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『変装かくれんぼ ハイド&シーク』の「シークレット」とフワちゃんがすごかった話

過去何度か特番で放送されているTBS『変装かくれんぼ ハイド&シーク』

3月20日放送の富士急ハイランド編のラストがすごかった話をしたいです(ネタバレするので録画している方は今すぐ引き返して!)

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『変装かくれんぼ ハイド&シーク』は、簡単に言えばフジ『逃走中』のかくれんぼ版。

プレイヤーの目的は、エリア内に潜む「変装芸能人」を全て探し出すこと。プレイヤーは背中に大きな赤いボタンを背負っていて、これを変装芸能人に押されると即脱落してしまう。

変装芸能人たちはあの手この手でエリアに潜んでいる。

今回で言えば、特殊メイクでお爺さんになった山下真司や、ツアー客の中年女性に紛れた関根勤、スケートリンクの係員になった安藤美姫らは言わば「正統派」の変装。

一方、雪だるまの人形に入って待ち伏せする小沢仁志や、眼鏡を外してカツラをかぶっただけのトレンディエンジェルたかし(全然バレない)なんかもいる。隠れ方もクオリティもさまざまだ。

彼らを探すプレイヤーは、宮川大輔や武井壮、みちょぱといった面々。隠れている芸能人はあらかじめプレイヤー達に伝えられていて、「見つけたら「見ーつけた!」と言う。かくれんぼだから。

だが今回初めて、名前を伏せた変装芸能人「THE シークレット」が1名設けられた。

これが大変なことになったのだ。

「THE シークレット」が誰で、どんな変装をしているか、プレイヤーはもちろん、番組は視聴者にも教えてくれない。

画面上では完全に黒い影となって隠されているし、音声も加工されている。男性か女性かもわからない。

その「THE シークレット」に、プレイヤーが次々倒されていくのだ。

どうやら待ち伏せタイプではなく、園内を動き回っているようなのだけど、プレイヤーたちは「THE シークレット」が近づいても全然気がつく様子がない。ボタンを押されてもキョトンとしてる。

他の変装芸能人が続々と見つかるなか、「THE シークレット」はなかなか見つからない。透明になってるの?というくらいバレてない。怖い。なんなんだ…?

制限時間残り10分を切り、最後の1人となった「THE シークレット」を探すプレイヤーたち。その姿を嘲笑うかのように、攻めに転じる「THE シークレット」の影。

カメラは「THE シークレット」の視点に切り替わる。

目の前から歩いてくるのはプレイヤーのフワちゃん。「THE シークレット」は「行ってみますか」と軽いノリでフワちゃんの正面に堂々と立つ。「あれ?」という顔をするフワちゃん。

フワちゃん「おつかれさまです。…あれ?最初からいましたっけ?

「いましたよ〜!」とシークレット。「え? ちょっと!? なに?」とパニックのフワちゃん。そして全てを理解したフワちゃんが叫ぶ。「見ーつけた!」

カメラはフワちゃん視点に切り替わった。

目の前に立っているのは、赤いボタンを背負い、プレイヤーと同じ衣装を着た峯岸みなみ

彼女が「THE シークレット」。プレイヤーに変装した変装芸能人だったのだ…!

映像は「THE シークレット」に倒されたプレイヤーたちの様子を振り返る。

峯岸みなみは「見つかりました〜?」などと他のプレイヤーに近づき、隙を見て背中に回って赤ボタンを押す。味方だと思っていたプレイヤー(的場浩司など)は、何が起こったのかわからない。

この峯岸みなみのキャスティングがめちゃめちゃ「ちょうどいい」のだ。

こうした企画に、いかにもプレイヤー側として起用されそうな人。過去回に出てたかもしれない…けど出てないかもしれない(記憶に自信がなくなった)

さらに、峯岸みなみを前にして「いましたっけ?」とは言いづらいのもポイント。

同じプレイヤーとして参加しているのに「いましたっけ?」って言うのはめちゃめちゃ失礼である。あの場にいたら(記憶にないけど参加してたんだなぁ…)と思いながら話を合わせちゃうだろう。そりゃぁ無敵である。

で、その(失礼かもしれない)を打ち破ったのがフワちゃんだった、というのも痛快だ。

相手に臆せず接することができ、もし間違っていても「そうだっけー!?」で貫けるキャラクター。仕掛けにしっかり気がつく聡明さもある。「王様ははだかだ!」と言えるのってこういう人なんだろうと思う。

番組にとっては、二度とできない大仕掛け。個人的には『くりぃむナントカ』ビンカン選手権での「国生さゆりもいた」を思い出した。

『変装かくれんぼ ハイド&シーク』、回を増すごとに進化してて面白いですよー。

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