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ヤクルトレディの販売戦略を真剣に考えてみた。

車を運転中に、ふと外に目を向けると、タクシー運転手にヤクルトを販売している人が。そう。ヤクルトレディである。
ヤクルトレディも一種のセールス職と考えると、販売戦略を考えるとなんとなく面白そうだったので、今日はSaaSの話ではなく、ヤクルトレディの数字を最大化させる戦略を考えてみたいと思います。

※これは私が1個人事業主として、ヤクルトレディをやると想像した中での、戦略になります。実際のヤクルトレディの皆様のお仕事ではないので、予めご了承のほどお願いします。

プロダクト理解:ヤクルトの値段は40円〜。ヤクルト製品の強みは、生きたまま届く「乳酸菌 シロタ株」。腸内環境を改善し、免疫力を高める。

まずは、恒例のプロダクト理解から。ヤクルトが販売している商品は多数ありますが、差別化商品であるヤクルトを見ていきます。

最大の売りは、生きたまま腸に届く「乳酸菌 シロタ株」ですが、これが何がいいかというと、まずは腸の働きを理解したほうがいいと思うので、そこをチェックしていきます。

腸は第二の脳とも呼ばれているようで、食べ物の最終消化、吸収、排泄などを司っており、24時間絶え間なく働き人間の生命を支えています。
また、免疫機能としても優秀で、病原菌などは排除し、栄養は取り入れるという機能ももっており、人間の身体の中で非常に重要な要素を含んでいます。

で、この腸には良い菌(善玉菌)と悪い菌(悪玉菌)があり、共存しながら腸の活動がされていますが、食生活などの乱れにより悪玉菌が増えると、免疫力の低下を引き起こし、悪い菌を排除が出来ず、病気にかかってしまったり、体調不良の原因になるとも言われております。

そこでヤクルトの出番です。ヤクルトに含まれる、生きたまま腸に届く「乳酸菌 シロタ株」は腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす効果を発揮するので、腸内環境を整えることができます。

と、ここまでで何の話だっけ?と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、ここまでを一言でまとめると、

食生活が乱れがちな人で、体調を常に整えたい方向けにヤクルトは最適

これを言いたくて、腸の役割から見ていきました。ヤクルトが提供している価値はこれになるので、この提供価値を元に、ヤクルトレディの販売戦略を考えていきます。

現状理解:ヤクルトレディの1日の訪問数は20〜40。商品単価や1日の活動数から現状を算出していきます。

まずは、ヤクルトレディの売上式を考えます。
シンプルに売上だけを考えていきますので、人件費等は抜きます。

【ヤクルトレディ売上式】
1本あたりの平均単価×1人あたり平均購入本数×訪問先人数=1日の売上

上記と考えると、訪問する先で数多くの人に単価の高い商品を数多く販売することで売上が最大化できると考えます。それぞれどう上げると良いか。

1本あたりの平均単価=100円の平均単価を目指す。
→種類によって、40円〜130円の幅がありますが、40円とか130円をその場で現金で買うのって、買う側からするとちょっと面倒くさいですよね。おつりの受け取りとか。なので、あえて100円の商品のみ持っておいて、買う側の労力を減らして、販売機会の損失を減らしつつ可能な限り単価を上げることが可能かと。
1人あたり平均購入本数=2本以上をどう売るか。ここは捨てる。
→1人のお客様に2本以上販売することで、単純に売上は上がりますが、1人に2本以上買ってもらうメリットがあまりなさそう。ここを考えるより、訪問先人数をどうするかに目を向けた方が良いかと思うのと、1日で2本というよりは長期的な関係性で、訪問時に必ず買ってもらうという思考に切り替えた方が健全に働きそう。
訪問先人数=ここが重要なポイント
→個人宅でも、1人暮らしより、5人のファミリーの方が、まとめて買っていただける機会が増えます。1人あたりの購入本数は上げづらいので、訪問先の人数によって、大きく左右されますね。なので、個人宅より企業のオフィスの方が確実に人は多いと思うので、販売機会の最大化を狙いに行くのであれば、法人顧客を狙いに行きましょう。

もちろん、販路の拡大はヤクルトレディのお仕事ではないと思いますが、私が一個人事業主として、やる場合として考えております。

ヤクルトレディの1日のお仕事はこちらから。

販売アプローチ:軸は訪問先人数の最大化。狙い先としてはシェアオフィス、建設現場、市場。人が集まる場所と体が資本の方々に照準を合わせる。

昨今のテレワークの状況から、オフィスに人がいなくなっていると考えると、法人のオフィス訪問は非効率な可能性が高い。また、ヤクルトレディの仕事はAM〜お昼がメインになるので、深夜帯がメインのお客様は対象外。

となると、軸として人が数多く集まる場所に訪問できるか。その一つとして、シェアオフィスがポイントで、シェアオフィスでの販売機会を作れるかどうか。テレワークはしているけど、シェアオフィスを使っているという層もいると考えると、シェアオフィスを構えているお客様の他に、その時だけ利用している人もいるので、一定数の人の出入りはあると考えます。定期的に販売機会を作ることで、信頼関係も作れるので、継続した販売数も取れる可能性が高い。

もう1つのアプローチ先として、建設現場と市場がどうかと考えました。いずれも、体が資本の方々なので、ヤクルトの提供価値を最大化できるお客様層ではないかと。

というわけで、私の1日の仮想アプローチプランは下記で策定しました。

8:30〜9:30 豊洲市場へ訪問
→朝の競りが終わり、一息ついているところ市場の皆様へ、体調管理の1つとして、ヤクルト販売。稼働時間は1時間
仮定販売機会:500名 仮定購入本数:50本(10%の受注率) 売上:5000円
アプローチポイント:市場のボス

10:00〜11:30 銀座シックスのWeWorkへ
→豊洲市場から近いWeWorkへ。意外と10時から働き始めの人も多いと思うので、出社後の1本と、会議後のお昼のお供に1本を狙う。稼働時間1時間半
仮定販売機会:200名 仮定購入本数:20本(10%の受注率) 売上:2000円
アプローチポイント:WeWorkのコミュニティマネージャー

12:00〜12:30 ブランズタワー豊洲建設現場へ
→WeWorkから近いマンション建設地のブランズタワー豊洲へ。お昼のお供に、建設現場の方へ販売。稼働時間は30分。
仮定販売機会:50名 仮定購入本数:50本 売上:5000円
アプローチポイント:建設現場監督
※現場監督に現場の作業員分をまとめて購入してもらう。

12:45〜13:00 ブリリア有明建設現場へ
→ブランズタワー豊洲から近いブリリア有明へ。お昼後の午後の活力として、建設現場の方へ販売。稼働時間は15分。
仮定販売機会:25名 仮定購入本数:25本 売上:2500円
アプローチポイント:建設現場監督
※現場監督に現場の作業員分をまとめて購入してもらう。

稼働時間:4時間半 仮定販売本数:145本 売上:14,500円

もしかしたら、現役ヤクルトレディはもっと売れているかもしれませんが、訪問先の集約をすることで、4ヶ所への訪問で効率を上げながら売上を最大化できるのではと考えてみました。

ヤクルトレディも言われた先に訪問するだけでなく、こう考えてみると戦略が色々と考えれて、なかなか面白いですね。やはり、仕事は考えて試してやる方が圧倒的に面白いと改めて実感したので、このSaaS Studyも考えながら、読者の皆様に有益な情報をご提供出来ればと思います。


再度になりますが、本記事は全て仮定の中で想像しながら、書かせて頂きました。私自身、ヤクルトレディの経験はありませんのと、実際の業務からは離れている可能性が高い点はご了承のほど宜しくお願いします。

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