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次は勝利について

勝利にも色々な形がある。一番メジャーなのは勝負事で相手を負かすことだ。力で圧倒したり、知恵で出し抜いたり、点数を多く取ったりして相手との優劣をはっきりさせる。

広義には敗者のいない勝利もある。夜中にラーメンが食べたいのを我慢したときに誘惑に勝ったなどと表現するが、誘惑さんはべつに負けたと思っていない。他にも寒さや病気に勝ったりする。

それらはしばしば努力の原動力になる。勝ちたいから努力する。努力しないと勝てない。しかし、前回も書いたように僕はなるべく努力をしたくないのである。だから真っ先にこう考える。

その勝利は本当に必要なのか?

夜中のラーメンは太りやすいと言われる。誘惑に勝てなければ身体に好ましくない影響が出てしまう。だったら当然負けるわけには行かない。この場合、勝利はあくまで手段であり、本当の目的は健康を維持することだ。

スポーツなどの勝負事も普通に考えると勝ち負けが目的のように思えるが、実際は技や練度を競うことが目的なのだと思う。勝利は技術の高さや練習の成果を証明する手段と言える。

勝利によって得られるものがある。だから勝つために努力する。
しかし、その経験を繰り返すうちに勝つこと自体が目的になっていないだろうか。

つづく