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北陸新幹線と敦賀の発展について

 ふと思ったのだが、敦賀の今後の発展のためには、敦賀駅が北陸新幹線の終着駅であり続けることが重要なのではないか。今回の北陸新幹線敦賀延伸で「どこそれ?」と思われていた敦賀の認知度は多少高まったと思うが、敦賀以西に北陸新幹線が延伸してしまうと敦賀はただの通過駅になってしまうしそうなったらわざわざ敦賀で降りてくれる人がいるとはとても思えない(福井駅にも同様のことが言えるかもしれない)。そのためには敦賀以西の延伸をあらゆる手段で阻止しなければならない。

1.予定ルートの環境問題

 現在敦賀以西については小浜市付近を通って京都、京田辺市を経由して新大阪に至るいわゆる「小浜・京都ルート」で決定されている。このルートはその8割がトンネルになる見込みで、地下縦断に関する環境問題が懸念されている。10年にわたるであろうトンネル工事による景観の破壊(小浜・京都ルート上には国の伝建地区に指定されている「美山かやぶきの里」などがある)、河川への有害物質流入の可能性、水源の枯渇の可能性などが指摘されている。この諸問題を活性化させ、建設工事の進行を阻止すること。とくに水源の問題に関してとにかく難癖をつけて工事を遅らせることについては現静岡県知事の川勝平太氏が大いに参考になるだろう。どうせ次の選挙では落選するだろうからなんらかの形で招聘して暴れていただくといいかもしれない。

2.滋賀県における並行在来線問題の活性化

 新幹線が整備されていくたびに並行して走るJR在来線が第三セクター化されてゆく。今回の北陸新幹線敦賀延伸でも、JR北陸本線であった金沢~大聖寺間はIRいしかわ鉄道が延伸することとなり、大聖寺~敦賀間は新しくハピラインふくいが誕生した。この三セク化に関しては、料金や運行本数の増減などが変わることが多く、必ず賛否両論を巻き起こす。
 これに関しては賛成しようが反対しようが法律で決まっているのだからしようがない。「全国新幹線鉄道整備法」(昭和45年法律第71号。以下「全幹法」とする)で、北海道新幹線、東北新幹線の一部、北陸新幹線、九州新幹線(鹿児島ルートおよび長崎ルート)は「整備新幹線」として定められている。「整備新幹線区間を並行する形で運行する在来線鉄道」は「沿線全ての道府県及び市町村から同意を得た上で」「整備新幹線の開業時に経営分離される」(以上3つの「」内は国土交通省ウェブサイト)ことになっている。
 敦賀以西の北陸新幹線については、重複する並行在来線はJR湖西線となっている。小浜・京都ルートと湖西線は随分離れているようにも思えるがそうなっているのだからしかたがない。離れているので湖西線の沿線住民には北陸新幹線延伸のメリットはあまり無く、三セク化に関して沿線住民も自治体もあまりいい顔はしていないと仄聞する。ここで現地に工作員を送り込み三セク化のデメリットを訴え(「新快速なくなりますよ!」とか嘘八百でもよいのだ)滋賀県における並行在来線問題を最大限に活性化させるのだ。
 ちなみに、東海道・山陽新幹線は全幹法に定める整備新幹線ではないので、JR東海道本線、山陽本線は三セク化されずにJRのままである。

3.「米原ルート」の活性化

 すでに決定されているはずの小浜・京都ルートに不満を持ち、いまだに燻り続けている「米原ルート」支持者がいるらしい(驚いたことに石川県の加賀市長もそうらしい)。すでに東海道新幹線が通っている米原に今更つないでどうするのかと思わないでもないが、これを利用しない手はない。現地に工作員を送り込み「米原ルート」案を活性化させるのだ。ただし目的は「敦賀以西の北陸新幹線延伸阻止」であり、「米原ルート」を実現させてしまっても意味がないので注意が必要である。

 かように、北陸新幹線の敦賀以西延伸阻止に関しては手段はいくつかある。また、上記のことが仮に時間稼ぎにしかならなくても一向に構わない。稼いだ時間で敦賀駅はターミナル駅としての実力をつけ、敦賀の街の発展に寄与すればよいのだ。まぁその、米原駅のようになってしまう可能性も否めないが。

<追記>
この記事をアップした直後に、川勝知事の辞職のニュースが流れてきて驚いた。

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