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おかあちゃん だいじょうぶかなあ

 母との、最初と最後の記憶を思い浮かべてみました。

 最初の記憶。2歳の夏、私は足を怪我して1週間ほど病院に通院しました。車もなく、母の自転車にのって。途中の長い坂、母は汗をにじませて、歩きながら進みます。その背中に、「おかあちゃん、だいじょうぶかなあ」と思いました。

 最後の記憶。母は、介護度5の認知症でした。軽い誤嚥性肺炎で入院。夕方、お見舞いに行くと寝ていました。「だいじょうぶかなあ」と思いつつ帰宅。翌日早朝、心不全で旅立ちました。

 最初も最後も、「だいじょうぶかなあ」。親孝行 したいときには 親はなし。母の日に、思いをはせて、ありがとうです。

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