日記(プチ語源:'Stand with Kazakhstan')

今日のプチ語源:standって起源的に分析すると、sta-が語根で、-n-が現在語幹形成接辞のうちのひとつ(サンスクリットの5, 7, 9類動詞のやつ)、-dはなんと過去形のマーカー。ちょっと語形成が違うけど、stehenの現在語幹にはnもdもないということを考えるとわかりやすい。

だからstandsなんて言った日には(歴史を考えると)語根、現在形マーカー、過去形マーカー、現在形の人称語尾、という構造になると。なんだこれは。

このsta-という語根、印欧祖語では*steh2-のゼロ階梯*sth2-に遡る。*steh2-という語根は色々な語派にあるけど、インド・イラン語派にもあって(サンスクリット√sthā、現在形tíṣṭhati)、その派生語のひとつに*-no-で派生させるものがある(サンスクリットsthā́na-、アヴェスター語stāna-「場所、状態、etc.」とか)。このイラン側のstāna-という形が巡り巡って「カザフスタン」とかいう国名にあるような-stanになると。具体的に何語を経由しているのかは調べてないので知らないけれど(どうせ中期以降のペルシア語か何か)、印欧語はこういう遠いところまで繋がるから面白い。

科学哲学ってやっぱり多少研究に興味がある人じゃないと読まないらしく、bookoffの哲学の棚とか見てみたんですけど(普段は語学と洋書くらいしか見ません)やっぱり何もありませんでした。それにしても、bookoffの哲学の棚って自己啓発みたいなのと超訳なんちゃらみたいなのが多いんですね。自己啓発ってネットで足りちゃうのであんまり紙で買ってまで...という感じです。

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