第3章:装備と訓練

「このあたりに武器と防具が隠されている場所があるんだ。」セイラが導く先は、古代遺跡に似た建物の内部。

リリーが魔法の杖をふると、壁が動き出し、武器と防具が並べられた部屋が現れた。

「これはすごいね。」健一は驚きの声をあげながら部屋に入る。

「ここにはアルフェリアの先代の英雄たちが使っていた装備があるよ。どれか選んでみて。」セイラが案内する。

健一は剣と盾、そして鎧を選んだ。セイラは弓矢の調整をして、リリーは既に小さな魔法の杖を手にしていた。

「それじゃ、訓練を始めよう。」セイラが練習用の的を設置した後、健一は剣の振り方を練習し始めた。

訓練は厳しく、汗だくになるまで練習を続けた。セイラの的確な指導のおかげで、健一は少しずつ成長していった。

「うん、なかなかやるよ。」セイラは承認するような声で言った。

「ありがと。でも、これで本当に永遠の水晶を取り戻せるだろうか?」健一が不安げに言った。

「大丈夫だよ。私たちはこれからさらに強くなるから。そして、水晶を守り抜く。」リリーの言葉は、健一に新たな勇気を与えた。

三人はさらに訓練を積み重ね、やがて夕暮れが近づいてきた。

「よし、少しは戦えるようになったね。」セイラの顔には満足そうな笑みが浮かんでいた。

健一も心の中で同じことを感じていた。装備も整い、新たな仲間もできた。これから始まる冒険に、少しずつ自信がついてきた。

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