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インド美食倶楽部#011 Pintxo(グルガオン)

                written by iyoda

オシャレレストランやバーの集まるグルガオンの代官山ことAvenue32にスペイン料理店Pintxoは位置する。

ステンドグラスを用いた外観、看板から美味しい料理を提供する気持ちが感じられる。内装も黄色を基調として、イス、テーブルナプキンや絵の中で赤色をワンポイントで差し込むオシャレさ、見逃しません。陽気な雰囲気で会話する下地を作ってくれる。

普段和食しか食べない今宵のスポンサーH氏「ぇえ〜なんやっけあのパ、パ、パなんとか、あれ頼もう。」パエリアのことですが、メイン料理なので「あとでね」と冷たく一蹴。まずはサラダとタパス頼みましょう。サラダはギリシャサラダ。トマト、ピーマンなどあっさりしている野菜の中にまったりとしたゴートチーズ。口の中に広がる野菜の水分をチーズが収縮。噛むたびに繰り返す。

続いててガーリックシュリンプ。海老が大きい!上に乗っかってるフワっとしたソースの甘みが、エビを噛んだ時にできた隙間にすぐさま軟膏のごとく埋める。5人いるがエビは4尾しかなくスポンサーHさん食べ損ねる。支払い金額が下がらないことを祈る私。

スパニッシュオムレツ。中にソーセージもありタパスの量を大きく超える。おそらく冷えても美味しいと思えるほどしっかりした味付け。卵料理はどこに国にもありつつ、フランスやアフリカの異なる食文化に挟まれた土地にあったこそ生まれたのかもしれない。

そして揚げ物シリーズ。薄く揚げるのが好きですがインドではまだ出会わず。ただ厚いわけではない。マッシュルーム、イカ、魚。いずれも衣が本体の味を消さず素材の味を活かしてる。

ようやく最後のタパス。ポークリブ。メインではありません。なぜならナイフを入れたら肉が細かく崩れ、勝手に取り分けやすい感じに!メインと呼ぶには歯ごたえがなくあっさりしてるためです。豚の角煮スペイン風のリブ版!

腹八分目のところでようやくメインへ移行。まずはパスタ!え、これがパスタ!?なんとパスタ生地をクレープのようにしてほうれん草を巻いてます。新感覚を堪能。ソースもトマトをベースとしつつ甘みのある白ソースも組み合わせ。さらに周りにある緑色のソース。ただでさえ新しいパスタの形に戸惑ってる中ソースが3種類もあり大混乱。

混乱を整理する前に新しいメイン。ノルウェーサーモンにオレンジフェンネソース。地中海の味付けがスペインサーモンに変幻させる。身も大きく5人で分けてもちょうどよし。備え付けの野菜が嬉しい。

スポンサーH氏「パなんとかはいつくるんや?」はいはい、今来ましたよ。チキンパエリア!色味がいい!ただ何故か揚げたエビも入ってる!細かいことを気にせず頬張る。野菜と肉の味がしっかりと米の中心地まで染み込んでる!さっきまでの混乱も無事に忘れ、H氏も「こ、これがパエなんとかか!?」一文字前進しつつも最後まで言えず。

大学生二人いたためかすべて完食。満腹になり流石に今日はデザート無理かなっと思ってたところデザートは別腹とのこと。チーズケーキ、チョコレートムース、、おぉ甘い。

そしてメニューに別名で書いたため危うくスルーするところでしたクリームブリュレ!カラメル部分がかなり厚く割るのに苦戦してたら一番遠いところに座ってたM氏が身を机に乗り出し1メートル上から垂直にスプーンを叩きつけカラメルを割る。「見ててイライラするわ」と言わんばかりの険しい顔も一口食べ「これ美味しい〜」と乙女に戻る。。。カラメルに味はあまり入れてない。下のプリン的なところに濃いめの味を入れてる。カラメルのザラつく歯ざわりが柔らかく甘い単調なプリン部分を複雑な食感に変える。

全体的に味付けの濃淡がはっきりしてて、単調な素材に濃いめのソース。一皿の中で濃淡をプラスマイナスゼロにするバランスの取り方が上手い。黄色を基調とした赤色のワンアクセント、店の内装が料理への布石だと気づくのに時間を要してしまった。客に迎合する作り方ではなく、シェフが自己表現してる気もする。次はスープや違うタパスも試してみたいです。Hさんご馳走様です。

Pintxo Tapas Bar - Spanish Restaurant 32 Avenue Gurgaon
23, 32nd Avenue NH8, Sector 15 Part 2, Sector 15, Gurugram, Haryana 122001
097738 54744
https://maps.app.goo.gl/szHk2e3492UzC87U8

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