鎌倉の家
南の左官磨きの床
南斜面に宅地開発された敷地に建つ築46年の戸建木造住宅の改修プロジェクト。
南斜面の宅地のため南からの陽当たりの良い周辺環境となっている。この日当たりの良い南側の一面を左官磨き仕上げの土間の広縁にした。
この広縁は土の磨き仕上のため素足で過ごすことができる。土間は蓄熱性があるため、夏は日陰で昼間でも冷感があり、冬は陽が当たって夜でも暖かい床となっている。この土間の広縁は心地よい家族の居場所となっている。
改修前と後の間取り
土間磨き
広縁の土間の最後の仕上げ工事はキメの細かい布で磨く作業なのですが、これを家族皆んなで、私たち設計者も一緒になって磨きました。
それがこれから住むお家に気持ちを込めているようで、とても和やかな雰囲気でお家の完成を迎えました。
こどもたちとつくった勝手口の土間
広縁の土間の下塗りをした後、モルタルが余ったらしく、私の友人でもあった左官さんから「どこかで使わない?」という話があり、急遽勝手口の土間に使うことになりました。
ちょうど施主に子どもたちも見にきていたのですが、左官さんの粋な計らいで、子どもたちにデザインしてもらうことになりました。
子どもたちが手に持っていたビー玉を埋めるアイデアで話が盛り上がり、ビー玉の埋まった勝手口土間が出来上がりました。
セルフビルドの塗り壁
壁や天井の仕上げを何にするか、左官は素敵なのですが費用が、、コスト優先でビニルクロスにせざるを得ないということが多々あります。予算がないのでセルフビルドでという選択肢もあります。鎌倉の家では既存の柱のサンダー磨き、壁天井の漆喰塗り、広縁の土間磨きをセルフビルドで行いました。
ただし手間と時間がかかります。大事なのは手間をかけることに価値を感じることだと思います。
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