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投資差額で得をしたと勘違いしてしまう市場価値のマジック

 2022年12月30日(金)。15時45分。

 13月。もとい、年末年始二日目。休日に飽きてしまった。結局引きこもって生活しているが、「こんな生活でいいのだろうか」とか思ってしまっている。

 いい休暇を送るには、仕事中にやりたかったことを計画しておく必要性があると感じた。仕事中に計画していたのは、とにかくブログを更新しまくることなのだが、たいして中身のないブログを量産してしまってもどうしようもない。

 親が「今日の21時からもテレビを観させてもらう」と言ってきた。存分にどうぞ、というか、前にも言ったかもしれないが「(親にもやりたいことがあると分かって安心した)」という気持ちになった。特に欲も何もない私からしたら、テレビを譲るくらいどうでもいいことだと思っている。とはいえ、自分の部屋にもテレビがあるのでそんな気持ちになってしまうのだが。

 そういえば。親も自分の部屋にテレビがあったような気がする。

 なぜ、リビングのテレビにこだわるのだろう。

 謎のような気がしてきた。大画面だからとか、その程度だろうか。

 親の目が、見えなくなってきているらしい。昨日の夜に癇癪を起したのも「自分の目が悪くなってきて、白い板の上に白いメモを置いておいたらどこにいったのか分からなくなって、時間を無駄にしたと感じてイライラして大声を上げてしまった」と言っていた。

 外では絶対に見せるなよ、と忠告しておいたが、果たして。本人に自覚はあるようで「外で大声をあげてしまったら、あんたと同じたい」と言っていた。私は大声を上げて癇癪など起こしたことはまず無いのだが。親の精神障害者に対する目線はそんなものである。

☆☆☆

 もうね。連休が続く中で子ども部屋おじさんみたいなことを続けていると、ネットショッピングでポケモンカードをウインドウショッピングするくらいしか趣味がないような気がしている。

 HR レックウザVMAX:1,78,000円。在庫:1点。くうう。私にもっと自由とお金があれば……。在庫一点だよ。もうここで買わないと、手に入れるチャンスは無くなるのだよ。

 とはいえ。誰が払うか。18万とか大卒初任給の平均くらいの値段だろうか。18万というのは「大卒まで行った普通の大人が、その値段で暮らしていってくださいね」として出される金額である。18万は額面であって、本来だったら23万くらいの額面でやっと18万くらいの手取りになりそうな気がする。「ポケモンカードって子どもの買うものではなくて、大人が趣味で集めるものじゃん。それも金銭的に成功した大人の趣味」みたいに感じてしまう。何回言ったか分からないが、ポケモン株式会社は子供の顔をしていない。大人だってガッツリ消費者対象として狙っている。「怖いもんじゃ怖いもんじゃ」と布団に丸まりながら、資本主義の世の中の嫌なところを眺めてしまっている。

 紙切れ一枚を買うのに、ボタン一つで18万円が消える世界線に生きているのですよ。くわばら。くわばら。

 ヒスイゾロアークとか、手に入れても、とても美しいカードだと思うのだけれど、一年後に値段が上がっていたりしたら面白いね。投資じゃないけれど。上がったところで絶対に手放すことはないと思うけれど。

 ポケモンカードの話ばっかりになるが、ヴァイオレット・スカーレットのポケモンカードの拡張パックは予約抽選に参加していない。そういえば、みぞさんは「Vstarユニバースを3パックしか手に入れることが出来なかった」と言っていたが、ポケモンセンターオンラインから直接予約抽選に参加しないのだろうか。自分の場合はVstarユニバースは普通に1box当たったのだけれど。だけれど、本当に欲しいカードは当たらずに、リザードンSARとかが当たってしまったがために、逆にミュウツーSARを揃えて絵柄を揃えないと気持ち悪い感情に陥ってしまい、新たな出費が増えてしまったのだが。

 考えてみれば、ギラティナSRをぐるぐる倉庫で買わなければ、その後に出てくるVstarユニバースのギラティナURを買う必要性も無かったような気がする。ギラティナSRの進化系がギラティナURということになるのだが、「1つ持っているのならば、どうせなら2つも揃えたいよね」みたいな気持ちで買ってしまった。芋づる式にずるずるとポケモンカードの沼に、少しずつはまっていっていた。

 全てのポケモンカードの因果から解き放れてみれば、本当に欲しかったのはヒスイゾロアークの一枚だけとなる。しかし、ギラティナSRも実際には欲しかった。しかし、ネットで買うような真似はしなかったので、《《偶然、熊本のぐるぐる倉庫に、そこにあったから、》》ポケモンカードの沼に少しはまるきっかけを作ってしまった。これ、何度も言ってしまっているのかもしれない。結局、ポケモンカードを額縁に入れて飾るという出費にまでに辿った経歴というのは、《《偶然性》》、それしかない。

 偶然性に左右されて自分の出費が左右されたとなれば、それは普通の人ならば、自分に対して「なに欲望に負けているんだ」とか「買わなければよかった」とか「運命を恨む」とか考えてしまうものなのかもしれないが、今回私が特に「買わなければよかった」とか感じていないのは、お金のマジックに翻弄されているからだ。

 ギラティナSRである。買った時の値段は税込で33,000円である。それが、今、ネットで買おうとすると、業界では一番安いと思われる遊々亭でも、税込で59,800円に値上がっている。なので、差額の26,800円は得した気分にさせてくれているのだ。──売ったわけでもなんでもないので、一切得をしてはいないのだが。それがお金の、資本主義の、ちょっとした投資のような事象のお金のマジックである。

 すなわち、この差額分26,800円くらいならば、他のポケモンカードや額縁などの購入に充ててもいいのではないかという、謎の錯覚に陥った。ポケモンカードは欲しい。その気持ちはある。しかし、パートタイム労働者と障害年金受給者で、正直にいってお金がないというよりかは、単純に将来がどうなるか全く予想もできない状態にいるために、貯金を多くしておかなければいけない。たとえ、正社員とか正職員とかになろうと、熊本では決して楽に生きていけるわけでもなんでもない。ポケモンカードなんて、考えてみればただの紙くずだ。しかし、絵柄の素晴らしい紙くずだ。

 しかし、差額分26,800円くらいならば使っていいじゃないか。

 そんな錯覚に陥った。

 これから先は買わないだろうと思われる。拡張パックを買うなんて御法度すぎる。特に欲しいカードが無いのならば、買わないに越したことはない。

 だが、今回のクリスマスプレゼントのようにして買ってしまった、ポケモンカード3枚と、額縁4枚は許してくれよと自分に願う。また、資本主義というか市場主義のマジックのようなことが起きるが、額縁、すなわちアクリルスタンドのブラックは公式のポケモンセンターオンラインでは、ほとんど入手が困難なのだ。

 なぜか、自分がなんとなくポケモンセンターオンラインを眺めていたら、アクリルスタンドのブラックが入荷されていた。

 市場主義のマジック。今しかないという、限定品へのこだわり。

 二つのマジックが偶然起きたのだから、もう買うしかなかった。資本主義のマジック。もう買わないと決めているが、資本主義のマジックは次に私にどんなものを買わせようとするのだろうか。

 買ったことを、許してください。未来の井上さんへ。

 

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