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『引いて考えると使命分析』(2−1)目的と使命の関係

 『働き方改革のイノベーション』(6回)では、その目的は「仕事を減らす」ことになる。しかし、その使命は「自分が楽をして成果を上げること」だ。このように目的と使命は違う。

目的:自分の仕事を減らす
使命:自分が楽をして成果を上げる

 したがって、拙著『仕事を減らす』では、本のタイトルが目的で、使命を実現するための手段が本文という構成になっている。つまり、「もっとも成果の上がる方法が、もっとも効率がいい」という、一見すると矛盾した主張をしているのである。 

 『国産ロケットの父 糸川英夫のイノベーション』では、戦闘機の目的と使命を次のように分析した。

目的:機関銃を搭載して敵の飛行機を撃ち落とす
使命:極限の旋回性能が必要

 戦闘機の発注者は軍だ。軍からは要求性能も示されるので、極論すると言われた通りに作ったとしても、そのときは何のお咎めを受けることもないはずだ。ではなぜ、使命を分析が必要なのだろう。

 使命分析をすることで、次のことが明らかになるからだ。

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