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【ヒト・モノ・カネ】次の時代の経営資源はどう変化していくのか #4

前回は、経営資源である情報には「インフォメーション」と「インテリジェンス」の2種類があるという話をしました。

インフォメーションは収集するデータのことで、インテリジェンスはそれを統合して意味を見出したものです。情報としての価値は当然、インテリジェンスの方が高くなります。

間が空いてしまいましたが、今回も引き続き、予防線を張らせてください。

これから述べる論考は、あくまで個人的な考えで、理論として完成されてもいない、いわばまだ妄想の段階です。

学術的な裏付けはおろか、十分な検証もしていません。ただの思いつきと言われても文句は言えないです。未熟な内容ということを承知した上で読んでください。


お前だれやねん?って思った方は#1をお読みいただくか、次の超ショート自己紹介を読んでください。

長野県松本市で、henca合同会社という中小企業向けの経営コンサルティングの会社をひとりで経営してます。どんなことやってくれるの?って興味を持った方は弊社Webサイトをご覧ください。

経営資源のツナガリは新しいのか?

新たな経営資源としてツナガリがあると#2で述べました。これは外部を含めた人材のネットワークであり、人材不足、採用難を解決する手段だと考えられます。

ここで、ツナガリなんてものは昔から活用しているよ。という反論がありそうです。あるいはフリーランスやパラレルワーカーは活用していないけど、外注は活用している。それと何が違うのかという声もありそうです。

それらを分けるポイントは、経営資源として管理できているか。だと考えます。これは逆に言うと、単にコストとみなしていないかどうか。とも言えます。どういうことか。

経営資源としてみなすことができるかどうかは、それを獲得したコスト以上の付加価値を得られるかどうかにかかってます。そして、管理できているかは、常に把握し自由に出し入れできる状態にあるかどうかと言えます。

外注を活用している経営者は、どのような目的で活用しているでしょうか?他より安いから外注に頼んでいる。自社のキャパオーバーを補うために他へ振っている。固定費を軽くするために作業は全て業務委託している等々。これら全てコストとして見ていないでしょうか。

このような経営が悪いとは言いません。しかし、経営環境の変化には弱いと考えています。おそらく経営資源としてのヒトに対しても同じマインドでスタッフを雇用している企業が多いと予想します。

つまり、いつでも代替可能な労働力としてしか見ていない。現在の日本の雇用環境では厳しい状況となっていることは説明するまでもありません。

この問題は、価値提供に対して支払うコストを限定しているので、期待する価値に対してもある程度ここまでだなと確定してしまっていることなのです。

ヒトを経営資源として重要視している立派な経営者にとって、雇用を守り、スタッフを抱え込むだけでなく、外部のツナガリをも人事戦略の中に含めることで、環境変化に耐える柔軟性を強化することができます。また、企業の成長についても可能性や伸び代を広げてくれます。

この点で、経営資源としてのツナガリは新しいと言えると考えています。

ツナガリ人材を惹きつける事業内容

経営資源としてのツナガリを活用している企業は、私の知る限りまだまだ少ないです。

営利目的のビジネスではないですが、参考になる事例としてはソフトウェア開発のオープンソースコミュニティがあります。noteの読者には釈迦に説法かもしれませんね。

特に有名なのはオペレーティングシステム(以下OS)のLinuxです。ソフトウェア開発の中で最も難しいとされるOSの開発を、ボランティアのソフトウェアエンジニアが世界中から集まり実現させました。最初のバージョンは1991年に公開され、開発は現在も継続されています。

Linuxの成功要因はいくつかあると考えられますが、OSを一からみんなで開発しよう!という野心的な目標が世界中の優秀なエンジニアを惹きつけたことにあることが大きいでしょう。Linuxの創始者で開発を指揮するリーナス・トーバルズは偉大なエンジニアですが、そのリーダーシップよりも掲げたミッションが人材を惹きつけているのです。

あなたの会社であるプロジェクトが立ち上がるとします。社内の各部署から人が集められチームが形成されます。会社の方針に従うので、集まるメンバーのモチベーションは様々でしょう。やる気のあるメンバーもいれば、やらされ感のあるメンバーもいます。

このような状況になった場合、そもそもそのプロジェクトの内容に魅力が無いのかもしれません。

これを社外にオープンにした場合を考えてみてください。プロジェクトの内容が魅力的であれば、報酬の多寡によらず人は集まるはずです。社内から手を挙げるメンバーは皆やる気のある人だけとなります。このプロジェクトの成果も成功率もグンと上がるはずです。

ツナガリ人材の経営資源をちゃんと認識し管理できていれば、新しいプロジェクトを立ち上げる際にもメンバー集めには苦労しないはずです。新しい仕事は、社内のスタッフだけでやらなければいけない決まりは無いのです。

以上、新たな経営資源ツナガリに関して考えを述べました。次回は、シクミについて深掘りをしてみたいと思います。

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