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有機トマトを栽培し、新規就農者を育成する澤村輝彦さん

熊本県宇城市で有限会社肥後あゆみの会の代表をされている澤村農園・澤村輝彦さんを訪ねたのは、2017年6月でした。


肥後あゆみの会

澤村農園と近隣農家で構成され、農産物は有機JAS認証を取得し、ビオ・マーケット、生協、卸問屋、マルタ、個人宅配、直売所などに出荷されています。また、農産物をジュース、ソース類、ドライ品、シロップに加工し販売しています。

トマトを有機農業で栽培

8、9月定植の抑制栽培は、土壌病害の出にくく比較的栽培しやすい塩田跡地で栽培し、糖度の高いフルーツトマトとして販売しています。収穫終了後、7~9月はハウスのビニールをはがし露地状態にしています。
元肥には、野草堆肥(粘土質土壌では5t/10a、砂壌土では10t/10a)とボカシ肥料(300~400kg/10a)を全面に散布し、耕耘、畝立を行います。定植前に、野草堆肥を植穴と通路に投入しています。
収穫終了後には、緑肥作物(夏:ソルゴー、冬:エンバク)を導入しています。

野草堆肥の利用で病害虫が減少

河川敷のカヤ、アシなどの野草を3年かけて熟成しています。窒素成分の少ない堆肥を施用すると作物の白根が多くなりました。また、病害虫(灰色かび病、疫病およびアブラムシ、ヨトウムシ、コナジラミ、サビダニなど)の発生も少なくなりました。

新規就農者を育成

澤村農園では、多くの研修生を受け入れ、新規就農者を育成しています。
新規就農者には就農後も経営が安定するように、生産から販売まで支援しています。
農産物を肥後あゆみの会を通して出荷できることで、新規就農者は栽培に専念でき、また共に学びあうことを通して、栽培技術の向上が図られています。

新規就農者の農業経営の安定を図るには、ここで実践されている販路の確保と栽培技術を共に学びあう環境が欠かせないと思います。


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