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お伽の森

彼女がまだ子どものころ 輝く瞳で世界を見渡した
けれど世界は少女を拒絶するばかり
少女は泣いた 泣いても人々は誰も気づかなかった
少女は助けを求めた 雑踏を歩き回る迷子の子どものように

少女は部屋に閉じこもり 空想の友達を絵に描いた
友達に名前をつけ 毎日彼らに話しかけた
時々彼らから返事が返ってくる気がした
幼子が神様に祈るように 少女は彼らを描き続けた

眠った少女に話しかける人がいた
母ではない 母は少女と共に眠らないから
少女は描いた友達を見た
彼らは楽しそうに少女の部屋を歩きまわっていた

友達の一人が少女の手を握った
「ここから出ていこう 私達はあなたとお伽の森へいく」
少女は喜びで涙があふれた
少女は彼らと手を取りあいお伽の森へ入った

女は語る かつて私の膝の上に彼らが顕れ
私達はこびとの様に楽しく遊び話し合った
私が夢から覚めると彼らはいなかったが
漆黒の星空に彼らが浮かんでいくのを見た と。

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