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infoboxリリース記念パーティーイベントレポート

2024年3月、WeWork KANDA SQUARE 共用スペースにて開催されたセールスリクエストナイト特別編infoboxリリース記念パーティー。本レポートでは、セールス組織のシニアマネージャーたちが登壇したトークセッションの内容や、イベントの雰囲気をお伝えします。

今回のイベントは、トークセッションと交流会の2部制で行われました。

セッションテーマは、「データドリブン営業で、トッププレイヤーに頼らない組織へ」。セールスリクエスト原さんのファシリテーションの元、採用課題やモチベーション管理、メンバーとのコミュニケーション手法といった話題について、赤裸々にトーク。来場された皆さまからの質問も交えつつ、会場は大いに盛り上がっていました。

【登壇メンバー】
株式会社DIGGLE VP of Sales
野村 幸裕 氏

株式会社セレブリックス 新規事業開発室GM / SQiL Career Agent 事業責任者
梅田 翔五 氏

Ubie株式会社 シニアエグゼクティブパートナー
河本 慎也 氏

株式会社インフォボックス 代表取締役CEO
平沼 海統 氏

株式会社セールスリクエスト 代表取締役
原 秀一 氏

トークセッション「データドリブン営業でトップ営業に頼らない組織へ」

原:
早速ですが、みなさんの簡単な自己紹介からお願いします!

野村:
DIGGLEにて、セールス組織の統括としてインサイドセールス、フィールドセールス、セールスイネーブルメント、パートナーセールスのチームを率いています。
セールステック事業や営業組織のコンサルティング事業の立ち上げといった経験もあります。今日はどうぞよろしくお願いします。

梅田:
株式会社セレブリックスの梅田です。
私は本日の登壇者のなかで一番転職回数が多く、5社目になります。過去にはダンススタジオの起業、人材系企業でマネージャー、スタートアップで営業マネージャーを経験してきました。セレブリックスでは、「営業スキルをデータで可視化して企業の採用支援をする」という事業の責任者をしております。

河本:
Ubieの河本です。私は、元々大手企業の法人営業を経て組織人事領域のコンサルティングファームでベンチャー企業に対する組織支援を経験した後にUbieには3人目セールスとして入社しました。そこから40名程度の組織の事業責任者を務めた後に、現在は別事業のアライアンス等に携わっています。

平沼:
インフォボックスの平沼と申します。
私は皆さんのように、たくさんの組織でマネジメント経験があるわけではないのですが、インフォボックスを立ち上げて5年になります。今日は、私自身も皆さんから学びつつ、交流会の場でも様々な情報交換ができればと思っておりますので、何卒よろしくお願いいたします。

原:
まず、アイスブレイクとして「営業におけるマネジメント課題、特にモチベーション問題」について話していけたらと思います。野村さん、梅田さん、河本さんは10名以上のマネジメント経験もあるので、この辺り普段からよく考えている部分かと思うのですが、皆さんどうされていますか?

野村:
DIGGLEでは、フィールドセールス、インサイドセールスともに10人弱のメンバーがいます、そのくらいの規模になってくると、モチベーションのばらつきは当然あります。
個人的に大事にしているのは、「メンバーに、マネージャーのモチベーションを押し付けない」こと。やっぱり人によってキャリアに求めているものが違うんですね。役員になりたい人もいれば、メンバーのままで現場での結果や数字を出し続けたい人もいます。だからこそ、一人ひとりに適したマネジメントを常に考えています。加えて、定量面、定性面の両面からメンバーのモチベーションを測るように意識しています。

梅田:
マネジメントをしている人の中にも、得意不得意がありますよね。私は、メンバーのモチベーションを上げたりキープするのは、比較的、得意な方だと思っています。

その理由を考えてみると、採用の際に「この会社で何をやりたいのか」という目的の部分をしっかりと目線合わせするようにしているからかなと。最初にそこを確認しているからこそ、モチベーションが下がってきたと感じる時に、「そもそも何がしたかったのか」「この会社で頑張る理由ってなんなのか?」について、1on1やフィードバック面談の場で都度擦り合わせることができます。そうやって、メンバー自身に自分のモチベーションや仕事の意義を考えてもらうことを常に意識しています。

結果として初心を思い出すことができれば一番良いですし、考えた上で「頑張る目的がもうこの会社にないかもしれない」と気づくことがあれば、シビアな話ですが、退職の選択肢もあると思います。これって、退職マネジメントとしても有効だと思うんですよね。頑張る理由がどうしてもなくなってしまったら、「互いに恨みはないけれど今はしょうがないよね」という形で、退職の選択肢をとるのも悪いことではないと思います。

河本:
採用時のすり合わせが重要という視点は、私も本当にそうだと思っています。
「採用は組織の第一ボタンである」という言葉があって。第一ボタンが掛け違うと、その後どう頑張っても、生じる歪みや違和感を完全に取り除くことはできません。だからこそ、採用は非常に重要です。加えて、定期的にエンゲージメントサーベイ等の専用ツールを使い、各メンバーのモチベーション変化をマネージャーがしっかりと把握することも必要だと思います。そこは感覚ではなく、何かしらのツールを使って定量的に評価したほうがPDCAが回しやすいと思います。

原:
続いて、会場の皆さんにいただいた質問についてディスカッションしていきましょう。

「最近インサイドセールス代行で起業しました。皆さんがその領域で改めて起業するとしたら採用・営業など何からどのように実施されますか?」

こちらについては、私から。
私は今、セールスリクエストというインサイドセールスの代行会社を経営しています。立ち上げ時の採用に関しては、営業利益は完全無視して、ものすごい優秀なプレイヤーだけを集めることに特化しました。結果的に、起業当初からスピード感を持って事業を進められたと感じます。

河本:
もう少し深く聞いてみたいです。
起業時って基本的にはずっと赤字じゃないですか?だからこそ、採用やコンテンツへのこだわりみたいなところにどこまでベッドしていいのかの判断は難しいし、どのくらいの期間でどんな強度でやれば、いつ・どんな成果が生まれるって計算しきれないと思います。そのあたりの不安はどうでしたか?

原:
実は私の場合、起業した初月から売上が150万ぐらいありました。そのため、先行きの見えなさに対する不安をあまり抱えず、強気な判断ができたのかもしれません。

私が起業しようと決意したのは、サラリーマン時代にインフルエンザで寝込んでいた時でした。熱に浮かされ朦朧とした頭で「誰をターゲットにしようか」と考えて、「営業のリソースが足りない」企業向けのサービスを作ろうと決めました。ターゲットが明確になってからは、10人以下のスタートアップ企業をとにかく調べて、TwitterのDMで社長に概要を送って、そこから6社くらいの商談機会を獲得。結果的に4社ほど受注することができました。

課題を明確に解決できるソリューションであれば、駆け出しのスタートアップでも、アウトバウンド営業でも受注できます。

ちなみに、ターゲット企業のニーズ把握やタイミングマッチに活用できるのが「infobox」でした。本日のテーマのデータ・ドリブン営業という視点からも、起業直後でアウトバウンド営業を仕掛けようと思っている企業様がいれば、「infobox」はかなり有効なサービスかと思います。

原:
続いての質問にいきましょう。

「マネジメントをされる上で、これは絶対しないと決めていることがあれば教えてください。」

それぞれ、絶対にしないと決めていることもあれば、なるべくするように心がけていることもあるかと思います。いかがでしょう?

河本:
王道ですが、相手の発言を最後まで聞かずに遮ることだけはやらないようにしています。

マネージャーとなると常に時間がないので、すぐ判断してすぐ意思決定したいとなりがちです。でも、メンバーから100%のうち60%くらいの情報提供があった時点で「つまりそれってこうだよね」と決めつけちゃうと、メンバーも「まだ伝えきれてないのにな」とモヤモヤが残りますし、振り返ると結果的に自分の意思決定も微妙だったということはよくあります。

だから、最初はまず聞く。
決め付けで判断して意思決定することは、絶対にやらないようにしています。

野村:
本当に基本的なことですが、どんな時も声を荒げることはしません。ずっと一定のテンションで喋ることを心がけています。特に怒る時や指導する時はより声のトーンに気を遣っています。加えて、フィードバックの最後には、絶対にポジティブな言葉で終わることを意識しています。

梅田:
私は、自分のミスについて、どんな小さなものも隠さないでオープンにするよう徹底しています。ミスをしたら、Slackで全メンバーにhereをつけて「今日こういうミスをしました」と投稿するんです。最近も、忙しいを言い訳に連絡が遅れてしまい、お客様からお叱りを受けまして。もちろん、そのメールのやり取りを全員が見ているわけではないので、私が黙っていれば知られることはないんですが、メンバーにはオープンにして謝っています。

マネージャー自身が「俺もこんなミスしてます」ということを発信していくことで、失敗を言いやすい雰囲気が生まれます。誠実に正直に、ミスを認めて向き合うカルチャー醸成を自分からしていきたいと思うと、先陣きってその様子を見せていくしかないなと。失敗へのスタンスや向き合い方を、自分から体現するのは大事だと思います。

原:
続いての質問に移りましょう。

「メンバーの負荷コントロールで心がけていることや、アンガーマネジメントにおける失敗経験はありますか?」

これもなかなか答えがいのある質問ではないでしょうか?

梅田:
負荷コントロールは、どの組織でも課題ですよね。
そのメンバーの業務が「代替がいるか、いないか」で、違う動きになると思います。
他のメンバーでもできる業務であれば、全体を見てリソース分散させます。でもやはり代替がきかない業務を担っている人もいますし、そういう人材を過負荷で悩ませるのは大きなリスクです。そういった場合は、お客さんに謝ってでも納期をずらしたり量を減らすことで負荷を減らします。

アンガーマネジメントの失敗経験については、めちゃくちゃあります!
昔、360度サーベイで、チームメンバーの6人中5人から、「梅田さんの機嫌が悪いときに話しかけられません」というコメントがきたことがあって。もはや過半数以上なので匿名の意味もないんですよ。本当に反省しました。それ以来、気分の波は絶対に外に出さないようにしています。

河本:
負荷コントロールについては、メンバーからヘルプが出たら、状況に応じてですが、まず抱えている業務の棚卸をしてもらいます。例えば、1ヶ月の業務の中で、全部が負荷の高いものではないですよね。俯瞰してみた時に、「あなたの工数はどういう設計なんだっけ」というところを一緒に確認します。工数実態を確認する中で、そもそも必要か否かの切り分けを一緒に考える。必要な業務は本当にそのメンバーがやるべきか否かをROI含めて確認しながら、チーム内での役割分担や業務の見直しをして適切なリソースアロケに向けていきます。

野村:
私は、河本さんと近いですね。業務の棚卸しをした上で、何か他の人にお願いできる業務を切り分けるという考え方が基本かなと思います。
つけ加えるなら、「負荷が大きいです!」ということを、言い出しやすい環境を作ることは心がけています。最近、私のマネジメント対象となる部署が急に2つ増えたんです。結果的に見るべきメンバーが10人ほど増えることになって、明らかに見切れないと感じたので、代表に「ここの部署はお願いしたいです」と伝えて自ら手放しました。そういった「素直にヘルプを求められるカルチャー」は、適切な判断をする上で必要だなと思います。

原:
次の質問にいきましょう。

「モチベーションマネジメントについて、正社員と非正社員(インターン、契約社員、業務委託など)を対象にした場合で、とる手法は変えていますか?」

梅田:
私は結構分けます。
というのも、正社員に関しては、採用時に「この会社に入って何を頑張るのか」といういわゆるパーパスの部分を一人ひとり明確にしているわけなので、そこに沿うように成長していけるよう考えます。一方、業務委託人材は成果で納品することが基本なので、モチベーションマネジメントまではあまり意識しません。

河本:
僕は梅田さんと逆で、ほとんど変えないですね。正社員、非正規、インターンの学生等も含めて同じように接しています。例え、非正規の社員であっても、チームに参画していることには変わりないので、モチベーションという観点でのマネジメントには差はつけないことが多いです。もちろん、勤怠や評価、求められる仕事のクオリティやどこまでのスキルを求めるかといった部分の区分けはしていますし、企業のフェーズにもよるのかなとは思います。

野村:
私はどちらかというと、梅田さんに近い考え方ですね。やはり正社員は育成前提で考えますが、業務委託の方は成果で評価することになるので。使う時間も明確に変えています。

平沼:
私は河本さんに近いと思います。私達は、スタートアップとして走り出したばかりのフェーズだからこそ、正規、非正規、業務委託というくくりではなく、同じ船に乗っている仲間として、全員が同じ目標に向かって進んでいきたいと思っています。だからこそ、契約形態によって対応を変えることはしていません。

弊社でいうと、月次の全社会議に、業務委託の方も参加します。会議では、現預金推移の金額まで赤裸々に公開します。全員が目線を合わせて次のマイルストーンに向かうためには、企業側の情報提示も必要不可欠ですし、それがモチベーションや組織全体の成果につながると思っています。

トークセッションは盛況のうちに終了。infoboxの説明も挟みつつ、プログラム後半の交流会へ。会場に用意された素敵な軽食とドリンクに、みなさんリラックスした様子で会話を楽しんでいました。

インフォボックスでは、今後もオンライン・オフライン問わず、定期的にイベントを開催する予定です。

イベント情報はこちらからチェック:https://product.info-box.jp/contents/


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