インプットもアウトプットもどちらも心にプットする

 精神科医の樺沢紫苑先生は、著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』において、インプットとアウトプットの黄金比は、3:7と記している。

 初めは「逆じゃね?」と思った。私たちが受けてきた学校教育においては、9:1くらいの感覚だ。これは、数学の授業をイメージした。黒板や教科書で教師がある公式の説明や証明、そして例題を用いて使い方を説明する。生徒である私たちは、せっせとそれをノートに写す。これらの時間は全てインプットである。やっとこさ写し終えたと思えば、やっと自分自身で練習問題を解くというアウトプットの時間が訪れる。だが、アウトプットといっても、言われたやり方をそのまま真似して解いているだけのため、アウトプットと言えるのかというとかなり軽いレベルのアウトプットでしかないかもしれない。それも考慮し、9:1とした。このことから、私たちはインプットを重要視されてきた分、どうしてもアウトプットよりもインプットが大切に思えてくる。

 しかし今は、アウトプットがいかに大切であるかは痛感している。何気ない日常会話で、「あの本読んだ?」とか「あの映画観た?」という話題になったとき、知っていたとしても「知っている」としか言えない。または、知識が断片的にしか出てこず、話している相手に何を話ししているか全く伝わっていない。人と人との間で生きる以上、他者との関わりで出てくるのは、アウトプットの瞬間である。

 このアウトプットをいかに良いものにしていくかを訓練していくことが肝心であるが、そのためには良質なインプットも必要である。インプットなしにアウトプットはできない。

 例えば、このインプットとアウトプットが何かの話題で出てきたとき、何も知識がなければ、自論を用いて話に参加することができない。多くが「そうなんですか」と相槌になってしまうこともあるだろう。しかし、この記事等でインプットとアウトプットの黄金比が3:7ということに触れていれば、今読んで感じたことをその話題で話をすることができる。知識が0の状態と0.1でも持っている状態とでは、大きな差が生まれるのだ。

 今後記事にしていくことでは、インプットを提供していく。知ってた/知らなかったに関わらず、感じたことを大切にしてほしい。また、アウトプットのコーナーがあるときは、1分でも良いから手を止めてそのテーマについて考えてほしい。

 今後とも、よろしくお願いしたい。

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