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ノーサイドゲームに思う。共に働く人を選ぶか?自分のキャリアを選ぶか?

昔、といっても10年前。

小さな会社で働いていた時、女性の役員と同僚といつものようにマツコデラックスをテレビで見ながらランチしていた時のことだ。

「ねえ、誰と働くかと、何をするかってどっちが大事だと思う〜?」と主婦同士の会話みたいに上司が聞いてきた。

同僚はここぞとばかりに「私は絶対に誰と働くかですー!!」と言い切った。上司も「そうなのよ、絶対にそうよね!」と2人はぶんぶん首を縦に振った。

私は2人をとても好きだったし、会社も好きだった。でもどうしても「わたしも誰と働くかが大事です」と言うことができなかった。

正直なわたしはそういう時に調子を合わせることは逆に失礼に思えて、かといって「わたしは誰とだろうがやりたい仕事をしたいです」とは言えずに不器用に黙りこくっておにぎりを頬張っていた。

そんな私を察してか、なんとなくそのまま話題は変わり、午後の仕事に戻っていった。

1位 好きな人とやりたい仕事をする

4位 嫌いな人とやりたくない仕事をする

これは当たり前だ。

嫌いな人とやりたい仕事をする

好きな人とやりたくない仕事をする

問題はこの2位争いにある。

ちょっと前に、ノーサイドゲームというドラマがあった。たまたま2020年1月10日、明後日からDVD発売らしいが、回し者ではない。

この中に、浜畑、里村というどっちも好きすぎるイケメンラガーマン2人が出てくるわけだが、これがまさに誰と働くか問題だよなぁと思いながら私はAmazon primeを見ていた。やりたくない仕事って話ではないが、より自分の能力や将来を考えた時は同じ文脈になると思う。

ちなみにアストロズのエース、浜畑譲を熱演している廣瀬俊朗さんはラグビーの元日本代表。寡黙で真の強い硬派な男の存在感がものすごい。俳優デビューだそうだ。

・・・話を元に戻して、人も仕事も、どっちも譲れないに決まっているのだが、どうしてもどっちかだったらわたしはやりたい仕事をしたいしするべきだと思っていた。たとえどんな嫌な奴がそばにいようとも。

理由はシンプルだ。もっと遠くに、1人でも旅ができるようになりたいからだ。

仕事で得た経験は次につながる。好きな人は自分の外側にある。自分の中に残るものだけが私を次に連れて行ってくれるように思った。

ちなみに月日は流れ、私は自分の幅を広げたくて給与以外は(まあ給与ってかなり上位の重要要素だけど)不満がなかったその会社を辞めた。その後、好きな仕事を大嫌いなやつとしたりしながらも少しずつ前に進んできた。

嫌なことがあると、やっぱり誰と働くかが死ぬほど大事だよな、と泣きたくなる事もあった。当時の上司と同僚とはまだ何年かに一回連絡している。

岐路に立つたびに考えるが、仕事内容と一緒に働く人、究極的にどちらが自分にとって重要かいまだに答えはまだわからない。いつも私は仕事内容を選んできた。

正解はないと思うが、40代になってからも年齢を重ねるたびに仕事を選びやすく、転職しやすくなっていくのだけは事実だ。だが、愛社精神だとか絶対この人やこのチームと働きたいというような陶酔は味わったことがない。そこにいる間は全力で会社の事を考え、チームのことを考えても、次の日から会社とメンバーが変われば、次は淡々とそこに全力投球をするだけだ。

だから憧れる。この人やこのチームと心中してもいいくらい大事な仲間と働く事を。

一方で忌避する。それに目が眩んで自分のベクトルを失い、いつでも旅立てる力が弱る事を。

答えはない。いつかホイッスルが鳴り、仕事が終わったときに戦ってきた軌跡を眺めて自分がどう思うか、その日まで迷いながら歩いていく。


#大人の転職  



















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