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好きな場所が無くなるかもしれないという話。

好きな場所が無くなるかもしれない、という事態に直面をしている。

『市本』という施設が在住の市にある。そこだ。

そこでは主に月毎にテーマを決めて数冊ピックアップをしたものをブースに並べている。

読書会なのどの本に関するイベントも開催していて、稀に本が関係ないイベントもある。いずれは読書会にも参加をしたいと考えていた。

そして、僕はレコードを試聴する『金曜レコード倶楽部』なるイベントに定期的に参加をしている。

金曜レコード倶楽部はその名の通り、金曜日の夜に月1回の頻度で催されている。

安永哲郎さんという方がオススメのレコードや、通販で届いたばかりのシングル盤をその場で開けて試聴会を行なったりするイベントだ。通常の館内のBGMもセレクトしているようだ。

本当に自由な催しで、安永さんの話を聞きながらゆっくりとコーヒーを飲むのも良し、目の前に並べられた本を読むのも良し、館内にはレコードの音が流れている。

そんな『金曜レコード倶楽部』を開催している市本が閉館してしまうというニュースを見た。

原因は市川市が掲げる他政策の財源確保のためとみられる。

このニュースをきっかけに知ったのだが、元々は市から委託をされた会社(?)によって運営をされているようだ。それらならば、委託された側が声を上げたところで雇い主である市川市が決定を覆す訳もなく、一市民である僕の声も届かないだろう。

たしかに、振り返ってみれば金曜レコード倶楽部の日にしか来館せず、館内での消費行動はコーヒーを飲むくらいだった。もちろん、僕1人の行動パターンなのだが仮にほとんどの人が同じでは費用対効果を生み出せず、市からは不要な施策と判断されるのも頷ける。

文化や人の交流はじっくりと時間をかけて育つ物だと僕は思っている。開館から1年半足らずで判断をするのは少し早い気もする。インスタのフォロワー数が少ないのも判断材料のひとつとなったようだが。

厳選された魅力的な本が並んでいても、隣接するJR市川駅には書店も入っているので、当然ながら本の種類は圧倒的に多い。書店としての機能は勝てない。さらに南口には市の図書館もある。

月毎に決められたテーマの本を僕は訪れるたびに出会っていた。それなのに今まで買わないでいたのは途端に後悔してきた。今度行ったらまず1冊買ってみようと思う。(レイモンド・チャンドラー 村上春樹訳の『大いなる眠り』というミステリー小説を買った)

(3月19日に続きを書いてます)

市本が閉鎖される3月末が迫っている中、決まっていることもあるようだ。
『市川文芸倶楽部』と『みんなの読書会』という2つの企画は今後も続いていくようである。

僕が参加をしている『金曜レコード倶楽部』も2月の段階で、「これからもどこかで続けられたらいいですね」という話ができていたので、3月の最終回に方向性が決められればこれからも続くかもしれない。

本に限らず、レコードに関しても自分の知らないジャンルというものは存在する。なんだってそうだ、例えばお酒だって僕はウイスキーを好んで飲んでいたが、日本酒を勧められて飲んでみると飲まず嫌いなだけで、大変美味しく飲めた。

読まず嫌い、聞かず嫌い、えーと、えーと、えーとせとらは必ずあるはずだ。つまりは人との交流が新しい文化との出会いに繋がるのだ。

最終回は3月24日の金曜日。自分がおすすめしたいレコードを持っていっていい回なので、さて何を持っていこうかな。



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