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薬の研究したい人は、どの学部学科に進学したらいいの?

こう書いたので、当然、疑問が湧くだろう。

「薬の研究をしたい人はどうしたらいいのか?」

薬学部卒・薬学系院卒でも、ほとんど創薬まで行き着かない。

イベルメクチンなど有用な物質を多数発見、開発し、ノーベル生理学医学賞をもらった大村智という人がいる。
大村智 - Wikipedia
この人の出身大学は山梨大学学芸学部自然科学科(教育学部)で、学位を取った大学院は東京理科大学理学系研究科です。

大村智は創薬研究で絶大な貢献をしたのに、薬学部卒・薬学系研究科卒ではないのです。

ロケット開発をやるには、工学部航空宇宙学科卒であることは必要でも十分でもないし、漫画家になるには、芸術学部漫画学科卒であることが必要でも十分でもないように、創薬研究をするには、薬学部卒・薬学系院卒であることは必要でも十分でもないです。

創薬研究を目指す場合、薬学部・薬学系院卒であることは悪くはないが良くもない。

大村智の出身学部が教育学部(教育学部もミニ理学部である)だったように、自然科学のメインストリームだったら、どの学部学科でもいい。理学部工学部農学部のどれかに入って、大学院まで行って、好きな分野の研究に励んでいたら、もしかすると、当たり籤を引いて、創薬に行き着くかもしれない。

最初から、創薬とかいう誇大妄想を掲げない方がいいです。創薬目的で研究をすると、視野が狭くなって、大して成功しないか、単なるホラ吹きになります。

言葉の定義を変更するという手もあります。

4年制薬学部の現状を見るに、化学反応触媒の開発とか蛋白高分子の機能構造分析を「創薬」と言い募って恥じない厚顔さがあれば、基礎研究だけで、創薬をしたことになります。

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