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幾何学模様の世界

はじめに

今回の記事の内容は、ADOLESTUDIOのPodcast番組「ADOLESTUDIOのせのびカフェ」の6/10公開分の放送の内容と連動しています。
Podcastからいらっしゃった皆様ようこそ。ほかの記事も是非読んでいってくださいね。
noteからいらっしゃった皆様こんにちは。Podcastも是非お聴きくださいね。
それではどうぞ。

本題

皆さんは次の模様、パッとイメージできますか?

市松模様
麻の葉模様
アーガイル


※答えはすぐ下にあります。考えたい人はスクロールにご注意。



それぞれ以下の通りです。


市松模様。たん〇ろう


麻の葉模様。鬼滅の誰かしらはこの服着てそう


アーガイル。セーターとか靴下のイメージ

3つの模様に共通する特徴は、タイトルの通り、幾何学模様であることです。

音声媒体で模様の話しました。ミスマッチすぎる。


幾何学模様とは、文字通り「幾何学的な模様」のことですが、そもそも幾何学とは?って話ですよね。
幾何学というのは、図形や空間の性質を解き明かす学問で、数学の中の1分野です。
つまり「幾何学的な模様」とは、法則性を感じさせるような模様ともいえます。

ただ、具体的な法則がわからなくても、規則的だなぁと感覚的に感じられることができれば幾何学模様のカテゴリーに入るようです。
モンドリアン模様とかがそれに当てはまります。

モンドリアン模様。なんかわからないけど既視感すごい。


なぜ幾何学模様に興味を持ったかというところなんですが、趣味の腕時計の話につながってきます。

ある日、中野の時計店をぶらぶら巡りながら時計にうっとりしていた時のこと。

時計の文字盤に綺麗な幾何学模様が彫られていて、すごくウットリしていたんです。(これはオタク的には日常なので、あまりお気になさらず)

たとえばブレゲ。

ブレゲはギョシェ(文字盤の彫り)が美しい時計メーカーの代表格。


またあるいはオーデマ・ピゲ。

三大ブランドの一角。波紋のような同心円状の模様がなんとも綺麗。

ウットリしている中、幾何学模様ってなんでこんなに見ていて落ち着くんだろう、ということを疑問に思って、自分なりの解釈を考えてみようと思ったのが、幾何学模様について掘り下げてみようとなったきっかけです。


その答えを求めて、1人街ブラに行ってきました。


目的地は池袋にある「自由学園明日館」


「アール・デコ」という1900年代初頭に流行した、幾何学図形を取り入れた建築や装飾の様式があるのですが、この建物はその「アール・デコ」の潮流が随所に感じられる、幾何学模様探訪の目的地にピッタリな場所だそうです。


池袋駅を降りてから、目的の明日館にたどり着くまでの街中にも、さまざまな幾何学模様を見つけることができました。

商業施設の床
歩道のタイル。ちょっとモンドリアン風。
西武グループのビルの外壁。いいデザインだこと。

写真を撮っているときあんまり人とすれ違ったか覚えてないですが、もしすれ違っていたらおそらく不思議な人と思われていたことでしょう。


そんなことはさておき目的の自由学園明日館に到着

ほんとに池袋なんですかここ。

主に窓やドアのフレームに、直線を組み合わせたシンメトリーなデザインが用いられていて、平行四辺形を感じさせる幾何学模様になっていました。
アールデコについては詳しくないですが、まぁどうやらこういうのをアールデコって言うんだろうな、というのがわかるくらいの感覚でした。

扉のデザイン。奥の赤い花が良い。
椅子の背もたれも六角形でなんかかわいかった。しかしかわいいだけでなくこれもしっかりと幾何学的なものを感じさせるコンセプトに沿っている。
壮観なのがホールの窓。ATフィールド展開と言わんばかりの、美しく、かつ何かを感じさせる幾何学模様。
腕時計の文字盤と負けず劣らずのウットリ感。よい。


池袋駅から徒歩10分圏内の立地にありながら、都会の喧騒をほとんど感じさせない空間だったので、幾何学模様がなんやねん、アールデコがなんやねんと思う人にもシンプルにおすすめできるスポットだと思いました。お近くの方は是非。


ここからは主題に戻りまして、幾何学模様に対するおリンの考えです。
落ち着きを与えるものの正体はなんなのか。考えた結果を書き連ねていきます。


キーワードはズバリ「因果」です。


たとえば、幾何学模様の一部を隠されたとしても、他の部分から法則を把握して隠された部分がどうなってるかを予想することができますよね。

一方、幾何学模様とか関係ない絵画とかの一部を隠されたとしても予想はできません。
隠されているところには何も書かれていないかもしれないし、人が書かれているかもしれない、鳥が書かれているかもしれない。


幾何学模様の一部を隠されても隠された部分の予想ができるのは模様に規則性、つまり理由があり、隠された部分にどのような模様が現れているか、つまり結果がわかるからです。おリンはここに「因果」を見出しました。

模様を数式で表せる(全部が全部そうではないが)模様だから、どこまでもその因果が続いていくことに安心感を覚えるのだと思います。


一旦理系チックな話から外れて、例えば法律とかも、因果をもとに成り立ってますよね。これをすると不都合がある、だからこれはしてはいけないこととして明文化し、ルールを破ったら相応の罰を与える、といったように。

話が少々ずれましたが、世の中の秩序というものは因果のもと成り立っている、ということが言いたかったわけです。
だから同じく因果のもと成り立っている幾何学模様に対して、なんとも言えない安心感を覚えるのではないかというのが小生の(小生とか言うな)考えでした。


また別の例え話になりますが、宇宙の果てがどうなっているか?という問題に対して円や楕円、それこそ幾何学模様を使って説明やイメージをされる方も多いのではないでしょうか。

宇宙の果てなんて誰も見たことがないんだから、そんな法則性みたいなものがある保証なんてどこにもないですよね。

なのに物理学者や天文学者はその最果てを、数式で解き明かそうと頑張っているわけです。

秩序が、因果があるはずであると、信じてやまないわけです。


また、あるいは歴史をたどっていくと、古代ギリシアの陶器に描かれた絵の背景なんかにも幾何学模様が用いられる傾向がある時代があったそうです。

宗教的な話になってしまいますが、神様のいるところ、天国みたいなところにも、私たちが安心するような秩序があるといいな、みたいな気持ちが反映されていたのだとしたら・・・

という視点で見ると歴史鑑賞の面白味も増してきますね。


最後に、幾何学模様が街の随所にデザインとして用いられている理由としては、その模様にすることが合理的であるからという理由も大きいと思います。

歩道のタイルなんかはまさにそうだと思います。歪なものや大きさの違うものの組み合わせは、生産コスト的に非合理的でしょうから。

でも、それだけでなく、この世界はすべて因果の上に成り立ってる、そうだと安心するという人々の心理が反映されているのではないかと、そんな考えになったのでした。

結論

みんなも時計、見に行こうぜ!



おわりに

今週はおリンが担当しました。

最後までお読みいただき「いや、因果はどうしたんだよ!」というツッコミになったのであれば、記事としては十分です。
どうもありがとうございます。

冒頭の通り、今回の記事と連動したPodcastを6/10(月)7時〜配信予定ですので、是非番組をフォローしてお待ちいただければと思います!

【ADOLESTUDIOとは?】
人間関係苦手、将来不安、でも野心はどこかにある…そんな思春期(Adolescent)の側面を持ちながら年齢だけを重ねた「おリン」と「生糸」がPodcast番組をお届けするスタジオ(Studio)、それがADOLESTUDIO、そういう感じです。

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次回は生糸が担当の予定です。お楽しみに…!


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