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雑魚愚図なめくじ

学生のとき男女って枠にかなりこだわってたと思う
ずっと男になりたかった
男だったら家族は壊れなかったし、好きな子の隣にもいられた。贔屓されることも貶されることもなくて、それで自分がひねくれることもなくて、もっといい友達になれた。守る側の人になりたかった。結婚して、子どもと嫁が待つ家に帰りたかった。お父さんになりたかった。自分の父親のこと尊敬してるから、同じ仕事に就きたかった。同じ道を歩いて尊敬してることを行動で伝えたかった。なれない。全部女の体してる自分が悪い。
それを受け入れられないから男を憎んでみたり恋愛を気持ち悪がったり、結局外に出てみたら性別とか些細なことでみんな優しくてまた苦しんだりした。
今もまだ少し思うけど、
この体しか知らないからしょうがないくらいには思えてる。スカート履けるようになったし、気持ち悪いとは思ってるけど髪伸ばせるし、化粧もそこそこ楽しめる。
だから別に性別違和じゃないと思う。女子トイレ入れるし、性別欄の女に丸つけられるし、女の子は好きだけど付き合いたいとか自分から思わないし。
体がとか性的指向がとかじゃなくて、もっと概念として男になりたいのかもと思ったり

いつも通り母親に難癖つけられて殴られたとき、全然痛くなかった。びっくりして、それから理不尽さとか恐怖で支配されてた自分への怒りが止まらなくなって、衝動のまま階段を駆け下りて母親に殴りかかった。はじめて反抗した。機嫌を損ねないようにそれだけ考えて、下を向いて存在感も感情も消していたのに、二度と支配されるものかって怒り、強い感情で、生きてる感じがした。今までの自分は死んだ!
でも、お母さんは殺せなかった。
日頃引きこもって家事もせず寝てばかりのひょろがり母だったが、僕もひょろがり小学生だったので普通に負けた。部屋に逃げ帰ってべそべそ泣いた。爪の跡が痛かった(笑いどころ)
あのときもっと殺意を持って殺せていたら理想の、強くてかっこいい生き物(男の子)になれたのに。中途半端で全然かっこよくなれなかった。でも殺せなかった方しか知らないからしょうがない。やりきれない思いを消化するために創作があってよかった。殺せたifはスーツ男に、殺意が育った私から分岐したifは母娘創作漫画に分けた。

今日のタイトルは昔のTwitterアカウント名たち
自分に名前をつけるとき、悪口しか思いつかない。本当にそう思ってるから自虐がやめられないし、陰湿な目つきも元を辿れば母親に言われた悪口だし。
性別以前に大人になってしまった。許せてしまう、自分にも悪いところあったねって簡単に言えてしまう。お母さんの少しだけあった良いところも、悪口も自分の中にずっと生きてる。もう母親のこと殺せないなと思う。


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