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な:6歳の男の子が「かおり」が良いと言ったから

あいうえお回顧録 な 名前

私には高校の時からの付き合いでかれこれ30年近い付き合いになるペンネームが有る。厳密には名字は高校の頃からずっと同じだけれど、下の名前は25歳の頃に本名に揃えた。
元々の下の名前はいかにも高校生が考えたようなちょっとアレな感じだった。若気の至り。
後々に揃えるぐらいだから私は自分の本名を割と気に入っている。

そんな私の名前の由来の話。

小学生の頃、道徳の時間か何かで「自分の名前の由来」をテーマにした授業が有った。当時ちょっと困った記憶が有る。
と言うのも、母に授業で発表するから由来を教えてと聞いたところ、大した由来が存在しなかったもので。その時に初めて知ったのだけれど、何と私の名前は当時6歳だった次兄が名付け親だったそうな。

何せ6歳の男の子だから、テレビか何かで見たぐらいの軽い気持ちで言ったはず。
そんなので親が納得して付けるか!?と思われるかもしれないけれど、兄2人の名前が統一感が有る名前(浩太と裕太みたいな)だった上に男児が続いたので、今回も男児だと思ったそう(笑)
もし私が男の子だったら敬太とか将太とかになってたかも知れないけれど、生まれてみたらアラびっくり女の子だわ!と言う事で名前をイチから考えないといけない事になったそう。
(ちなみに当時はまだ生まれる前に性別は分からなかった)
そこに次兄が「妹の名前はかおりが良い!!」と言う。

かおりか。悪くないな。それで行こう。
漢字はどうするかな。

そんな感じだったもよう。
とは言え、響きはともかく親世代は漢字に頭を悩ませたそう。と言うのも、私の旧姓と漢字のかおり(香織、佳織、香、華織もろもろ」は画数が良くなく、色々と悩んだ末に平仮名に落ち着いたのだとか。
親からは「将来、嫁いで名字が変わったら漢字にしても良い」と言われた覚えが有るけれど、私は自分の名前が平仮名である事に感謝しているので変える気なんてさらさら無い。
名前はもっと切実に変えるべき理由がある人が変えるもの(そもそも理由がショボすぎて変更の許可は下りるのか?)

名前を呼び間違われる事も無く、漢字に比べて書くのが楽で、なおかつ平仮名そのものが醸し出す柔らかな雰囲気がとても好き。
名字は自分の選択、親の選択で人生半ばで変わる事もあるけれど、下の名前は強い意志を持って変えようと思う事が無ければ一生付いて回るもの。
たとえ小さかった次兄が「今日の夕飯はカレーが良い!」みたいなテンションで「妹の名前はかおりが良い!」と言ったからだとしても私は自分の名前がとても好き。とても気に入っている。

次兄よ、私にかおりと言う名前を付けてくれてありがとう。

両親よ、平仮名で届け出をだしてくれてありがとう。

ちなみに小学校の授業では苦肉の策で「生まれた時に祖母が大切にしている菊の花が咲いていたのでその香りから」と述べたのだけれど、何だか教室内に線香臭い空気が漂った記憶が……(笑)
今になって思うと次兄が名付け親ってなかなか微笑ましい話だと思うのだけど、子供心にそんな理由ではアカンとでも当時の私は思ったんだろうな。

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