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KISSの原則

バカみたいに単純にしておくべきだ」という経験則がある。元はどこかの飛行機屋さんが言い出した言葉で、原文の"Keep it simple stupid"から頭文字を取ってタイトルのような小洒落た略語になっている。

複雑な設計は修理や改良などのメンテナンスコストを増大させる。それを避けるために単純化しろと言っているのだ。当たり前のことをわざわざ言葉にしているのは、釘を刺しておかないと複雑化することがわかっているからである。

複雑化させないためには明確な意思と努力がいる。それはコストと呼ぶに相応しく、完成を目標にしているとおざなりにされやすい。実際には完成した後に運用が始まる。そもそも目的は運用だったはずだ。

この原則は汎用性が高く、そして圧倒的に正しい。現に僕はプログラミングの技術書でこの言葉を知り、ソフト屋が考えたソフト屋のための原則だとずっと思っていた。そのくらいソフトウェア開発にもマッチしていた。

日常の中にも適用できる場面はあるだろう。

たとえば僕は社会人になってから出会ったすべての人たちに対して敬語で接することにしている。年齢や性別、相手の立場や自分との関係性は一切考慮しない。バカみたいに単純だが人当たりの良い最適解だと思っている。