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【歌評】深夜高速 / フラワーカンパニーズ / 2004年 /作詞:鈴木圭介 / カバー:岡崎体育 / 2021年

──『青春ごっこ今も続けながら旅の途中
   ヘッドライトの光は手前しか照らさない』──

☆☆☆
 歌詞の引用部分は『』で区切られています。著作権違反にならないように慎重に書いていきます。
☆☆☆

 自由に書こうと思う。
 なぜ、「深夜高速」を選んだかというと、統合失調症の幻聴で『生きててよかった』のサビだけが永遠に流れるために、「わかった。【歌評】書くから。治まってくれよ」という事情によって、「深夜高速」の【歌評】を書くことになっている。

 そして、この曲を知ったのが岡崎体育がカバーしたCMを聞いてからだったので、よく聞いているのは「岡崎体育のカバー版」ばかりだったので、タイトルにカバーの名前も入れた。

 『十代はいつか終わる生きていればすぐに終わる
  若さはいつも素裸見苦しい程ひとりぼっち』

 冒頭にもあるように『青春ごっこ今も続けながら旅の途中』とあるように十代の頃に見つけた感動を大人になっても探し続けている曲である。

 正直に言うと、歌詞全てが素晴らしいので、歌詞の引用が難しい。

 ここまでだけで見ると、ただの夢追い人の歌のように聞こえるがサビを聞けばどういう歌なのかよくわかる。

 『生きててよかった
  生きててよかった
  生きててよかった
  そんな夜を探してる』

 サビを聞けば、人生に全く満足していない様子が見て取れる。それに『生きててよかった』と思える『夜を探してる』ということは、生きてていいことが無かったと逆説的に見て取れる。私はここまでは人生が追い詰められていないが、将来『生きててよかった』と些細なことで思えるような、そんな暗闇のような将来を生きることになる可能性は充分にあり、歌詞が刺さるというよりかは、将来に不安を感じさせるサビの歌詞だと思っている。

 『僕が今までやってきた たくさんのひどい事
  僕が今まで言ってきた たくさんのひどい言葉
  涙なんかじゃ終わらない 忘れられないできごと
  ひとつ残らず持ってけ どこまでも持ってけよ』

 この歌詞は刺さる。誰だろうとひどい事はたくさんやってきただろうし、ひどい言葉も散々言ってきたと思う。生きていてば普通だと思う。涙なんかでは終わらないできごとも、少し経験してきたし、これから先もっと経験するのだと思う。そのようなネガティブなことや、忘れたいできごとも人生を歩んでいく中で、隠さずに堂々と持って生きていけ、とそのように訴えられているように感じる。「自分がしてきた全てのこと、自分が感じてきた全ての出来事、それらすべてが人生だ」と言われているような気がする。自分の全ての人生を墓場まで持っていけと、そう言われているような気がする。

 まだまだ私の人生は甘い。「深夜高速」が本当に心に刺さる時はまた少しだけ未来のことかと思われる。

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