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SIGNALIS ほんのり考察 世界について考えてみた。

初めまして、ともひろです。
2022年の年末に出会って以来どハマりしたまじで最高のこのゲーム「SIGNALIS」。ジャンルはディストピア世界でのサバイバルホラーとされてはいるが実際にはホラー部分は香り付け程度。このゲームの本質は純愛です。純の愛、しかも百合...(  ◜ω◝  )oh
なにより謎に満ちて多くを語らないスタイルなのでふつーにプレイしてるとなんだか良く分からぬうちにエンディングの一つを迎えてしまうがそこから始まる「あれってどういう事だったんだろう?」という思いの数々。
考え出すと止まらないぜ。

この記事はオレがTwitterで日々呟いていたsignalisの世界観や設定についての仮説や妄想、その中で出会ったsignalis好きの先人の方々との気付きを纏めたものです。
わざわざこの記事を読んでくれる人はもう既にsignalisにどっぷり浸かってる人のはずなので細かい用語の解説はしません。
あとストーリーの根幹部分の謎なんかの考察はオレにはさっぱりなのでそういうのを期待した人はこちらのブログをどうぞ。↓

マグスさんは発売当初から一人でこつこつ考察されてた猛者です!


それでは始めよう!

物語の舞台となる世界の状況

まずこの物語の舞台となる世界について。
太陽系とされてはいるが各惑星の名前は現実世界の物とは異なっている。「現実と限りなく近いがあくまでも別の宇宙、世界線」というのも考えられなくはないが恐らくは我々の現実世界の未来の話であるはずだ。物語中で使われる言語、文字、特に絵画や人物名が実在の物である事から間違いないだろう。
理由は不明だが各惑星の名前は歴史のどこかの時点で改名された様だ。ではまずは物語中のそれぞれの星が何なのか考えてみよう。

太陽系

惑星の数が足りてないのは人類が居住している星のみを表示しているから

物語に登場する太陽系内の星の名前は内側からブーヤン、ヴィネタ、キーテジ、ロートフロント、ハイマート、レンの6つ。ヒントとなるのは写真の天体儀とプレイ中に手に入るポスター、タロット部屋にある夢日記。

ブーヤン
天体儀の最内で且つ「雲の上」「宙に浮かぶ皇宮」の記述から水星ではなく金星と思われる。

ヴィネタ
ポスターの海と青空、そして「人類揺籃の地」の記述から地球である事は明らか。

キーテジ
ヴィネタの外側、ポスターの絵柄や夢日記の「赤い砂漠」の記述から火星で間違いない。

さあ問題はここから。

ロートフロント

木星の衛星のどれか。たぶんエウロパ
可能性としてはガリレオ衛星と呼ばれる4つの大衛星が候補となる。夢日記の記述から内部海の存在が示唆されるがそれだけだとイオ以外のエウロパ、ガニメデ、カリストが候補に残ってしまう。
とはいえ、ポスターに描かれた木星の大きさや天体儀の「氷の衛星」の記述からエウロパと見るのが妥当だろう。ちなみに木星からの放射線がエグくて人間は一日でアウトな環境だがクリマフォーミングでなんとかしたんだろうか... 凄い。

ポスターにはロートフロントの通信施設と空に浮かぶ木星が描かれている

ハイマート

土星の衛星のどれか。たぶんタイタン
土星は衛星83個もあるんですけど... それなりの大きさから候補を絞るならやはりタイタンが筆頭だろう。
気になるのは天体儀の「ここから見える巨大ガス惑星のリングは壮観だと聞いた。」の部分。タイタンは土星のリング、E環の外側というかなり遠い距離を公転してるので果たして壮観と言える景色に見えるだろうか?と怪しんだが調べた所、視直径5.5〜5.8度(地球から見る月の11倍)とそれなりの大きさに見える様で環も入れたら確かに壮観かもしれない。問題無さそうだ。
次いでエンケラドゥスあたりも候補となるが(ここから見る土星は間違いなく壮観だろう!) 特に推す理由もないのでハイマートはタイタンと考えて問題ないと思う。ただし後述する「1サイクルの長さ」の件からミマスも捨てきれない。
とはいったものの、入植する以上はそれなりの大きさの星にするだろうからやっぱりタイタン。

レン

分かりません。まあ恐らくは冥王星
レンのタロットが死神だというのはかなり弱い理由。例え違ってもあの辺りにある準惑星のどれかだろう。まさかエリスという事は無いと思う。
シェルピンスキーの壁に漢字でと書いてある。

オイザン国家とオイザン帝国

それぞれオイザンの名を冠する。
主人公達のいるオイザン国家は過去に革命によりオイザン帝国から分離。国旗のデザインから東ドイツを源流とする社会主義国家体制である事が窺える。教育制度なども東ドイツの物を踏襲している様だ。
レプリカ技術により現在、太陽系内で帝国に優勢。

(右上は東ドイツ国旗) 国旗のシンボルのハンマーが望遠鏡に置き換わってるのは惑星開拓時代の現れだろうか?

帝国について

帝国ついては多くが不明。ブーヤンの雲上にある皇宮から各地を支配していたと思われる。オイザン国家の発言を信じるなら現在は劣勢の模様。

女帝について

作中、帝国の為政者について不可解な記述が目立ったので原文と比べて調べてみた。
本やメモに皇太后や皇后という人物が出てくるので最初は母娘なのかと思っていたが違う様だ。

ドイツ語ではgroßkaiserinとなっている

「神々の歌」で語られる生体共鳴の力でレプリカを作り出したとされる人物。日本語では皇太后と書かれているがgroßkaiserinは大女帝の意味。歴代何人かいた女帝の中でも特別、もしくは偉大な建国者を讃えて大女帝と呼んだのだろう。この語に皇太后という意味は無い。

「コウゴウノテ」で語られる皇后はköniginとなっていた。女王の意味。

戴冠、婚礼、死の順に並んでいる

女王、王妃のどちらとも取れる語だが、戴冠してからの婚礼なので原文のköniginは女王の意味だと思われる。
言葉の選び方に余り深い意味は無いのかもしれないがkaiserin(女帝)でなくkönigin(女王)なのは当時はまだ帝国ではなかったという事なのかも。
メモの通りなら自ら命を絶った様だ。生体共鳴の影響で心を病んだのか、あるいはレプリカの存在により自らの思いとは違った形で力を広げる帝国の姿を悔やんだのか。

さらにこの「コウゴウノテ」の謎解きに用いる「摂政の指輪」というアイテムがあるが、これに悩まされた。
物語に直接絡んではこないとはいえ帝国の皇位継承問題を無闇に複雑にするこの「摂政」という設定、絶対に意味があるはず!とあらゆるケースを考え抜いたがこの指輪、日本語と英語では摂政だが原文のドイツ語では「君主の指輪」となっており、ここもどうやら誤訳の様だ。

herrscherは支配者、君主を表す
アリアーネの部屋にもあった帝国の禁書

写真では分かりづらいが本のタイトルは恐らくMillennium Königinと書いてある。(あまり近づけないので画面をぐりぐり動かしながら頑張って読んだ!文字の形と字数から多分そうだと思う...)
訳すなら「千年女王」というところか?
表紙に女性の絵があることからこの人物が後の大女帝の様だ。「神々の歌」と「コウゴウノテ」にあるのは同一人物と思われる。

帝国時代から革命、現在まで。

イトウ書店で手にする禁書「神々の歌」によると帝国の大女帝(großkaiserin 日本語訳では皇太后)の生体共鳴によってレプリカは生まれたらしい。レプリカは革命前から存在していた訳だ。
以前は「オイザン国家のレプリカ第2世代開発以後にヴィネタで革命、各地へ入植」と考えてたが違った。

まず帝国で第1世代レプリカが生まれる。
予想に過ぎないがレプリカとして基礎的な部分が完成したのみで後のモデルと比べたらあまり優れた物ではなかったのではないだろうか。現に既に第6世代が生産される中、未だ第2世代のアーラが現役なのに対して第1世代の話は一切出てこない。そして少なくとも第2世代までは帝国時代に作られていたのだと思う。

「ガブリエーレ・アン。1S 56P d生まれ」

暦については後述するが「1Sを新暦元年(革命年)と仮定するならばロートフロントが開拓初期段階だったにせよ革命時には既にロートフロントへの入植が開始されてる事になる」というのが理由。
革命の中心地、と言われたくらいだからハイマートも既に入植済みだろう。
では帝国が太陽系を掌握していた中、レプリカの存在という優位もなくなぜ革命が起こせたのだろう?
現在の勢力図、レプリカの開発状況など明らかに革命政府の方が上という事を考えるとレプリカは帝国時代に帝国によって生まれた物だがその時からその技術を握っていたのは後のオイザン国家だったのでは?(あるいは中心的な技術者達を革命側に引き込んだか)
そして革命。
第2世代以降のレプリカ技術を革命側に独占された帝国の現在は独自の路線で開発をしているのか、それとも開発自体停滞して手持ちの第1、第2世代だけで戦っているのか。
そのあたりは謎。
(第1世代が不完全と想像したけどターミネーターのT-800以前のモデルの様に見た目的にもまだ人間味が薄いとかだと妄想膨らむねー🥳)

ヴィネタの戦い

ヴィネタ(地球)は既に各惑星への植民を果たした他のSF作品にある様な「地球は過去の土地」という扱いではなくsignalis作中においては未だ重要な意味を持つ惑星の様だ。
レプリカのニューラルアーカイブもヴィネタにあり、現在はオイザン国家が優位にある様な描写もある。
物語中、回想としてアリーナ・ソウ達が参加したヴィネタでの戦いの様子が見られるがこの戦いは彼女達の年齢から逆算して革命から25年後付近の時期と思われる。あるいは革命初期から延々と続いていた泥沼の戦いの1シーンだったのかもしれない。
それにしてもこの時期には最低でも第4世代まではレプリカの開発が進んでいるはずなのにゲシュタルトの歩兵師団というのは... 人の命はレプリカより軽い、という事なのかも。さすが全体主義...

そして現在はオイザン国家がハイマート、ロートフロント、レンを掌握。帝国はブーヤン、キーテジを支配下に置く中、ヴィネタで優勢のオイザン国家に対し帝国がキーテジで軌道封鎖、ヴィネタへの補給を絶っているという状況の様だ。
ただし文書やポスターから「解放」「帝国の残党」などの言葉が出てくるが全体主義国家のプロパガンダなど鵜呑みには出来ない。実際にどんな状況なのかは知る術はない。後述するペンローズ・プログラムの件からも決して戦況は優勢という訳ではないのかも?

AEON

国家労働教育省。
オイザン国家の組織ではあるが文字通りのお役所ではないだろう。労働力確保を担っている為かレプリカの製造、配備などはここが仕切っている様子。レプリカを管理しているだけあって相当に権限の強い組織と思われる。多くのレプリカがプロテクターとして武装、ゲシュタルトを監視していることから法執行機関としての側面も強そうだ。

暦について

この物語がいつ頃の話なのか、度々出てくる日付の読み取り方は?登場人物の年齢は?
この章ではロートフロントで手に入れる患者データから読み解いていこう。

患者データ 注目すべきはPKZと出生地

あれこれ数字が並んでるがまず目についたのはロズヴィータの「-6S 20P a」
-6ってなによ? 暦にマイナスって。
これはもうどう考えてもBC〜年みたいなやつでしょ。つまりここが年に相当する箇所。で、暦をある年を中心に±するって事は歴史的に重要な事があった年って事だよね。
それはもう革命以外あり得ない。という事は1Sは新暦元年という事になる。つまりこの中だとロズヴィータだけは革命前生まれなのが分かる。でもSとかPの意味は? 1Sってどのくらいの長さ?
ここで誕生日に(ロートフロント)と括弧書きしてあるのに気づいた。これはロートフロント時間(暦?)での表記だ!
それならばロートフロント(エウロパ)の自転、公転から導けるかもしれない!

公転周期について調べてたら恒星周期(S)、会合周期(P)というのを見つけた。これは関係ありそうだぞ。ちなみに計算はかなり雑だけど考えが合ってるか程度の判断にはなると思う。
ロートフロント(エウロパ)は木星の衛星、1日はヴィネタ(地球)の3.5日。公転周期(木星を一周する)も同様。...これではどうにもならない。
では木星は?
自転0.4日、公転11.86年!とても暦に使える長さじゃない。でもここで会合周期(太陽、地球、木星が並ぶ周期。時計の針をイメージして!)に注目した。
約399日。これは木星を周るエウロパから見てもほぼ一緒。地球の一年に近い。暦に使えそうだしSの説明もつく。新年には太陽と地球が並ぶ、というのは感覚的にも1年が分かり易い。
一年399日、ロートフロント時間で114日。
でも次が問題だ。エウロパから見て「ひと月」を計れるものってあるのかな?無い気がする。(詳しくないから知らないだけかも?😵) 自転と公転は同期でどっちも3.5日だし。
ここで大胆に「月」は無い、と考えてみた。114日なら月はなくても一年を表せる...気がする。実際患者データには56P、62Pという人物もいるし。むしろ「14S 52P c」とか「8S 12P b」みたいに末尾に振られたa〜dのアルファベット。11人の患者データ全員がdまでなのでe以降は無さそうなんだけど、これが結局分からなかった。何かを4つに部類、分割してる様ではあるんだけど...

ここでPKZ番号に気が付いた。
名前-出生地-数字の並び。ロートフロント出身者は生年月日の数字そのままだけどレン、キーテジなど他の地域の者は生年月日と違う数字。恐らく出生地での計算方法で日付が載ってる。
これはヴィネタ(地球)出身者のPKZと生年月日を比べることで仮説を確かめられそうだ!

ヴィネタ(地球)出身のイゾルデの560524はそのまま西暦で56年5月24日生まれ、レベッカは50年1月6日生まれという事だろう。56年というのは2156年かな。
2人の西暦の生年月日とロートフロントの生年月日を比べて計算したら、まあ雑な計算だし誤差は出たけど大体合ってた...と思う。イザはアリアーネの4つくらい歳上ってことになるかな。

物語はオイザンの革命が西暦2141年頃、ヴィネタの戦いが2166年前後、アリアーネがペンローズに志願したのが2180年前後、という事になる。

ちなみにその後、アドラーの日記において日付が数字に続いてa、b、c、d、と進んでいくのを確認。余計に訳わからなくなりました... なにか大きな勘違いがあるのかも。

56年を2256年あるいはそれ以上とせず2156年と考えたのは「電子機器やマイクロプロセッサの開発はすでに1世紀近くも停滞」との記述があるため。

現代からみても古臭い機器。1世紀どころの停滞ではなさそうだけど...

1サイクルの長さ

作中手に入れるあらゆる文書に記されているサイクル。
1サイクルってどの位なのだろう。1日の長さが違うそれぞれの星で生活するのに基準になる単位を恐らくは建国後にオイザンが決めたのだろうが唯一のヒントはこれ。

アリアーネの計算が合ってることを祈る...


ここで言う1サイクルが他の文書で度々出てくる1サイクルと同じならば1サイクル×1.0613=24時間と言うことになる。ではその1サイクルは何を基準にしたのだろう?
恐らく首都であるハイマートの1日ではないだろうか。
1サイクル=22.6時間だとすると土星の衛星の中に該当する星がある。自転周期がほぼ22.6時間の衛星ミマスだ。
ハイマートはタイタンだと考えていたがミマスなのか? でも半径198kmはあまりにも小さ過ぎるよな。

オイザン国家はどうも暦も含めてロートフロントを中心にしているらしく、ハイマート自体は政府中枢、各省庁(AEON含む)及び軍事拠点があるのみで都市として機能している訳ではなさそうな雰囲気なので(少なくともハイマート出身者は出てこない)、1サイクルの基準の為だけにミマスを使ったという事も考えられなくはないが... それは都合が良過ぎる解釈だろう。

いずれにせよ1サイクルは概ね1日と考えて問題なさそうだ。

アリアーネ・ヤンの年齢

アリアーネは18S 6P a 生まれ

幼い頃は母親とロートフロントの山奥の通信施設「ステーション6」で暮らすが、叔母の勧めでセクターCにある高校に転入する。
そこでイザ達と出会い、R-34.59cに卒業。その後兵役を経てペンローズプログラムに参加。
16歳で卒業、兵役2年、その後写真店で働きペンローズへの志願時は20歳くらいだろうか。オールトの雲到達の1500サイクルまでは冷凍睡眠していたとするならばエルスターと踊っていた頃の姿は19〜22歳くらい??

マンデルブロート工業高校

よく見ると中国語で技術学院って書いてある

マンデルブロート工業高校と訳されてるがpolytechnische oberschuleは調べたところ東ドイツの制度で「総合技術学校」と呼ぶらしい。7歳からの10学年の様なのでアリアーネの卒業年齢とも合致する。
ここは「マンデルブロート総合技術学院」って訳して欲しかったよなー。

LSTRユニットについて

さてここからは登場人物についてなど、仮説想像妄想多めでお送りします。


アリーナと一緒に写る女兵士

プレイすれば誰もが抱く疑問。「結局アリーナの隣のこの兵士は誰なの?

2ショットには部隊名と隊員の名が書き込まれている

結論から言うと「この兵士はリリス・イトウ。だがエルスターのニューラルパターン原型ではない」というのがオレの見解です。
順番に説明しますね。

まず名前。これはもう消去法。8人の隊員の中で物語に関係してそうなのはアリーナ、レベッカ、リリスしかいないから。
エルスターがこの写真を見つけたのはヤン写真店。母からの手紙にあった様にアリアーネがイトウ姉妹から借りた物だろう。思い出の様に隊員名を書き込んだ2ショットからも写真の持主である可能性大。アリーナの隣はリリス・イトウで間違いないだろう。(ちなみに左の見切れている写真がレベッカ)

では次はリリスって誰?となる。
イトウ姓である事から可能性としてはイザ達の母・姉・(父方の)叔母あたりだが、隊の仲間のレベッカがイザの6つ歳上という事を考えると撮影時に最低でもイザは10歳、恐らくは12〜16歳くらいだったと思われる。リリスが母の線は限りなく薄い。姉、叔母共に可能性はありそうだが姉の方がより自然だろうか。時期的にあの写真は戦地から実家に送られた写真ということもありうる。

問題はこの後。
普通にプレイしてれば最初は写真の兵士(リリス)をエルスターだと考えると思う。そういう風に誘導されてる。

エルスターとリリス

多分皆がそう思うであろう一番の理由はこれじゃないかな?
カットインで見られるエルスターとリリスが同じ顔同じ構図だから。でもこのゲーム、別人でも平気で同じ様な顔、同じ構図を取るよ?

アリーナとイザ

騙されちゃいけないぜ!
そもそもリリスとエルスターは全然似てない。髪の色も眼の色も違う。表情なんて全然違う。
というかレプリカとニューラルパターン原型は顔も似てるなんて誰が言った?
個人的に一番違和感を覚えたのはこのヴィネタ戦の画。

これは誰視点なのかという話

これはエルスターが偽エンドでサブリミナルの様なカットインで過去を思い出す演出なんだけど… エルスター=リリスなら

何故自分が映ってるの?

ムービーなら分かる。客観的な視点でエルスターの心情を描けるから。でもコレは一瞬のカットイン。こういう「忘れてた過去を思い出した!」みたいな演出ってのはさ、ふつう自分視点じゃない?
オレにはこれは「リリスが負傷した時一緒にいた人物」「2人の記念撮影を頼まれてカメラを手渡された人物」の視点にしか見えない。
その人物こそがエルスターのニューラルパターン原型なのでは??
じゃあそれは誰??
断言はできないがオレはレベッカの可能性を考えてる。
髪の色といい目つきの悪さといいリリスよりよっぽどエルスターと似てる。
かなり根拠の薄い妄想だけど。

レベッカとエルスターの比較。特に左の写真のレベッカは制服の色合いもエルスターを連想させる様に思える

そうなるとレベッカはアリーナの事が好きだったという事なのかも?

LSTR後期型

LSTRユニットについて。
レプリカ概要に「新しいLSTRユニットはペンローズ・プログラムから退役したユニットをベースにして生産されている」とあるが、わざわざこんな設定作ってる以上は主人公のエルスターは確実にこの後期型のはず。
でもペンローズから退役というのはどういう事だろう。

まずLSTRユニットっていつから作られたのか。
LSTRは第5世代レプリカ、第5世代自体はステーション6の回想で第5世代用の無線機が見つかる事からもアリアーネが学校に行く前(多分転入?) から生産されているのは確か。
オレはLSTR=レベッカと考えてるのでレベッカの年齢と兵役期間を少し広めに16〜22歳くらいの間と取っても10歳下のアリアーネは6〜12歳。LSTR開発までそこから数年としてもギリギリアリアーネの高校転入前にLSTRユニットが存在しててもおかしくはない。

問題は後期型だよね。
ペンローズから退役って部分がどうしても気になる。なにしろスタート地点に立つだけで4年かかるミッションだ。どう考えても時間的に無理に聞こえる。

ところが英語表記にしてみたら少し事情が変わってきたぞ。decommissioned unitとある。
retiredでなくdecommissionedで退役としている。これ「退役艦」とかで使う表現だけど普通は人には使わない。(レプリカを物扱いしてるだけかもしれないけど)
要は「もう使えないから捨てる」って意味。実際、冒頭で出会う負傷したシュタールの「廃棄されてしまうから」のセリフやファイル「既知の問題点4」でのコリブリを「即座に破棄」という箇所にこのdecommissionという単語が使われている。
という事は後期型LSTRユニットの原型になった個体は「ミッション達成→帰還」ではなく作戦参加後かなり早い段階でトラブルに遭いミッション継続不能→回収されたという事かもしれない。もしかしたら既に残骸だったという可能性もあるかも。

でもなんでわざわざそんな個体を(場合に寄っては回収してまで)使ったんだろうか。
想像でしかないが、「それしか手に入らなかった」という事なのかな?
目ぼしい個体は全てペンローズに投入してしまった後でのニューラルアーカイブ破壊とか。あやうく廃番の危機だったのかも!そこに運良く手の届く距離で事故ってくれたペンローズ船がいたので回収。
まあ想像ですけどね( -᷅ ·̫ -᷄ )

ペンローズ・プログラム

ではペンローズ・プログラムとは一体なんだったのだろう。人民海軍のペンローズ型宇宙船を使ってのゲシュタルト士官&レプリカによる探査プログラム。
どうしようもない自殺ミッション。
問題だらけ過ぎてどう考えていいかも悩む。
太陽系外、とは言っても完全に外宇宙の探査をするのではなくオールトの雲の中を探査する模様。オールトの雲は太陽系の最も外側、幅1万〜10万au(auは天文単位。太陽から地球までの距離が1au)
オールトの雲の入口と呼べなくもない場所でも太陽から1000au。最低でもここまでを1500サイクル(約4年)かけて進む。
何故こんなにも効率の悪そうなミッションを行うのか?資源の探査ならばまだ手付かずの天王星、海王星、カイパーベルトがあるのでは??

セクターCの電車内にまで貼られているポスター

これは国家プロジェクトだ。
社会主義国家による国威発揚のプロパガンダの一環に過ぎない、というのがオレの見解。
恐らくは本気でなにかを成そうとしているわけでは無いだろう。帝国との戦いが長引いている中、本来ならばやるべき事は他にある。
要は大々的に何となく凄そうなプロジェクトを立ち上げて厭戦ムードが漂い始めた人民から目を逸らそうというのだ。
ベトナム戦争とアポロ計画の様に。(まあアポロはガチだったろうけど)

冒頭の硬着陸と吹雪のシーン

吹雪はプレイヤーにシェルピンスキーと誤認させる為?

冒頭のペンローズ硬着陸から吹雪のシーン。
これ自体はアリアーネの夢世界なのは確かだけど(アリアーネの部屋とか出てくるし)、このシチュエーションそのものは一体どういう事なのかな?ってずっと思ってる。もしかしたら例の「ペンローズ退役」のエルスターの記憶なのかなあ?
硬着陸→アリアーネはエルスターを起こすことなく1人でAVAスーツ着て船外に、ってのが夢に組み込むとしても不自然過ぎる。しかもこのときのエルスター、恐らくアリアーネの事を認識出来てない。
この「硬着陸後、パートナーのゲシュタルト士官がレプリカを置いて1人で船外に出た」というのは過去のミッションで起きた出来事をなぞっているのかも。
実際にあの謎の門まで存在したかは分からないが、あれはアリアーネが見せている物でなく元からエルスターの中にあった記憶やイメージという事なのかも。正体は分からんけど!
ちなみに日本語だと「未知の惑星表面」となってはいるけどUnknown planetary surfaceなので「どこかの星の地表」「未知の天体表面」くらいの意味。惑星と断定してる訳ではない。だって未知なんだし。

根拠の薄い仮説や疑問点など

ここからは根拠は薄いがオレがこうなのかな?とかこれはどういう意味なんだろう?と感じた事を書いていきます。

ニューラルパターン原型

プレイした誰もが初見時に「...え、これコリブリじゃね?」と思ったであろう患者データのリスト。

でもよく見ると別に似てない

彼女が実際にコリブリ原型かどうかはともかくこの患者データがニューラルパターン原型の候補者リストだとプレイヤーに示唆してるのは間違いない。
で、そこにはアリアーネのデータもあり医師所見は削除済みときた!
削除済みなのは候補から外れたからなのかそれとも選ばれたからなのか。
一応、候補のままとして話を進める。
そもそもニューラルパターンの複製ってどうやるんだろうね。「あなたの脳を使いたいので協力してください。謝礼は出します」って事はないだろう。あの国家体制からして、病院の患者データを勝手にリスト化、本人には知らせずに検査と称して複製、ってとこじゃないか?一般に知られたらマズそうだし。あるいは知られても問題ない者を使うのかも。助からない患者とか。
いずれにせよアリアーネはもし自分のニューラルパターンが複製されていたとしてもその事は知らされてないのだと思う。

ファルケについて

ファルケとアリアーネ


後半のこれ。これは夢の中で2人の境が曖昧になってるって演出で、実際にそっくり!って訳では無いのかもしれないし、これを根拠にする訳でも無いが…
ファルケ=アリアーネなの?とは考えた。つまりアリアーネがファルケのニューラルパターン原型。
何故アリアーネの夢に彼女が知らないはずのシェルピンスキーや司令官しか閲覧できない書類が出てくるの?
でもファルケならば知ってる。
あれが生体共鳴にせよファルケの夢にせよ、無関係な他人なら唐突過ぎて意味不明だがもしもファルケ=アリアーネならエルスターへの干渉も理解出来る。
シェルピンスキーにいるファルケはアリアーネ原型のレプリカがエルスターに生体共鳴した状態なのでは?と考えた。
あるいはさらに妄想多めで行くと、アリアーネは実際にシェルピンスキー送りにされてたんじゃないのか?って考えも浮かぶ。
内申書からしてもアリアーネは国家から見て問題児。ペンローズ志願は却下でシェルピンスキー送りになっててもおかしくない存在。生体共鳴持ちのファルケの元に生体共鳴持ちのしかも自分のニューラルパターン原型が現れたら? いかにも問題発生しそうだ。それをきっかけにファルケは前世を思い出すかも。感染症騒ぎの原因にもなりうる。(だとしたら夢の舞台は過去のシェルピンスキー?)
その後慌ててペンローズ参加を許可したのかもしれない。
まあ、これもかなりの妄想ですけど。

つーかファルケより新型と思われるコリブリがアリアーネが写真屋に居候してた頃に街区長として存在してたんだからこの説は破綻してるんだよな...(  ´ཫ`  )
でも多少はそれっぽく聞こえるっしょ?

ファルケには他にも気になる点が。
外装の柄は「シェルピンスキーのギャスケット」と呼ばれる三角形の図柄。施設内のいたる所にロゴとして描かれているが何故ファルケにこの柄がついているのだろう。ポスターにもしっかりと描かれている事から所属を表している訳でもなさそうだ。

シェルピンスキー

S-23シェルピンスキー。
ゲームプレイを通じて段々と「あ、これ現実じゃないな?」と気付かされる場所。あの場所はアリアーネの作った夢?あるいはアリアーネ自身が見てる夢?

問題はどこまでが現実でどこからが夢(というか作られた世界)なのか。何故ならアリアーネはシェルピンスキーを知らないはずだから。
施設の構造、見つかるメモや書類。勤務してるレプリカや職員。全部が全部アリアーネの妄想だと言われたらゲーム中手に入る情報はもう全てが信用出来なくなる。

オレの見解としてはエルスターが探索してたシェルピンスキーはアリアーネの見せてる夢世界。だけどシェルピンスキー自体や施設の構造、書類、なんなら感染症騒ぎなんかも現実にあった出来事だと思ってる。(エルスターが探索してるのはあくまでもアリアーネの夢世界だけど)
そしてシェルピンスキーにはこれは恐らくは夢の中だけにあるものだろうな、という物も度々出てくる。

ペンローズ内とファルケの書斎

これはペンローズ内とファルケの寝室前の椅子&テーブルの配置。単なる偶然?

全てがアリアーネの夢なら何故ファルケに自分を投影するのか。それともやはりファルケはアリアーネなのか。

みんな大好きキャベツブリ

単なる言葉遊びだけでなく描かれているのは明らかにあの高速で頭ぶん回してる感染後のコリブリ。
船内のアリアーネがこれを知ってる=シェルピンスキーは夢、と考えられるけど逆にファルケが見た物をアリアーネも見た、と解釈は出来ないか?

(これについてはコリブリ感染の時点でファルケは昏睡状態なのでファルケは見ていないだろう、という意見をいただいた。確かに!)

ねえ、どこに浮かべる気なの?

アーラが寮で組み立ててるの、よく見たら赤い舟。なんでこんなとこで舟なんか?って思ったけどこの舟って砂浜で見たやつと同じだ... ここは明らかにアリアーネの夢の影響が強い部分。

手術室の入口とは思えない厚いセキュリティ!

ここも明らかに夢の影響。実際こんなことになってたら大変だ。
スロット5つ、記号は八卦、意味は五行と八卦ごちゃ混ぜというなかなかハイブリッドなセキュリティ!
風のLがずっと分からなかったけどもしやLUFT(空気)か? 微妙に意味違ってくるじゃん... Wが2箇所にならない為の配慮かな🤔 じゃあKってなによ。

gold

ドイツ語にしてみたらまさかの答え!
風のLはやっぱりLUFTだったけど、金のKは...
Kなんて何処にもねーじゃん!!なんなのKって!?

レプリカのIDについて

レプリカのID (認識番号?識別コード?)

IDはモデル名-施設名-個人番号となる様だ


こういうのは製造あるいは出荷時(酷い言い方!) に決まるのかと思ってたけど違うのかなあ?
頭にモデル名がくるのは共通として、例えばシェルピンスキー勤務のレプリカはS23○○。末尾の2桁が個人の番号だけど綺麗に並んでるしシェルピンスキーで付けられたコードなんだろう。
シュトルヒの初期状態への注意書きの件もあって、最初は「必要に応じて都度発注、製造。つまり移動などは無し」なのかな?と思った。
ところがセクターCの街区長(コリブリ)は移動させられてる。
移動ごとにID変わったら経歴追うの大変そうだなあ。どうなんだろう?

512について

ゲーム中不自然なまでにいたる所で登場する512。なんなんだろうね🤔
シェルピンスキーやセクターCに登場する物はアリアーネの意識に強く残ってた数字の反映と考えるとして、じゃあペンローズ-512はどう説明する? あれはアリアーネに操作できる部分ではないのだから。
エルスターのID、LSTR-512はペンローズプログラムがエルスターユニットと合わせての運用が前提の計画なので同じ番号が割り振られてても不自然ではない。船と同時に作られたのかと思ってたがアリアーネが「彼女にも居場所がなかった」的な事を言っているし上のID考察もあるのでそこは微妙かな。プログラム参加決定時に割り振られたのかもしれない。
いずれにせよアリアーネが操作できる部分ではない。


そして物語の時系列で恐らく最初の512はこれ。

人民陸軍ヴィネタ第五歩兵師団第十二分隊

この写真がアリアーネの意識に強く残っていたのか、それともゲーム的に単にプレイヤーに対する「これが全ての始まり」だという暗示に過ぎないのだろうか。


さてこれでおしまいです。最後まで読んでくださった方ありがとう!今後も気づく事があれば追加していこうと思います。
まじでsignalis最高だぜ。

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