もう一人の問題児宗佑

この施設に臨時雇いで来ていた宗佑(73歳、宇野宗佑総理似)コイツもとんだ問題児でした。

向谷がいる間は利用者受診は全てやっていましたが、向谷が蒸発して組合を召喚して攻撃してきて以降〝なんでも出来る〟という触れ込みで臨時雇いで来ていたのですが実際には子供のお使い以下でした。

受診も単に薬をもらうだけではありません。それならドラッグストアにどうぞ。という話です。
上手く物事を主張できない高齢者の代弁者とならねばいけないのです。

よくあるのが『この先生に診察してもらったのに施設に帰って異常がわかった。コイツはヤブ』

ですが、正確にはその先生が診察した時に異常所見は現れなかった。その後予想以上の進行の速さで症状悪化があった。
というパターンが多いのです。
だからこそこういう状況の時にこうあります。ということを伝えなければなりません。
医師は目の前にいる老人しかわかりません。どのような場所で過ごしていてどんな生活リズムか想像も出来ていません。

薬飲まない。と相談して怒られたという話もありますが、医師は各人の暮らしやADLなんか把握はしていません。だからそういう情報を知りたいと思うし、こういう環境なんです。というのは話をすべきです。そうしたら医療側も適切なアドバイスできると思うのです。

さて、閑話休題。話がズレました。

この宗佑は老人を病院に連れて行くだけ。ひどい時は老人を転倒させてきたり、薬をもらい忘れたり、営業のチラシを配ってこいと頼めば病院のトイレに流して捨てたり…こんな爺さんに月70,000円も払っているのは金のムダです。おまけに宗佑は受診介助時にわざとゆっくりして残業代をくすねていたりしていました。

さらには早朝のメシ炊きがいないから宗佑に出てきてくれと依頼したら
『ボクは介護なんてしないから』

さらには施設の車を洗車しろと指示したら
『そんなことはボクはしないから』

お前は何のために生きてるんだよ。

ある時事務局長に呼ばれ

『宗佑をクビにしろ。明日から来なくていいといえ。赤字なんだよ』

事務局長が勝手に宗佑を入れておいて都合が悪いと人に首切りをさせるなんて理不尽極まりません。結局事務局長から言ってもらうことになりました。

『宗佑さん。コイツ(私のこと)働き悪くて施設に利用者いなくて赤字なんよ。今日までね。文句あるならコイツに言って』

宗佑は恨みがましい目で私を睨みつけてきます。町で見かけたりしましたが睨みつけられるだけで完全に私は怨みを買ってしまいました。

はてはて問題児たちを切り捨てながら前に進み続けなければなりません。振り返る暇はありません

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