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重曹えとせとら 93

重曹の作り方

健康オタクが当たり前に利用している重曹。
一体どのようにできるのだろうか調べらべてみました。

「ほとんどの病気はミトコンドリアにとって毒素になる乳酸が溜まって血液や細胞、体液が酸性になっていくのが原因だから、これを弱アルカリ性に変えることができれば予防と治療にはかなり効果的なんだよ。それができるのはクエン酸だけで、自然界の万能薬だね。クエン酸が世に広まったら我々医者や病院、製薬会社も廃業だよ。クエン酸が一番良いのはわかっているが、どこでも手に入る上に安すぎて……商売にならない。医者が要らなくなって、とんでもないことになるからね!」
これは武見厚労大臣の父で日本医師会会長だった故 武見太郎氏の言葉です。
参考までに…

重曹としての使い方には、大きく分けて2通あるようです。
・海水や岩塩の塩分を水に溶かして材料にする
・重曹を含んだ鉱石や岩石を採掘して使う

○海水や岩塩から作る方法

  1. 海水から取り出した塩や岩塩を水に溶かす

  2. 電気分解して、『苛性ソーダ』を抽出する

  3. 苛性ソーダに炭酸ガスを加える

  4. 重曹が結晶化するので、精製して結晶を取り出す
    という工程。

つまり、『塩水から重曹を作ることができる』ということですね。

○鉱石や岩石から作る方法

重曹は、
・重炭酸ソーダ石
・トロナ鉱石
と呼ばれる鉱物を使って作ることもあります。
重炭酸ソーダ石やトロナ鉱石は、『天然の重曹』とも言われています。

鉱石を使って重曹を作るときは、
1,鉱石を採掘し、精製する
2,炭酸ガスを加える
3,重曹が結晶化するので、それを精製して取り出す

または、

1,重曹成分を含んだ鉱石を精製する
2,水に溶かす
3,炭酸ガスを加える
4,結晶化した重曹を精製して取り出す
という工程。

塩から作るときと鉱石から作るときの違いは、
塩から作る⇒電気分解が必要
鉱石から作る⇒電気分解の工程がない 
ということです。

食用の重曹⇒食品衛生法に基づいて製造・管理されている
医療用の重曹⇒医療品医療機器等法に基づいて製造・管理されている
など、安全管理も徹底しています。

重曹の歴史

重曹の始まりは18世紀。
ヨーロッパからアメリカに移住してきた人が、灰に含まれる「炭酸カリウム」という成分でパンを膨らませることができるということを発見したことがきっかけでした。
この「炭酸カリウム」がいろいろな改良を重ねられ、19世紀になって
『重曹(炭酸水素ナトリウム)』として使われるようになりました。

日本で使われ始めたのはいつ?

重曹が日本に渡って来たのは明治に入ってから。それまで重曹は、
・重曹泉という、自然に炭酸水素ナトリウムを含んでいるお湯を湯治に利用する
・重曹泉の水でこねた生地でまんじゅうを作る

といった使い方だったそうです。
その後、
山菜のアク抜き
・お菓子の膨らし粉として
・掃除
など、いろいろな用途に使われるようになりました。

戦争中に食料が不足した時も、まんじゅうのようなものをふくらますために重曹が使われていました。
少ない食料を膨らまして、かさましして食べる目的もあったようです。

その後、重曹はあまり使われなくなっていきます。理由は、
膨らし粉にはベーキングパウダー、
掃除には洗浄力の高い合成洗剤が普及していったからです。

しかし、環境汚染問題や合成洗剤の安全性が注目されるようになると、
環境への影響や安全性を考えて、掃除に重曹や酢などを使う人が少しずつ増えてきました。

不安の多い時代と重曹

環境を考えて使う物を選ぶことは、人間にとっても自然にとってもとても良いことです。
ただ、
・重曹水を飲むと酸化した体を中和できるので健康に良い
・重曹であらゆる病気を治せる
・新型コロナウイルス対策ができる
といった、科学的根拠のない医療情報が安易に飛び交っていることには注意が必要ですね。
それこそが「患者力」

大切なことなので何度も言いますが、
1つのもので簡単に健康や幸せを手に入れられることはないということを忘れずに、しっかりと学んで自分で決断して使用してくださいね。

重曹と上手に付き合っていくために

19世紀から長きにわたり、生活を助けてくれている重曹。
それは安全性が高いからこそ、多くの人に使われてきたのでしょう。
重曹と安全に付き合っていくには、
『安全性や性能を過信せず、重曹の性質をきちんと理解し、必要な注意点を守って使う』
ことが大切です。

具体的には

  • 長時間掃除をするときや肌の弱い人は、手袋をして扱う

  • 重曹を使うと変色や変質を起こしかねない素材には使わない

  • 重曹で煮沸するときは、水の状態で重曹を入れてから加熱する

  • アルカリ性の物と混ぜてはいけない洗剤とは混ぜない・一緒に使わない

  • 食品には食用の重曹を使う

  • 食用や掃除用の重曹を薬代わりにしない

  • 重曹水を飲むときは、重曹の摂取量(1日3g未満まで)を守り、飲みすぎないようにする

  • 腎臓や循環器などの病気がある人は、重曹水を飲みたいときはまず医師に相談する

参考までに…

【わたしの重曹の使い方まとめ】


◆台所にて
・重曹水として飲用
  500mlの水に小さじ半分くらいを混ぜて飲む
  合わせてクエン酸を入れると炭酸になります
・カップについた茶渋とり
  湿らせたスポンジに小さじ半分ほどの量をふって磨く
  その後水ですすぐ
・焦げ付いた鍋やフライパンに
  水を張り、重曹を小さじ2くらい入れて沸騰 
  火を止めて数時間放置しておくと焦げが浮きる
  ただし、アルミ鍋は黒ずむので使用を避ける
・ガスレンジ回りやレンジフードの油汚れ
  重曹を振りかけて油となじませておき、その後布なのでふき取る
・魚や肉臭さの残ったものに
  重曹をふる掛けてたわしで洗う
・魚焼きのグリルに
  重曹を敷き詰めて焼くと臭いがしない
・曇りけし
  スプーンなどを重曹を溶かしたアルミ箔を敷いて、
  その上に置き数時間つけておく。その後すすぐ。

◆脱臭に
・冷蔵庫や食器脱臭に
  カップに重曹を入れて置く
・靴の中
  重曹を半紙などに包み入れる
・生ごみやゴミ箱
  ひとつかみ入れて置く
・カーペットに振りかけて
  2時間ほど置いて掃除機で吸い取ると臭いが取れる

◆掃除に
・排水溝など
  1カップ位の重曹を排水口に入れ、次にお酢やクエン酸を入れる
・お風呂掃除に
  残り湯に重曹を入れて、湯垢がついたものを一晩漬けて洗う

◆その他
・入浴剤として
  ひとつかみ入れると、血行促進
・ペットのドライシャンプーに


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