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人材育成=体験設計

前回noteでは育成の全体像をざっくり書きました。
今回は更に細かく書き足りなかった部分を書いていこうと思います。

<前回おさらい:体験設計とは?>
セールスにおいて、「顧客体験設計」や「カスタマージャーニー」という言葉をお聞きになったことはありませんか?
上記の言葉は顧客が製品・サービスと出会い、そこから購入・契約に至るまでの道筋を設計するという意味合いなのですが、ここではそれを入社者(新人さん)で設計します。

入社した初日から、一週間目、二週間目、三週間目、一か月経過時、二か月経過時…など、求めるスピード感にもよりますが、早期のオンボーディングを求める場合は特に一日(半日)単位レベルでの設計をしたりします。

どのくらいの時期にどんな行動をし、どんな体験をして、どんな感情を持つかまで詳細に想像、想定することがとても大事です。

これをすることで、どんなタイミングでどんな支援や介入をするのが良いのか明確になると共に、育成の俗人化を防ぐ第一歩にもなります。

https://note.com/insideshibu/n/n45de2897ce69

と、言うことで体験設計。
どんなものかというとざっくりこんな感じです。

実際に社内で使っているものを出すわけにはいかないのでなんとなく伝わりそうなそれっぽいのを即興で作りました。

最低限のポイントとしては
・いつの段階で
・どうなっていてほしいか(ゴール)
・そのためにどんな支援をするか

この3点。

加えて、
・その時点でのトレーニーの状況(感情、思考、インプット状況など)
も合わせて想定できるとより精度が高くなります。

「こうなっていてほしいからこういう研修(支援)をする」だけでは足りません。
その時に「きっとこんな状況(感情)になるから、こんな支援を用意しておこう」まで詰めることで、人材育成にチームで当たることができます。

育成の経験がある人ならば、多かれ少なかれ、「トレーニーがこんな顔をしていたらきっとこういう対応がハマる」という体験を持っているはずです。
それをアウトプットし共有するんです。

共有することで、トレーニーのパーソナリティ由来の要素やトレーナーや社内の要素など様々なことから起きる事象への対処も含めた多くの可能性とその対処を想定することができます。
またチームで方針を揃えていることで支援の方向性が一致するのでトレーニーが迷ってしまうことがありません。

成功や失敗すらも設計には組み込みます。
例えば

・初めてのアポ獲得(架電開始〇日目頃)
→良かったポイントをしっかり褒める。オペレーションは初めてになるので1on1で丁寧にフォロー。
・架電数が伸びずに悩む(架電開始〇日目頃)
→オペレーションの見直しをチームで。伸びない理由を自分で思考させてから解決提案。

のように、いつ頃のタイミングで成功体験や失敗体験を得るかとその支援まで設計されていれば、多少タイミングがずれることがあってもゴールはブレません。

これらの設計は事業のフェーズや人材戦略が変わる際など適宜見直し、修正をかけていきますが、基本的にはどのくらいの速度でどのように育ってほしいかを決め、そこに向かうために誰がどんな支援をするかを明確にしながら進めることで戦略的に人材育成を仕組みにしていくことができます。


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