「多読」をしてみた

 「英語多読」という言葉があるのを知ったのは今年の夏である。
たまたま東京都からのメールで「都立高校の公開講座」というものがあることを知って、どんなことをやっているのかと調べていたら、「英語多読」という講座名があった。

 ネット検索してみると「多読」とは、「辞書を引かない」「わからない語はとばす」「つまらなかったらやめる」という原則で、語彙数(Head words)でレベル分けされた薄い本(子供向けはLeveled Readers、大人向けの場合はGraded Readersと呼ぶらしい)を読むことのようだ。
 勉強というよりは趣味の読書のような感じがして面白そうなので、地元図書館の蔵書を検索してみたら、大量の蔵書のある事が判明した。Oxford University Press やCambridge University Pressなど日本でも知られた出版社のものを始めかなりの分量の本を持っていた。1冊あたりせいぜい数千から1万words程度なので1,2時間で読了する。
 解説・紹介本には「英語で考えることができる」とか「英語力が付く」とか効果について書いてあるが、私にとっては今さら能力アップをしたところでたかが知れているので、ただ楽しければそれでよい。
 ジャンルも多彩である。オリジナルもあれば有名な著作を易しく書き直したもの、ノンフィクション(伝記、地理、歴史、事件など)からサスペンス、アクション、SF、ドラマなどそろっていることにびっくりする。
 
 個人的には、伝記、歴史、地理などは面白くなかった。ほとんどがすでに知っていることばかりなのでわざわざ英語で読む必要がないからだし、「そこまで省略するな」などいちゃもんを付けたくなるからよろしくない。それに比してオリジナルのサスペンスなどはあれこれ想像しながらワクワクして読むのが楽しい。さりげない会話のシーンなどで、「あ~、こういう場面で使うんだ」など新しい発見もある。
 論文などtechnical term を確認しながら精読するのは疲れることもあるが内容を理解できた時に楽しみを感じるように、「こういうニュアンスでやり取りしていたのか」と会話の流れが理解できることも楽しいものである。

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