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PS1 黄金の河 完全ネタバレ粗筋(前半)

PS1黄金の河(Ponniyin Selvan Part One)日本版ポスター

PS1黄金の河(Ponniyin Selvan Part One)

PSシリーズ 人物相関図

※PSシリーズパンフレットに掲載の人物相関図。無断転載、再配布はご遠慮ください。

【プロローグ】

10世紀後半、インド南部のタミル地方。その地を治めるチョーラ王朝は絶頂期を目前にしていた。しかし空には不吉な彗星が現れ、王家の成員いずれかの死が予言される。

【北方戦線】

北方のラーシュトラクータ国との戦闘。チョーラ国の皇太子アーディタ〔ヴィクラム〕は敵の王コッティガを破り降伏させるが、相手の命は取らない。戦勝に浮かれる兵士たちを尻目にアーディタは親友の騎士デーヴァン〔カールティ〕を呼び出して、使者としての任務を授ける。それは、まずチョーラ国の首都からも遠くないカダンブル城に赴き、そこで行われる会合について情報収集すること、そして首都タンジャイで重い病に伏している父のスンダラ王〔プラカーシュ・ラージ〕、古都パラヤライに住む妹の王女クンダヴァイ〔トリシャー〕にそれぞれ伝言を届けることだった。

チョーラ国皇太子アーディタ〔ヴィクラム〕とラーシュトラクータ王コッティガ

【カーヴェーリ河デルタ地帯】

北方戦線からカダンブルに向かうデーヴァン。ヴィーラナーラーヤナ・ダム湖に差し掛かったところで、ヴィシュヌ派の怪しい遊行僧ナンビ〔ジャヤラーム〕に付きまとわれる。またそこにはチョーラ国の功績ある武人にして大蔵大臣でもあるパルヴェート侯〔サラトクマール〕とその手勢の船団が到着して通り過ぎて行く。行列には女輿も含まれる。パルヴェート侯はカダンブル城で開かれる宴に向かっている。カダンブルに連れて行ってほしいとのナンビの頼みをデーヴァンは断る。ナンビは、先ほどの輿の中の女性は自分の義理の妹であり、彼女に伝言してほしいと頼む。

騎士デーヴァン〔カールティ〕と愛馬センバ

【カダンブル】

デーヴァンはカダンブルに着くが城門で阻まれる。騎馬のまま強行突破したところに、友人で城主の息子であるカンダマーランが折よくやってきたので、客人として留まることが可能になる。カンダマーランの父カダンブル侯はいい顔をしない。パルヴェート侯に挨拶するデーヴァン。

カダンブル城にはパルヴェート侯を始めとしたチョーラ国の主要な貴紳が集まっている。宴席でのデーヴァラランの舞(憑依系のダンス)の披露。ダンサーの中心にいる怪しげな男はデーヴァララン(祈祷師)としか呼ばれていない。宴がはねた後に城の広間で行われている秘密会議をこっそり覗き見るデーヴァン。出席しているのはパルヴェート侯、カダンブル侯父子、その他の貴紳たち。昼間見かけた女輿もある。城の壁に貼りついて覗き見するナンビの顔が一瞬現れる。

スンダラ王の病状の報告、長男アーディタの立太子が諸侯への相談なく行われたことへの不満、センビヤン皇太后〔ジャヤチトラ〕とクンダヴァイ王女への国王の依存などに対しての批判。年の離れた若い女性と再婚したパルヴェート侯への諸侯の嘲笑。その批判に応えるパルヴェート侯。スンダラ王の従弟にあたるマドゥランダカ王子〔ラフマーン〕を次期国王に擁すべしと主張する。パルヴェート侯の呼びかけに応じて女輿から出てきたのはマドゥランダカ王子。一同はマドゥランダカの擁立を誓う。

マドゥランダカ王子〔ラフマーン〕と諸侯

【カーヴェーリ河デルタ地帯】

翌朝、カダンブルを発ち、渡し船に乗り込むデーヴァン。同じ船にナンビもいた。ナンビはパルヴェート侯の若妻ナンディニ〔アイシュワリヤー・ラーイ・バッチャン〕と自分との関係を語る。パーンディヤ国で捨て子だった彼女をナンビの両親が拾って育てたが、その後生き別れになっているという。

ナンビと別れてポンニ河(カーヴェーリ河)沿いを行くデーヴァンは、護衛に守られ進む女輿を目にする。パルヴェート侯はどこに行くにも妻を輿に乗せて連れまわしていると蔭で笑われているが、実際はマドゥランダカ王子が中にいると、カダンブルでの目撃から彼は知っている。女々しい王子に対する反感から、行列に突っ込んでいく。しかし輿のカーテンから姿を現したのは王子ではなく、ナンディニだった。彼はナンディニに対してナンビからの伝言があると告げる。ナンディニはそれは別の場所で話すことだとして、パルヴェート家の紋章のついた指輪を彼に渡し、後日の再会を約束する。デーヴァンは首都タンジャイの城門の外に着く。そこで花売りのセンダン〔アシュウィン・カクマヌ〕と言葉を交わす。

パルヴェート侯夫人ナンディニ〔アイシュワリヤー・ラーイ・バッチャン〕

【首都タンジャイ】

ナンディニから与えられた紋章付き指輪を提示してデーヴァンはタンジャイ城内に入る。パルヴェート侯の弟で首都の治安担当長官であるカランダカ長官〔パールティバン〕は彼を見て誰何する。デーヴァンは名を名乗り、皇太子からの国王宛ての親書を携えてきたことを告げる。親書を取り上げ追い払おうとする長官に対して、デーヴァンは食い下がり、カダンブルでパルヴェート侯にまみえたことを告げる。彼はナンディニから与えられた指輪を、パルヴェート侯から貰ったと偽る。何とか国王夫妻に謁見して親書を渡すデーヴァン。親書で皇太子は国王を自分の居城のあるカーンチに招くが、それは不可能だと国王は言う。逆に皇太子がタンジャイに来ることを求める。デーヴァンは親書にないメッセージを国王に伝えようと「危険が近づいている」と口走るが、そこにカランダカ長官が入ってきてしまう。国王は長官に彼を賓客として遇するように命じる。デーヴァンはタンジャイの市内見物を所望し、長官は案内人の名目で監視の兵士をつける。

隙をみてお目付け役の兵士から逃れるデーヴァン。そうとは知らず迷い込んだパルヴェート侯邸宅前の小道で思案する彼のもとに、高い壁の上から縄梯子が下ろされる。上った先には侍女がおり、奥様がお待ちかねだと急かす。デーヴァンはナンディニの子飼いの魔術師と間違えられて邸内に招き入れられたのだ。ナンディニと再会した彼はナンビからの伝言を伝える。

そこにパルヴェート侯の帰宅を伝える侍女。ナンディニはデーヴァンが安全に城外に脱出するための手助けを約束するが、交換条件としてクンダヴァイからアーディタへの返信の内容を報告することを求める。空約束で応じるデーヴァン。城内地下通路に入るが、少し時間をおいてそこにはパルヴェート侯とナンディニ、マドゥランダカ王子、本物の魔術師ラヴィダーサン〔キショール〕もやってくる。パーンディヤ国王親衛隊の残党でチョーラ王家への復讐を誓うラヴィダーサンは、パルヴェート侯の妻としてチョーラ国に入り込んだナンディニを監視している。彼はパーンディヤ国王の遺児を森の中に匿い、王国再興を目指している。首都を脱出したデーヴァンは、センダンを伴いパラヤライを目指す。

チョーラ国王女クンダヴァイ〔トリシャー〕

【古都パラヤライ】

パラヤライの船着場。カランダカ長官のお触れを告げる役人がやってきて、スパイのデーヴァンの逮捕に協力するよう布告する。

クンダヴァイの居城。クリシュナ生誕祭にちなんで幼子クリシュナとカンサのエピソードを物語る舞踊劇が上演されている。クリシュナ役は、クンダヴァイの親友のワーナティ〔ショービタ・ドゥーリパーラ〕。カンサに扮しているのは、役者とこっそり入れ替わったデーヴァン。その後彼はクンダヴァイに単独でまみえ、タンジャイを経てパラヤライにまで来た一部始終と、王家に迫る危機のことを語る。クンダヴァイはランカ島に渡り弟王子アルンモリ〔ジェヤム・ラヴィ〕に帰国を促す親書を届けるという新たな任務を彼に与える。

カンサに扮したデーヴァン

同じパラヤライ、皇太后の居住区。皇太后は政治的野心を露わにし始めた息子のマドゥランダカ王子を諌めるが、王子は聞く耳を持たない。

【ヌランバパーディ戦線】

北方での戦闘を終えて語り合うアーディタと友人パールティバ〔ヴィクラム・プラブ〕。アーディタは彼を悩ますナンディニの思い出を語り出す。彼が少年のころのある日、パラヤライの王宮に寺の娘ナンディニがやってくる。王家の子供たちの遊び相手としてあてがわれたのだ。アーディタはナンディニを愛するようになり、彼の従軍による2年以上の別離を経てもそれは変わらなかった。大人たちは身分違いの2人を引き離し、ナンディニはどこかに連れ去られてしまう。その後チョーラとパーンディヤは開戦し、アーディタはマドゥライに攻め込み、ヴァイハイ川の岸辺の小屋に隠れていた手負いのパーンディヤ王〔ナーサル〕とそれを介抱するナンディニを見つける。小屋に踏み込んだ彼に対し、ナンディニは王の命乞いをする。怒り狂って王の首をその場で刎ねたアーディタだが、今はそのことを後悔している。失意を紛らわすため戦さを続けるアーディタ。ナンディニがパルヴェート侯夫人となったことを知ってからはタンジャイに近寄らない。

チョーラ国皇太子アーディタ〔ヴィクラム〕

後半に続く

※記事の無断転載、再配布はご遠慮ください。

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