【ドラマ@hulu】「ポロス〜古代インド英雄伝〜」からアレクサンドロスについて考えた
ドラマ「ポロス」を見ていると、当然ヒーロのポロスを応援したくなると思う。しかし、歴史ではポロスの名前は(おそらく)出てこないし、私もこのドラマで初めて知ったレベルである。一方で、アレクサンドロスは超有名人!だけど、キーワードとして”東方遠征”しか知らない・・・と思い立ち、簡単な本を読んでみた。とりあえず、この時代の世界史の問題は「アレクサンドロス大王」と書いときゃだいたいOKくらいにしか学生の時に勉強してなかったことを、いまさらながら後悔。
・アレクサンドロスってどんな人?
・・・というレベルの私。アジアの覇者とまでいうのであれば、そこそこ中年の脂の乗ったおじさんかと思っていたが、私と同じ年齢くらいだったことに驚き。この年で世界を手の中に収めるなんて、スゴイ。さすが、自称「アジアの王者」。
・マケドニアって昔そんなに強かったんかい!
というのも、ドラマを見てからの発見(お恥ずかしい)。いまや、「勝っても負けても、マケドニア」みたいにいじられてるのに。
という、なんとも知識のない私でも、本を読んでからドラマについて考えてみると、ドラマは、歴史上のことを結構リアルに忠実にうまいこと描いているっぽいので、より一層楽しめそうな気がした。
いままでのところで具体的な例を挙げると、
・アレクサンドロスって超絶マザコンやないかい、と思っていたが、それも当時のマケドニアの一夫多妻制から来るもので、さらに父フィリッポスは戦で不在が多かったということもあり、母子の繋がりが非常に強くなり、母からの寵愛が凄かったとのこと、納得。
・ダレイオス率いるペルシャ軍 vs アレクサンドロス王マケドニア軍が戦ったガウガメラの戦いの布陣・戦法についても、歴史で考えられている通りの描き方だったので、もう一度見直したい。
・アレクサンドロスは自称「神の子」、母オリュンポスはアレクサンドロスのことをゼウスとの子と主張するなど、結構ヤバめの母子だなと思っていたが、あながち嘘じゃなさそう。
最後に、私の中でまだすっきりしないのは、結局アレクサンドロスっていいやつ?ってところ。ドラマを見る前は、”世界を制した大王様アレクサンドロス・かっこいいすげぇヤツ!”くらいに思っていたけど、ドラマでは(インド目線なこともありなのか)結構えげつない描かれ方をしているので、現時点では無敵の残虐世界覇者のイメージを持っている。とは言え、アレクサンドロスと言えば、東西の文化の融合に貢献した、という見方もあるようなので、非常に興味深い人物だなと感じた(例:ペルシャの宮廷儀礼の導入やら、自国兵1万人をアジア人女性と結婚させた集団結婚式とか)。
最後に、どうでもいいことを一つ。
劇中のアレクサンドロスが、学研の世界の歴史の挿絵とそっくり。
<参考文献>
世界史リブレット人⑤「アレクサンドロス大王〜今に生き続ける『偉大なる王』」