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突然ラグビーワールドカップ決勝を見に行くことになった話。
私はスポーツ観戦が好き。
さらに言えば、TVよりだんぜん現地観戦派。DAZNも入っているけど月に1時間も観ていないかも(やめようか)。
Fリーグ(フットサル)のサポーター活動もしているので、今シーズンの公式戦はほぼ参加の予定。現時点で今シーズンの公式戦26試合中25試合を現地観戦しているし、今シーズンは残りのリーグ戦10試合と、全日本選手権も現地観戦する予定。
プロ野球の試合は年5試合ほどだけど、阪神ファンの息子たちとスタジアムでビールを飲みながら見るのは楽しい。
その他にも今年で言えば、Jリーグ、卓球Tリーグ、プロレス、ハンドボールの試合観戦をしている。もちろん、スポーツをプレイするのも好きだけど、趣味らしい趣味はランニングとおじさんフットサルくらいで、やっぱり最大の趣味はスポーツ観戦だと言える。
買えなかったラグビーワールドカップのチケット
ラグビーは特に好きではないが、子供の頃から両親がTVで見るラグビーをいっしょに観ていたし、今でも正月の大学選手権や社会人の試合もTVで見ている。
また、今住んでいるのが東京都府中市ということで、サントリーサンゴリアスと東芝ブレイブルーパスという強豪チームがあるため、情報を見聞きする機会も多く、ラグビーを比較的身近に感じている。でも現地観戦はしたことがない。
だから今回のラグビーワールドカップでは、せめて1試合でもいいので見に行きたかったが、抽選では外れ、先着順もチケットは取れなかった。
いよいよ残るは3位決定戦と決勝となったころ、どうにかチケットを買いたいと、1日中スマホをポチポチ粘ってみたが駄目だったので、せめて雰囲気だけでも味わいたいなと味スタ近辺に行ってみようと思っていた。そんなことをTwitterでつぶやいたら、突然「譲ります」というリプが付きました(趣味垢です😂)、ええっ!信じていいのだろうか。
えええ、まじで???でも決勝はカテDでも結構なお値段でしたよね、と思いつつ接触を試みることにし、DMでやりとりをしていました。
100,000円払って詐欺だったらどうしよう。
ラグビーワールドカップ決勝戦、カテゴリーAの入場料は10万円か、さすがに無いな。別に俺は南アフリカファンでもイングランドファンでもないし、そこまで思い入れが無いから。
と冷静になってスルーしようとした。
でも、10万円という金額は、ラグビーワールドカップの決勝戦のチケットと考えれば、そこまでびっくりするほどの金額ではないと思う。
何より、定価だからだ。
飲食サービスがついたホスピタリティチケットではなく、入場料としては高額だが、定価だ。決勝戦だ。世界一決定戦なのだ。
いつかは見に行きたいMLBワールドシリーズ、UEFA CL FINALなどと同じようなレベルの試合であることは間違いない。
自分が生きている間にこのレベルの試合を見ようと思えば(東京オリンピックを除いて)、海外で現地観戦する必要があり、渡航費や滞在費を考えると10万円は安い。
であれば10万円も考えられないことはない。
そう思って、取引をしてみようと決めた。
心配なのは活動実体のないアカウントからSNSで突然話を持ちかけられたということで、詐欺に遭う可能性。
ラグビーワールドカップは、入場時にチケットのQRコードを係員が端末で読み取る方式のようで、調べると偽造チケットで入場できないなどのトラブルもあったらしい。であれば、入場ができた後にお金払えばいいんじゃない?現地にのこのこ行って誰も来なければ(いたずらなど)、時間と電車賃を無駄にするだけで済むし、ダメージは無い。つまり詐欺にあって10万円を失う可能性は無いだろう。
そう思って当日の朝を迎えた(そもそも譲ってもらえることになったのが前日の15時過ぎなので)。
日本とは思えない空気感に驚く
溝の口から日産スタジアムまで第三京浜を通る路線バスがあるのを知り、それで横浜へ。バス車内には外国人は2割ほど。英語の会話が聞こえて既にテンションが上りつつある。英語のできるラグビーファンが英国人らしきと話をしている。うらやましい、僕の英語力は中1レベルだ。
あっというまにスタジアムへ。試合開始まで3時間ほど。早く着きすぎたのでゲート付近はまだ混雑していない。
付近を歩いたりベンチに座って読書しながら待ち合わせ時間を待ち、16時過ぎに先方とやり取りを始めた。
もうこの時点で詐欺に合うなんてことは全く思って無くて、今から数時間後に始まる決勝戦のことを考えていた。早く中に入ってビール(ハイネケン)を飲みたいと。
なかなか受け取れなかったチケット
しかし、これだけの大人数なので電波状況が悪い。LINEのメッセージは遅延し、画像も送れなかったり。さらにLINE通話もつながっているのに何も聞こえないなど、なかなか会えない。受け渡しまでが時間がかかる。
最終的に「ホスピタリティ2という入り口を入ったところ」を待ち合わせ場所にし、そこで待つことに。10分位しただろうか、17時ごろになってようやく先方が来てくれて、受け渡しができた。
チケットを譲ってくれたのは熱心なスプリングボクスファンのご夫婦で、ご主人の気合が入ったスタイルが印象的だった。A4用紙にプリントされたチケットを受け取り、そのQRコードを係員がチェックして、この連絡がうまくとれずやきもきした1時間の苦労は何だったのかと思うほど、あっけないほど簡単に入場が完了した。
そしてその場でチケット代金を支払い、お礼を言って別れた。受け渡しでドタバタしてあまりゆっくり話ができなかったのが残念、もっとお礼をしたかった。でも彼らもはやく自席に行きたいだろうし、スタンドからは歓声やセレモニーの音楽が聞こえてくる。はやく行かなくちゃ。
自分も急ごうと進むと、すさまじい人とビールのにおい、散乱するカップ。とにかくラグビーファンの飲むビールの量が半端ないと聞いていたが、本当にそう思う。今までのスポーツ観戦とはレベルが違う雰囲気に圧倒される。早く俺も飲まないと!
まず、座席を確認し、トイレに行きビールを買って席についた。
隣の席はイングランド人で、こんにちはと挨拶をしHelloと返され握手をした。左隣にまた来たがどうやら彼もイングランド人。挨拶をするとイングランドの応援をするかと聞かれたので「私は東京の府中市から来た。イングランドチームがキャンプをしていた場所だ。だからイングランドを応援する」と適当な言葉を紡いで伝えた。
そして選手が入場し、ようやく始まった。ついにこの瞬間がやってきた。
試合は終始南アフリカ代表が優位に立って後半2トライを奪ってイングランドの息の根を止めた。イングランドはあとわずかのところでトライを奪えず、盛り上がれなかったのが残念ではあった。
ホームランの出ない野球観戦、ゴールのないサッカー観戦と同様にやはりトライはラグビーの醍醐味だ(特に私のようなレベルの観客にとっては)。
試合終了後、セレモニーが意外にしょぼいなと思いつつ、試合前から何も食べてなかったのでなにか食べ物を探しに出た。7万人以上入ったスタジアムなので試合前、ハーフタイムにフードを買うことは諦めたのだが、試合後は余裕で買えた。
焼きそばとハイネケン、ベーコン串とハイネケンを買って食べているとイングランド人が同じ席に来て食べ始めた。彼はホットドッグをひとりで4つも食べている。そんな残念会を眺めながら本日7杯目のハイネケンを飲み終えて、出口へ向かった。
新横浜駅までは人の波がすごく、外国人はTVで観たのと同じくやたらとハチマキを締めていた。
今後、このレベルの試合観戦ができる機会はいつだろうか?
個人的には、応援している立川・府中アスレティックFCがFリーグプレーオフで優勝すること、全日本選手権で優勝すること、そしてAFCアジア選手権で優勝することに立ち会えたら嬉しい。
MLB、UEFA CL、そしてサッカーワールドカップも行くと決めて観戦計画を立てよう。
なお、11月17日は東京ドームで開催されるWSBCプレミア12の決勝戦を観戦予定だが、そこに侍JAPAN日本代表がいることを期待している。