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法令順守をしないモラルハザードコンサルは必ず身を亡ぼす

当社では法令に準じた製品(プロダクト)の検査代行業務を行っています。取り扱う検査の種類は多岐にわたりますが、当社がメインとしているのは、いわゆる「強制認証」と呼ばれるもので、試験を行わないと違法品として処罰の対象になる検査です。市場に出回っている製品の多くはこの強制認証の対象製品であったりもするのですが、あまり一般的ではないので、実際に事業者としてこれらの製品を扱おうとして初めてその存在を知る、という方も少なくありません。

そしてその費用は決して安いものではないのですが、どうにかしてその費用を工面しようとする方と、どうにかして法律の抜け道を探そうとする方がいらっしゃいます。当社としては、別にどちらの方法を取ろうともお客様の自由だと考えておりますし、法律の範囲内であれば抜け道も決して悪くはないと思っています。もちろん、法律の範囲内であればですが。

しかし、法律をよく理解していない人の考える抜け道はたいていが脱法であり、それは見る人から見れば摘発対象になるので十分な理論武装が必要となります。

いずれにしても、この点だけは覚えておいていただきたいのですが、高度な情報社会において法令順守(コンプライアンス)はビジネスを行うにあたって絶対死守すべきものであります。100%法をクリアしていない状態でビジネスをしていれば、いずれ必ずその内容が明るみに出るようになります。販売している商品がダメになる程度の単純な話であればよいですが、管轄省庁から製品回収を命じられたり、事業者名が公表されたりと何だかんだ厄介なことになりかねません。

また、「強制認証」製品の多くは、基本的にユーザーの安全性を確保するために認証試験が義務付けられています。それらを守らない・軽んじるというのはユーザーの命を軽視するということにもつながります。許認可についても、自分たちが初めてその存在を知っただけで、近い歴史を見るだけでも明治維新以降、累々と積み上げてきた日本人の科学振興への英知が詰まったものなのです。それらを軽んじるということは、言霊のようにその人について回ってきます。

確かに認証費用は安いものではないので、それに反発したい気持ちもわかりますが、その気持ちはそっと自分の胸にしまっておきましょう。ポジショントークのようでもありますが、許認可を軽んじる発言をする人を見ていると人格を疑ってしまいます。

最後になりますが、コロナウィルス騒動が一番最初に出始めたころ、それらの騒ぎに乗じて検査キットのようなものを販売(のサポートを)しようとしている方がいて、それを聞いて、「医療機器の試験しているのか?」と親切心で聞いてあげたら、「取ってるよ!うるさいな!」と大声を出されたことがありました。結局、その製品は販売に至らなかったようですし、(医療機器の免許なんてそう簡単に取れるものではないので、結局、取っていなかったのでしょう)その輩は、常々、許認可を軽んじる傾向があり、一時は表舞台には出ていましたが最近ではすっかりその姿を見かけることがなくなりました。結局、そうした低い意識の人間は自然と淘汰されるのでしょう。

許認可に限らず、法令順守の意識というものはビジネスを行う上で必要不可欠のマインドです。ぜひ大事にしていただければと思っています。

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