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てづかおさむ

漫画を読むのが好きだ。
生まれて初めて読んだ漫画は覚えてないけど、家の本棚は漫画でいっぱいだったし、小学校3年生くらいの頃母親に「漫画喫茶に行きたい!」ってせがんでた事も覚えてる。

本を読むことがそもそも大好きだったけど、綺麗でかっこよくて、笑える漫画のキャラクター達が私の頭の中で動き回っているのはとても楽しかった。
少女漫画から少年漫画、青年漫画、勉強漫画…なんだかんだで色んな漫画を読んできたしこれからも読むと思う。

好きな漫画家さんは沢山いる。
でもその中でちょっと尖って好きなのは、手塚治虫だ。
中学生くらいに「手塚治虫マガジン」という手塚治虫の漫画ばっかり載っている雑誌を夢中で読んで、人となりまで必死に調べた作家さんだった。

多分最初に手塚治虫を知ったのは鉄腕アトムだと思う。でも、どっぷり浸かった作品は「ブラックジャック」と「七色いんこ」かなあ。

ブラックジャックは小学生の頃に読んだ気がする。
アニメでブラックジャックがやっていて、その話を叔父に話したら「その漫画、俺多分全部持ってるよ」みたいな感じになってそこから漫画を読み始めてドはまりした。

手術のシーンはグロテスクだと思ったけど、でも患者の人となりがすごく魅力的で、どんどん読み進めていたのは覚えてる。手塚治虫が医者の免許を持っていたことは後々知ったが、何も知らない子どもながら「なんかすごい詳しく書いてある」って思っていた。
人が死ぬ、苦しむ所がすごく苦手なので医者になりたいとは一切思わなかったが、どこかで私の考え方に何か影響を与えているのかなあと思ってる。

次にどっぷりした作品は「七色いんこ」。
個人的には超名作だと思っていて、お願いします全人類の皆さん読んでください。頼みます。後生です。

あらすじを書くのが得意じゃないので伝わるかすごく微妙なのだけど、七色いんこは「実際の戯曲をテーマにした話を元に変装と演技のプロフェッショナルが泥棒するほぼ1話完結型の物語」です。
…他に絶対良い表現があるんだけど、数分考えこんでこれだから、一旦これをあらすじにしましょう、ね…?

中学生の頃手塚治虫マガジンで出会って、そこから地元の図書館で単行本を発見し大喜びしながら借りた作品。

ハムレット・じゃじゃ馬ならし・ガラスの動物園…
読んだ当時は名前だけしか知らなかった作品が、手塚治虫によって現代の物語になっていく感じに夢中になった。
様々な人物の特徴を把握し、その役者になりきって舞台に立つ七色いんこの姿にあこがれた。
自分以外の何者にかになる七色いんこは物語の後半でこそ自分の本当の姿を晒し出すことになったが、私は何者かになり続けているいんこが好きだった。

大人になった今も、七色いんこを時々読み返している。
七色いんこを読んでは私もいんこになりたいと考えてしまう。
気が付いたら手塚治虫の話から七色いんこの話になってしまったけど、まあ、まあ、それもそれとしてよしと思って…

1つのイメージの何かじゃなくて、沢山のイメージを持った何かになりたいな。だから色々やっているのかもしれません。
私に出会った人たちそれぞれがそれぞれ、私に対して違う印象を持ってくれたら面白いのにな。

今日も新しい何かになりにいこう。
新しい何かになる為にはお腹がいっぱいじゃないと駄目だ。ご飯を食べに行こう。

おわり

#好きな漫画家


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