う本もありますよ)

ただ、私は講義を受けてもすぐにピンときたわけではなく、同じプロジェクトに参加している仲間が提出する企画書を見て「あ、これが読者視点か」というのに気がついたのでした。そういった意味で、一人ではなく仲間がいることで気づけることがあったのです。


目次作成の手順

講座では、目次作成の手順を学びました。

そもそも目次とは、「何も知らない読者を最終目的地に向かってわかりやすく伝えていく」ものです。ただその伝え方にはいろいろあって、売れている本の目次をみても様々なものがありました。

スタンダードな見出しは、WHY(理由)、WHAT(理由に対する具体的な内容)、HOW(方法)、CASE(事例)と進めるもの。他にも、「○○のための50の習慣」という本だったら、HOWだけで構成しているものもありました。何をどう伝えるのか、ここから本作りは始まっているのです。

具体的な目次の作り方としては、まずは書けそうな項目を50個ほど出してみる。そしてそれをカテゴリー分けして精査していきながら流れを考えます。目次が思いつかないときはセミナーのスライドを作ってみるのもよいということでした。


キーワードが「インスピレーション」に決定

あらためて自身の企画書を作るうえで、本のキーワードを設定しなければなりません。キーワード選びのコツは、アマゾンでの検索ボリュームが多くて、かつ競合となる本が少ないのがベスト!(当たり前といえば当たり前ですが)

既に決めているキーワードがあったりしても、そのキーワードの検索ボリュームが少なかったり、多かったとしても検索の意図が本を関係なかったり、競合が多すぎてレッドオーシャンに飛び込むようなものだったりと、なかなか難しいのです。

私も最初は「キャリア」をキーワードの候補に考えていたのですが、検索ボリュームは一定数あるものの、検索の意図を読み解くと、キャリアに関する課題を解決するために検索しているのではなく、転職支援やキャリアコンサルタントの資格講座のための検索だとわかったのです。となると、本を書くには適していないと断念しました。

その後、いろいろと検討しているうちに「インスピレーション」というキーワードにたどり着きました。一時「直感」「直観」というキーワードが流行った時期があって、興味関心はありそうな分野。しかし類義語である「インスピレーション」に関するビジネス書はほぼなかったのです。

そのため「インスピレーション」に決定。それをもとに企画書を作成していくのでした。


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