震える買い物

人生で1番高い買い物をした。パソコンだ。

“パソコンを買う”と言い出してから数ヶ月、やっと購入。そう、遅すぎる。
持ち前の不必要なまでの慎重さを発揮して、毎日ネット検索するが購入せず。始めの頃に相談した相手には「え、まだ買ってなかったんですか?!あの話何ヵ月前ですか?!」と、気配り上手な彼女なのに、発言でも表情でも引かれたことがはっきりわかる始末。
悩みすぎて、もはやなぜパソコン購入を決意したのか、忘れた。
あれ、もしかして要らないのか?困ってないし。

数日前には、絶対必要のないハイスペックなパソコンをネット購入しそうになり、本当に自分が信用ならない。

知り合いの方に紹介してもらい、ついに家電量販店へ。ここまで長かった。
伝えた条件は、今のパソコンでは標準装備らしく絞り込めず、優しい店員さんをやや困らせる。デザインの希望もないため全く絞り込めず、さらに困らせる。
どうにか決めて、お互いかなりホッとする。なんだか足元がふわふわするような気持ちに浸っていたが、セキュリティソフトを買い忘れそうになって焦り、正気に戻る。
買った感、が欲しかったため現金払い。
諭吉よさらばとお別れする間もなく、まるで最初から私のものではなかったかのように、彼らはスムーズにレジにのみ込まれていった。

疲れた。高額な買い物をするということは、こんなにも疲労を連れてくるのかと思った。
そして、妙なハイテンションも同伴していたらしい。ふらり立ち寄った雑貨屋で、いつもなら検討する1000円相当の商品を、即決でレジへ。私よ、どういうつもりなのか。
帰宅したが、開封して“ようこそ”とすぐ使えるわけもなく、ここから設定しなければならない。
うーん、明日かな。

人生最高額のインテリアが、私の部屋にある。

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