モクバン、モッパンを見ること

YouTubeでもインスタでも最近よく見るASMRの文字。
国籍問わず存在するモクバン・モッパン、eatingshowのタグ。

結構、それらの動画を見るのが好きなんですが、なぜかなと思ったので考えてみます。

ASMR系は気持ち悪くて無理、という友人もいて、それはわからなくもない。咀嚼音はずっと聞いていたいわけでもないので、無音で見ていることが多いです。

音というよりは視覚的に得られる快感を求めて見ている気がします。

大食い系の動画だと、次々と口の中に消えていく食材を見るのが気持ちいい。大きな肉を食べる動画だと、肉の繊維がミチミチと引き延ばされてる様が、骨からぼろりときれいに取れる瞬間が気持ちいい。ムースのようなクリームが、スプーンやフォークに素直にさらわれていく様も気持ちいい。

おもしろくてついついインスタでそれらの類のタグをめぐってしまいます。

一方で、あんまりグルメ系漫画で、食事を「味わう」描写に特化しすぎたものは得意ではありません。性行為や性的な描写を想起させるものはなんだか、食材が置いてけぼりな感じがして。あと、淡白すぎる描写もそこまでときめかない。料理本を見るのと同じくらいの面白さに感じます。

現実世界で自分が食事をしたり、他者が食事をしている風景をまじまじ見ることはないので、それをぼーっとしながら見ているのが楽しいのか。いや、普段注目しない手(はし、フォーク、スプーン)と口の間のあの距離の間で食事がどのように存在しているのかを確認できるのが面白いのか。後者が近い気がします。

食べるっていろんな要素を持っているので考えるのに飽きなくていいですね。死ぬまで考えられそうです。




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