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【音楽感想】双奏のフィオルヴィート

(いつもの: この記事は個人の感覚・感想で公式なものではありません)
ruhaさんがM3-2020秋に発表した「双奏のフィオルヴィート」の感想です。

ruhaさんとは?

作詞・作曲・歌唱、イラストとデザインまで一人でこなすマルチな御仁です。本当にこの人の曲も歌声も好きなので……天は二物を与える。
個人サークル「Pastel Tone Music」で主に活動し、これまでに3作品を発表したほか、他のサークル・歌手さんとの活動も時々しています。先日書きました「Lecker Doll」などもそうですね。
作っている曲はいわゆる民族音楽+造語(たぶん)であり、今回の作品も同じです。

感想

「Pastel Tone Music」から発表される作品はインスト数曲+歌が1,2曲という構成であり、今回もインスト6曲+日本語歌1曲です。
今回はruhaさんがニッケルハルパの音をふんだんに使用しているのも特徴です。ニッケルハルパはスウェーデンの民族楽器で、民族音楽風の音楽を作っている人ならだいたいこれを意識しているようです。

1. 朝靄の残響
曲名のとおり、ぼんやりとした朝靄の中を吹き渡る冷たい風のような、幻想的ながら鋭さのあるコーラスが刺激的です。

2. Theme of "Fiolvit"
オープニングらしいゆったりとしたコーラスと琴の音、そして笛の歌です。

3. 風を纏う旋律
ニッケルハルパが主旋律を担当し、比較的速い旋律が風のように駆け抜けます。

4. 穏やかな高原の空
琴、ニッケルハルパ、笛、あとはギター?で少し穏やかで暖かみのある旋律を奏でます。

5. 大いなる竜の王国
少し雰囲気を変えた、重々しい音楽です。弦楽と低めのコーラス。それと太鼓。竜とはやはり恐ろしい存在なのでしょうか?

6. 双奏のフィオル
フィオルヴィートではなくフィオルなんですよね。ruhaさんのfanboxでそれについての説明があったりはしますが……。
琴を伴奏にまずニッケルハルパが歌い、曲の後半で造語の歌が歌われます。それが「双奏」なのか、それとも片翼に過ぎないのか……。

7. 白銀の翼と共に
これが今回の日本語歌です。竜のようにゆったりと力強い羽ばたきの歌。しかし悔いと痛みを伴う哀しみの歌でもあります。
「いつまでも止まない風の中/ただ前だけ見つめて」
全トラックの中で一番の音の厚みを持って曲は締めくくられます。来た道がどれだけ苦難に満ちたものだったとしても、ここからの道は孤独ではなく、希望もあるのでしょうか。



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