見出し画像

M-1グランプリ恐怖の裏側

知らない方もいらっしゃるといけないので一応言いますと
僕らはM1グランプリ2019決勝に出た。M1決勝に出ることは
僕の夢であり芸人人生においてベストオブ幸せランキングの1位だろう。
死ぬ前に絶対に思い出すこと間違いなしだ。それを物語ってる事実がある。

これは番組とかでも話してるが僕はM1準決勝でネタを終えた瞬間にネタを間違えずに出来た自分の思ってるとおりのウケが来た。一年間しんどかったけどこのネタに向き合ってきて良かった!あ〜ほんと良かった。という安堵感から
目から大粒の涙が出た。
もうそれは子供が泣きすぎて息が出来なくなって、ヒックヒックと言ってしまってるあれだ。当然舞台から楽屋への帰り道には、え?なんで泣いてるの?という
今から決戦に向かうM1戦士たちにそれはもう白い目で見られまくった。


ただその時の僕は周りの目を気にする余裕なんて無かった。
そして楽屋で密着のカメラマンさんにどうでしたか?と聞かれた。そしたらまた
この一年間の苦労が蘇ってきて、また大粒の涙を流した。今回は一人の男を除いては全員白い目で見ていた。

その一人の男とはEXILEの41軍こと見取り図の盛山さんだ。

盛山さんだけはすれ違うときに『泣くよな、俺も去年ネタ終わりそれくらい泣いたわ』と声をかけてくれた。そのときに他にもおった!という気持ちよりは
あ!じゃあこれM1決勝に行けるフラグやん!と思った記憶がある。

もちろんその時には言わなかったが。そしていよいよM1決勝進出者発表のとき、僕は自分のエントリーナンバーを覚えていた。それも完全にだ。なぜなら、
自分の人生で縁のある数字があると僕は思っていて、それが3と2だ。

それでエントリーナンバーは3328番。

凄くいい数字やんと日頃からずっとエントリーナンバーのシールを眺めていたので
目に脳に焼き付いていた。だから完全に覚えていた。

ただこのあとそれが仇となる事件があった。
決勝進出者の発表はニューピアホールのロビーで発表される。忘れもしないあのロビーだ。2017年ゆにばーすが呼ばれた瞬間の川瀬のよっしゃーーーー!!!!!という大きい耳を貫く声が全ての芸人にほら見ろ!と言いそうな顔が今でも脳裏に焼き付いてるあのロビーだ。
あの川瀬の雄叫びがあって悔しくて頑張りまくったのがある。だから川瀬にM1決勝いかせてもらったと言っても過言ではない。

そしていよいよM1グランプリ2019決勝進出者が発表される瞬間、
まずエントリナンバーが呼ばれる。緊張の瞬間だ。
『それでは発表します。エントリーナンバー33、、、』


うわーん。僕は泣いていた。


また大粒の涙を流していた。なぜこのタイミングなのか。それは3300番台が僕らしかいないのを事前に調べて知っていたからだ。だからコンビ名が呼ばれる前に泣いてしまった。そう。スーパー興醒めだ。最悪である。M1へ決勝への思いが強すぎた弊害だ。
長々と話したがそれくらいM1への思いがある。しかしこの時はまだ、
まさかM1決勝の舞台でたぶっちゃんがネタを飛ばすなんか知るよしもなかった。
M1グランプリ恐怖の裏側はここからだ。


ここから先は

3,130字 / 3画像

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

サポートして頂けるなら全力で感謝します!!!! でもご無理はせず。