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「試験時間が足りない」を解消するには~高校入試[数学・第18週]

本記事[数学・第18週]はいつもの模擬問題の投稿ではなく、試験対策の1つのテーマについて取り上げたいと思います。今回はタイトルにあるとおり『「試験時間が足りない」を解消するには』です。

我が家の中学3年の息子も、特に数学の試験は時間が不足気味であることが以前から課題になっておりましたが、いよいよこの課題に取組むことにしたようです。
本記事では、まず問題を見渡して解く順番を考える、などの試験時間の中で使うテクニックとは別の日頃の勉強においてどういうことをやっていくか、について実例を交えながらお話していきたいと思います。

どれくらい時間が足りないのか

試験時間が足りないといっても、どのくらい足りていないのか、把握できていますか?
仮にあと何分試験時間が長ければ足りるのか、言えますか?

これが言える人は、あとちょっとで時間内に解き終わることが出来る、おしいレベルの人なんだと思います。一方でこれがわかっていない人は、結構時間が足りてない人かと思います。

いずれにしても、時間が足りないなら解答のスピードアップをしていく必要がありますが、対策としては、どこから手をつけましょうか?

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2020年9月29日追記分はここから。

何が遅いから時間が足りないのか

何が遅いから試験時間が足りないのでしょうか?
何が速くなれば試験時間は足りるようになるでしょう?
この『何が』がわかれば、そこが対策として手を打つところになります。『何が』がもう自分でわかっている人はそこを対策してくださいね。
では『何が』がまだわかっていない人はどうしましょう。
まずは、自分のいまの解答時間を計ってみるのはいかがでしょう?

どうやって計るかですが、私は過去の模試や学校の定期テストを解きなおすのが最も準備がしやすいものかな、と思います。
一度解いているので解答速度は実際の実力値よりも速めになるかもしれませんが、一方で本番入試の過去問などだと、まだ習っていないところが出ていたりするので、計りにくいのではないか、と思います。

また、時間を計る単位はできれば問題一問ごとに計っておいたほうがあとでいろいろな観点での分析がしやすいと思います。

では、計り方の手順例をあげてみます。

【手順例】
(1)ストップウォッチをスタートする。
(2)問題を解く。
(3)問題が解き終わったらストップウォッチを止める。
(4)ストップウォッチに表示されている時間を記録する。
以下、解いていない問題がなくなるまで上記の(1)から(4)を繰り返す。

上記の手順の例では、ストップウォッチを止めた状態で記録作業をしているため、実際に解答に要した時間と記録作業の時間が混ざりません。

計り終わったら、次は分析です。

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2020年9月30日追記分はここから。

計った結果を整理する

先日、うちの息子君が時間を計ってみたときの記録の様子を一部ご紹介しておきます。息子君は2学期に入ってから受験した、長野県内で行われている2つの模試の数学の問題を解きなおして、時間を計りました。

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その後、記録した時間を集計し、私も手伝って以下のようにまとめてみました。制限時間50分のテストですが、全問解き終わるまでにそれぞれ33分オーバー、17分オーバーという結果でした。

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単に解くのが速ければいいわけではないので、正答率も算出しています。

これらの資料を見ながら息子自身の実感をヒアリングしつつ、『何が』遅かったのかを探りました。

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2020年10月1日追記分はここから。

計った結果を評価する

計った結果の評価の例として、息子君との会話の一部をご紹介します。

■正答率と解答スピードの関係性は?
私:計測の一方は大問1と2の正答率が100%となっているが、他方は82.1%止まりとなってるね。この差は誤差の範囲ではないと思うんだけど、この差について何か気づくことはある?
息子:正答率100%の方は、自分のペースで解いていたけど、もう一方の方は速度を意識して速くとこうとした。
私:なるほどね。大問1と2は難易度は高くない問題が出される傾向だから、もっと速く、でも確実に得点しておきたいよね。

■当面の目標時間配分を設定してみる
私:じゃあ仮で、配点の比率からして大問1と2は制限時間の5割程度、つまり25分くらいで解答できるようになると、大問3と大問4にじっくり取り組めるようになるんじゃない?
配点の比率をそのまま解答時間の比率にリンクさせるのはちょっと安易かもだけど、当面の目標時間配分を設定してみてもいいのでは?あとで変更してもいいわけだし。
息子:まあ、そうだね。

■単元と解答スピードの関係性は?
私:あとさ、大問1と2の中で、時間がかかったなぁと思った問題はどんな問題だった?
息子:そういう意味だと、度数分布表の問題や確率の問題はもっと速く解けないかなぁ、と思った。
私:そうか。資料の活用関連の領域か。じゃあ、まずはその単元の問題の解答スピードをあげることを第一優先にしてもいいかもね。

そして、あともうひとつ、私が息子君にヒアリングした評価観点があります。

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2020年10月2日追記分はここから。

「何が」遅かったかを理解し、手をつける優先順位を決める

「計った結果を評価する」のって、できそうですか?できましたか?
自分ひとりではうまくできそうになければ、特に整理や評価のところは親や兄弟、学校の先生、塾の先生に頼ってもよいかもしれません。

また、計ってみたけど「全てが」、「全体的に」遅くて、「何が」遅かったかがわからなかった、というケースもあるかもしれません。

その場合はもしかしたら『あともうひとつ』の観点で評価した方がいいのかもしれません。

一つ前の章の最後のところで、
「あともうひとつ、私が息子君にヒアリングした評価観点があります。」
と書きましたが、その観点については、また機会があればご紹介したいと思います(何かのタイミングで本記事に追記するかもしれません、もったいぶってすみません)。


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