幼子

「笛吹きさん 吹いてよ 私たちの唄を」

天上から一人の幼子があらわれ 私に言った

地上の幼子を守っている天上の幼子

幼子達が唄う ひとひらの美しい唄



彼らの唄を真似して 私は喜びの唄を造る

幼子と 彼らにまといついているすべてのものが幸せになるように

天上の幼子が地上の人々にほほえむように

詩神が彼らにほほえむように



あの幻の山を越えれば 美が輝くように

雲の上を明るく照らしている 永遠の太陽のように

雲をあやつり 稲妻を炸裂させる天の魔女のように



美も 詩の歓びも そこにたどりついた人には

なぜたどりついたのか証明は出来ない

ただそこに 広大な詩の世界がある





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