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情報紹介30「音声読み上げマップ」

音声読み上げを検討するときの強い味方になるマップが公開されました(⌒▽⌒)

なぼテク日記は、大学院生の内田佳那さんが、
読み書きに困難を持つ子ども達のためのICT支援の情報を発信してくださっているサイトです(⌒▽⌒)

内田さんは、あの、カラフルバードの創設にも関わり、
たくさんの子ども達の臨床もして、
パワフルに活躍しておられます!!

以下は、サイトの自己紹介から。

ああ、ここにも子ども達の応援団がいると、
本当に嬉しくなってきますね(⌒▽⌒)

このサイト自体、わかりやすい情報満載でおすすめなんですが、
今回公開された「音声読み上げマップ」は、超ツボでした!!

以下のページから、PDFをダウンロードできます。

おまけに、ダウンロードしたPDFには関連リンクが埋め込まれていて、
「これなんだろう」と思ったら、すぐに詳しい情報にアクセスできるという、いたせり尽せり(⌒▽⌒)

情報のわかりやすさや整理されている内容ももちろん素晴らしいんですが、
個人的にはここがツボです!

この「読みたいものは何?」という問いが、すごく大事!!
そして、その下の選択肢が秀逸です!!

実は、いまだに
「読むことが苦手」というケースに対して、
「デイジー教科書を導入して終わり」
という対応を耳にします。
なんなら、専門機関に相談してもそこ止まりということも・・・。

いや、デイジー教科書、大事ですよ。
でも、そもそも「読むことが苦手で、教科書に音が必要」な子は、
「すべての紙の情報に音がいる」状況なんです。

以前、このnoteでもどこかで書いた気がしますが、
デイジー教科書を使っていた子が、
「教科書だけ音がついてても、どうせテストもプリントも自分で読まないといけないんだからもういいです」
と無力感から支援を手放したという話を聞いたことがあります。

「必要なものは何か」がわかっているのに、
「必要な場面」の検討のない対応のため、
追い詰められてしまう。

本当に悲しい。

だからこそ、このマップのスタートの「読みたいものは何?」の問いに、
グッときました。
そうなんですよ。
少なくとも学校で学習する際は、
ここに上がっている場面については、
検討が必要なんですよね。

そして、それぞれの選択肢についても、
提案が1つではないのも本当にありがたい。

端末によってできることが違いますし、
提供される手立ても、どんどん増えてきています。

かつては
「教科書に音をつける=デイジー教科書」でしたが、
今は、
・音声付き教科書
・アクセスリーディング
・UD-Book
・学習者用デジタル教科書
・BEAM
と、様々な音声のついた教科書の選択肢があります。

この「選択肢」を知らないままの提案は、
危険だなと感じる場面が増えました。

・年齢
・個の特性
・活用場面
・活用目的
を考えて、
「この子がここでつかうなら」
をしっかり検討して、
試して比べて選ぶことなしに導入すると、
・音をつける
ことは必要なケースなのに
「音があるのは嬉しいけど、使うのが難しいからいい」
なんてことにもなってしまいます。

その下の項目
・デジタルで読む
・紙で読む
・音できく
という括りも、ありがたいですね。

全てデジタルにしていく方がいいケースもありますが、
特に小学校段階だと、
「紙」との接点があった方が使いやすいケースは多いです。
また、「音で聴く」という「音声情報のみの方がいい子」もいます。

私もかつて、視覚探索が極端に苦しくて、
デイジー教科書やマルチメディアデイジーの書籍ののガイドを追っていくこと自体が辛かったケースで、
オーディブルの導入が有効だったという経験をしました。

デイジー教科書は手厚くて、
いろいろその子の状況にカスタマイズできて、本当にありがたいです。
でも、そもそも「視覚情報を追う」こと自体に辛さがある子もいるという視点がないと、
「こんなにわかりやすくなっているから大丈夫なはずなのに使わない」
という行き違いが起こってしまいます。
なので、この「音で聴く」という項目があることで、
「そういう選択肢もあるのか」
と気づくきっかけになると感じました。

長々と書きましたが。。。

この情報は、内容はもちろん
・選択肢の設定
・項目の分け方
全てが参考になる。

ということが言いたかったんです(⌒▽⌒)

というわけで、超おすすめです!!

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