高校生のポテンシャル

 先日電車に乗っていて驚く出来事があった。各駅停車に乗っていて、2分間隔くらいで次の駅に停まっていく。私が乗車した次の駅で、2人組の学ランを着た高校生が、発車直前に乗ってきた。発車直前だったため、後ろの1人が乗る直前に扉に挟まりかけた。イメージ的には扉に肩を殴られたというくらいだろうか。驚くことはこれからだ。

 あなたがこのような状況だったら、この後どうするか。私なら、扉に殴られた痛みを我慢して、何事もなかったかのように、もう1人と他愛もない話をするだろう。扉に殴られていたところを見られていたとしても、「痛かった」と一言二言話すくらいだろう。本心からすると、このようなことは恥ずかしいから、話題を早く切り上げたい。

 しかし、この高校生2人は違った。扉に挟まれた話を降りるまでの15分間、延々とし続けたのだ。もし足が挟まれたとき、どんなリアクションか。首が挟まれたときのどんなリアクションか。各々が思うリアクションをとり、それを見てキャッキャッ笑っている。そんな平和な時間が2人には流れていた。

 ここで注目したいのは、こんなに何気ないことで話を膨らますことができるものなのか。彼らのポテンシャルに驚かされた。

 とある人から聞いた話で、芸人はバラエティ番組等で面白い話をたくさんするが、だからといって芸人の周りだけで面白いことが起きているわけではない。芸人が何か話題にできることはないかと常にアンテナを張っているから、身の回りでたくさん面白いことが起こっているように見えるのだ、と。彼らにしては扉に挟まれるという出来事も1つの話題として十分取り上げられるというセンサーが働いていたのだ。それを彼らのアンテナがキャッチした。これは、無言で気まずい時間が2人の間に流れるよりずっと良い。

 では、最後にアウトプットコーナーである。今、仲のいい友達と2人で学校帰りに電車に乗ろうとしている。そこであなたは、電車の扉に挟まれかけた。ここから、15分会話が続くように、この話を膨らませましょう

 私もこのテーマでアウトプットを考えてみようと思う。恥ずかしながら、私のアウトプット力では、すぐに思いつかない。
 もし、このように話を拡げるのがお得意な方がいらっしゃれば、コメント欄に書いてほしい。これは、書いた方のアウトプットになるのはもちろんのこと、私のように思い浮かばない人のアウトプットを促進するためのインプットになりうる。このnoteの世界で、多くの人が良い刺激をしあい、お互いのインプットとアウトプットが促進されることは、素敵な世界であろう。

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