UE5でなんちゃってモーショングラフィックス を作ってみた -ぷちコン第20回振り返り 後編-

はじめに

この記事は「Unreal Engine (UE) Advent Calendar 2023 シリーズ 3」
21日目の記事です

株式会社ヒストリア様主催の第20回UE5ぷちコンに応募した作品
(なんちゃってモーショングラフィックス)の振り返り(後編)になります

(前編はこちら)

応募した作品

(ありがたいことにヒストリー賞を頂きましたー!!)

作業編

環境

・使用バージョン:UE5.1.1
・ちなみにMyNotePC
 第8世代 Intel Core i7 8550U(Kaby Lake Refresh) 1.8GHz 2.00
 GHzGeForce GTX 1050 Max-Q Design 16GB
 実装 RAM 16.0 GB
(アンリアルエンジンってお高いPC必須なんでしょ?ってひとー!
これでも動きますよー!! なお快適とは言ってない)

前提

自分はenjoyプレイヤーなので、
合言葉は「仕事じゃねぇので、細けぇことは気にすんな!」
とゆー訳で、思い付きとノリで作っていったため
(どーせ誰にもエディタ画面とか見せないし…と思ってたし)
しくじりパターンとして、
初めて動画作ろうって方は参考にしてみてください

まずは前編からのまとめ
・テーマは「コントロール」
・モーショングラフィックス作品で尺は2分ぐらい
・過去20回分のテーマを全部回収

そして、追加で以下を早々に決めました
・いい感じのBGM探し(動画の尺が確定)
・フラット(気味の)デザイン(基本は、unlitでCastShadowをoff)
 私のノートPCにも優しい処理負荷
・ライティングとかイジらない

数値はデフォルトのまま

・アセットは(極力)使用しない、モデリングもしない
・使うのはエンジンデフォルトのもの
・複雑なことはしない、シンプルに
・Chameleon Post Processに頼る笑


・Tips的な

フェードトラック
シーケンサーのフェードトラック、色変更できるのわかりづらい!

Use Quaternion Interpolation
特定の軸だけ回転させたつもりなのに、全軸でグルングルンするとき
チェックを入れると改善されるかもしれない

・丁度ゴリゴリ作ってた最中に、Xで「画は音の波形にピッタリ合わせるのではなくて2フレーム前に合わすとしっくりハマる」的なポストを見かけまして (どなたかのポストなのかは流れていってしまってわからないのですが)
「動画先行の原則」っていうみたいです。


・反省会場はコチラ

愚かポイントその1
”適当に命名した”こと
申し訳程度の接頭辞とあとは何となく命名
結果、よくわからないけど、どこかで使ってるアセットだらけです
(こ、個人の趣味プロジェクトだから…)

今見ても意味わからないですよw

愚かポイントその2
字コンテ、絵コンテ、Vコンテなど全体の構成を何となくのイメージで
”初手から、順に作りこんでいった”こと
絵なんて書けない民なもんで、コンテがないのはしょうがないにしても
まず、全体を簡単なオブジェクトなどで仮で作ってから作りこんでいく
方がよろしいか、と(ゲームでいうところのグレイボクシングですかな?)

結果、まぁ仕事じゃないし~♪ とノリで思いつくままに作った前半、
アイデアの枯渇と尺余りの恐怖からなんとなく薄く引き伸ばした中盤、
意外と尺がカツカツで、展開が急な終盤。
という三部構成になりました笑
(まぁ、ライブ感があってコレはコレでよかったかも?仕事じゃないし…)

愚かポイントその3
今回、最大の愚かな見どころ!
”めんどくさいからって、全部1つのレベルシーケンスに突っ込んだ”こと
これにより、後からの修正が困難を極めます(最初から修正する気ないけど)

ex:1 音楽が一部変わって、カットの長さなど微調整したい
ex:2 そもそもカットごとの尺のバランスがおかしいので調整したい

などなど、起こりうる様々なことへの対処が非常にめんどくさい
生産性のカケラもない地獄のシーケンサーがうまれます

外観

こちらで、言及があるようにカットごとにショットやサブシーケンスなりに
分けておけば、カットごとに修正やカット単位で移動や入れ替えなどが
比較的、容易になるはずです

今回、全体構成を決めてなかった!からの、修正が困難な作り方をした!
とコンボになった点も相乗効果で芸術点が高いですw
(途中で試しに作ったサブシーケンスが、何個か残ってるのも高ポイント)

ちなみに普通に参考にするなら、公式でサンプルプロジェクトがあるので
(UE4ですが)そちらをご覧ください

レガシーサンプルでUE5非対応だけど、こちらも

てゆーか丁度、運よくこちらの講演と資料にまとめられてます(タイムリー!)

反省会おわり


・使用したプラグイン、アセット

・Chameleon Post Process
言わずと知れた鉄板アイテム
・Art of Shader - Film And Special Effects
入れたけどほぼ使わなかった、第2回のキラキラで使用

・LowPoly Cats
こちらも第2回で使用

・Broadcast Hype Chamber Sample (放送サンプル)
マテリアルを拝借しました。全体は凄すぎてよくわからん (参考1参考2)

・Image Plate

最初にみたとき、便利!と思ったが意外と使いどころがわからない
けど、気になる機能w
ドキュメントではCineCameraアクタにアタッチしてましたが
Cameraアクタや、なんならSceneCapture2Dでも使えました。
何かに使えるかも??
今回は、背景プレートとして常にカメラに映るようにしてました


・感想戦

せっかくなので、Chameleon Post Processをoffにして
カメラの裏側を撮ってきました

ということで、各回のこだわり(という名の自己満足)をば、

・オープニング~タイトル~導入
オープニングということでコントロールシェイプを
順番(グレイマンver)に出してます
rootから始まりbody→pelvis→spine…みたいに。
こだわりというか、本当は何から手を付けていいかわからなかったので
作業の取っ掛かりとしての側面の方が大きかった
タイトルの i の点もワンポイントでrootとoffset部分にしてます
で、急に第1回が出ても趣旨が伝わらないかもと思い、導入として20から
カウントダウンの演出を入れ第1回へとつながります

・第1回
最初から表現し辛いパートで、とりあえずポスターっぽい感じにして
なんか近未来っぽくピカピカしてればいいかな?と
画面の情報量に不安があったのでブルーマン先生にご登場いただき
サイドスクローラーというお題を発見し、UFOっぽいものをいれてみました

・第2回
「光る」ってことでピカピカさせよう。ためしにArt of Shaderの
ポストプロセスマテリアルを背景メッシュに適用したらピンボケで
イイ感じになったので、採用
あと、何で猫かっていうと第2回の最優秀賞者にちなんでだったりします

・第3回
「はじける」で安易に花火をモチーフに。(あとのテーマのために残しておけば…と何度思ったことか) 
今まで水平方向の動きしかなかったので、花火で縦方向への変化を入れてみました。
ちなみに全編通して基本的には右、前、上にカメラが動いてます

・第4回
「反射」はポスターのイメージを膨らまして。
キラキラっぽいオブジェクトはもっとスケールにメリハリがほしい
後半の画面分割?エフェクトは万華鏡っぽい感じでいこうとしたけど
思ったより良くならなかったので、代わりに何となく入れた
(いま見ると、くどい気がする)

・第5回
テーマは「愛(AI)」指ハートをグレイマンにやってほしかった笑
ただそれだけ。オブジェクトに動きがないのでカットのほうで
色々と変化をつけてみました

・第6回
「フライ」がテーマ!紙飛行機は三角形を組み合わせて作成
正直、いいアイデアが出てこなかったパート

・第7回
「サプライズ」ってどーすれば…ということでポスターの画をお借りして
音楽に合わせオブジェクトが動く、「サプライズとは??」みたいなパーに

・第8回
テーマ「60秒」で時計をモチーフに。ここはわかりやすくやりやすかった!

・第9回
「ループ」は第8回の60秒で丸や円のオブジェクトを多用したので、
その連続性を考慮して円の中をループする、ループアニメーションで
テーマ回収

・第10回
これまた、つらいテーマ「ぷち」困ったはてに10というテキストを
動かして何とか茶を濁す!申し訳程度にプチトマトっぽいものを置いて
ゲームのローディング中の点々みたいなものになんないかな、と

・第11回
そろそろアイデアが枯渇してきたので、ためしに箸休め的に情報量を
減らしてみた(引き伸ばしともいう) イメージは某夢と魔法の王国に
かつてあった○っキー○ウスレビューの本編前に棒が音に合わせて
色々変形してるところ
テーマの「えん」は第10回のときのローディング中のアイデアに
引っ張られて、読み込み中の時のクルクルって円だよな、と

・第12回
テーマは「れい」ポスターから霊のキャラを拝借。丸、三角、四角で
結構それっぽく見せられるようです

・第13回
こちらのテーマは「さく」 もう何もアイデアで出てこなくなる段階で
またもポスターに寄せる采配。桜も丸(球かな?)、三角、四角で表現していて、デフォルメならプリミティブな丸、三角、四角で大体作れそう
あと、そろそろ尺を切り詰めないとやばそう

・第14回
「なつやすみ」も難読テーマでした。絞り出したのが、ポスターの中で
作りやすそうなスイカを動かして、タネマシンガン!!っていうね

・第15回
テーマは「かわる」 発想が貧弱になってて
「私たち入れ替わってるー!?」以外に何もでてこなかった
きっと彼らはMannyと入れ替わりたかっただろうに…

・第16回
「みち」もポスターから、UFOに吸い込まれるグレイマン
背景のアニメーションは放送サンプルのマテリアルをそのまんま使用

・第17回
「かいとう」といえば怪盗で、前編でも書いた通りコントロールリグの
シェイプを使った、今回の企画の出発点みたいなパートになりました。
イメージはスポットライトに追いかけられる〇パン

・第18回
テーマは「かける」でこの回からUE5ぷちコンになったのでMannyさん登場
駆けた軌跡で場面転換みたいにできたらいいかな、と

・第19回
「ロック」ってことで音楽繋がりの音符で18回からの軌跡を流れで
譜面につなげて連続性が出せたかな

・そして、20回を駆け抜け21回へJUMP!!ということでフィニッシュです


・全体的に振り返って
改めて振り返っても、特に工夫した点とかはなく気合と根性で
なんとか乗り切ったという感じです
最後にUEでモーショングラフィックスってどうなん?って疑問に
個人的な感想を。
3Dの表現やリアルタイム性はAEより有利な部分!
UEユーザーがやるには、個人的には全然アリ!!
(今回の自分みたいな失敗はあるかもですが…)
現状モーショングラフィックス制作では、AEがファーストチョイスで
3Dを取り入れる場合はC4Dが鉄板みたいなので

既にAEでモーショングラフィックス制作してる人にはオススメしないけど
project avalancheが実装されたら、AE+C4Dより良くね?ってなる可能性も
あるのではないかな、とワクワクしますね。
実装されたら、また何か作って試してみたいと思います

以上、今回の振り返りが何かの役に立てば幸いです
ありがとうございましたー

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