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“脳科学”で就労を支援する「ニューロワークス」は、こうして生まれた!

 初めまして。

 インクルード公式note編集部です。

 私たちは、障害を抱えた方々の就労を支援する就労移行支援事業所「ニューロワークス」というサービスを展開しています。サービスを展開してからまだ2年ほどの若いサービスですが、これまでに50名以上の方々の就労・復職をお手伝いさせていただきました。

 今でこそ多くの方々にご利用いただいているサービスなのですが、その成り立ちは、ひとりの就労支援員のエピソードから始まります

 今回は、そんな「ニューロワークス」の立ち上げメンバーのひとりに、開設に至った経緯について伺いました!

1.「ニューロワークス」誕生のきっかけは、ある就労支援員と障害者とのエピソード

編集部(以下、「編」):ニューロワークスの立ち上げを担当されたということで、今回は、立ち上げメンバーであり、現在はインクルード株式会社の取締役である尾崎(おざき)さんにお話をうかがいたいと思います。よろしくお願いします。

尾崎(以下、「尾」):よろしくお願いします。

編:単刀直入にお伺いしますが、どのような経緯でニューロワークスを立ち上げようと考えられたのでしょうか。

尾:以前、他の就労移行支援事業所で働いていたときの話になるのですが、ある精神疾患の方の支援をさせていただいていました。その方は過去の就労経験からスキル・能力に申し分なく、人柄も魅力的な方でした。事業所でのご本人の努力が実り、無事に就労することができました。ただ、就労後は睡眠リズムの乱れから、少しずつ不調がみられるようになりました。その後も症状が安定しなかったことから、その方はやむをえず会社を退職することになってしまいました。

編:就労はできたのに、生活習慣が安定しなかったことで仕事を継続できなかったんですね。

尾:そうなんです。このときに感じたのは、「多くの就労移行支援事業所はビジネススキルを伸ばすことにフォーカスしているけれど、就労後も長く仕事を続けるために本当に必要なのは、生活習慣などの基礎をつくることではないか?」という点です。

編:たしかに、面接をクリアしても入社後に朝起きれなかったりストレス耐性がなかったり、コミュニケーションができなかったりだと、業務を続けるのが難しくなるかもしれませんね。

尾:その通りです。そんなことを考えていたときに、「ブレインフィットネス」のことを知りました。

編:偶然の出会いですね。(ちなみに、ご存知ない方にご説明いたしますと、私たちインクルードは「ニューロワークス」を開設する何年も前から、脳と身体の健康を維持する「ブレインフィットネスプログラム」の研究を行っています。脳科学者や精神科医とともに、脳の健康に関するエビデンス研究やプログラムの開発、ブレインテックのリサーチなどを通じて、自社やグループ内外の法人向けに研修やプログラムの提供を行っています。)

尾:その「ブレインフィットネス」が、就労だけでなく、職場への定着にも役立てられるのではないかと考え、インクルードに入社しました。

編:なるほど。「ブレインフィットネス」を軸にした就労移行支援事業所をつくることを目指して入社したということですね。

尾:実をいうと、もともとは就労移行支援事業所を立ち上げるという考えはありませんでした。最初は「ブレインフィットネスプログラム」を外部の機関や事業所に提供するということを考えていたのですが、実際にプログラムを提供するにしても事業所がないと説得力に欠けるのではないかと思い、事業所を立ち上げることにしました。

編:本当にゼロからのスタートだったんですね。それは大変だったのではないでしょうか。

尾:そうですね。事業所になる物件探しや人材の採用、公的機関への指定申請、プログラム作成など、準備しなければならないことがたくさんありました。12月くらいから準備をはじめたのですが、翌年の4月の開設を目指していたのでかなり大変でした。でも、オープニングスタッフの採用面接で「生活習慣の構築を通じて、定着支援の課題を解決する」というアイディアに、多くの応募者の方々に賛同いただいたことで、ますますこの事業の立ち上げを実現したいという想いが強くなっていきました。

編:多くのスタッフの想いや協力に支えられ、就労移行支援事業所「ニューロワークス」はスタートすることができたということですね! お話ありがとうございました!


2.立ち上げから2年。大きな変化もありました。

 「ニューロワークス」の開設から、早2年が経過しました。

 開設した当初と比べると、私たちの支援内容は大きく変化しました。立ち上げた当初は一人のスタッフの知見で運営されていましたが、新たに加わったスタッフが自発的に改善活動に取り組み、当初の発想を大きく超える新しいプログラムや仕組みがどんどん生まれています!

 「三人寄れば文殊の知恵」という言葉があるように、人が集まれば集まるほど、いろいろな案が生まれ、サービスはどんどん良くなります。また、スタッフ以外の利用者の方々と接することで、スタッフだけでは気づかなかったことにも多く気づくことができます。

 こうして多くの人たちの想いや声を聴くことで、今では「ブレインフィットネスプログラム」だけでなく、認知行動療法に基づくプログラム運動プログラム問題解決技能トレーニングといった新しいプログラムも次々と取り入れています。

 私たちが「声」から得られたものは、これだけではありません。

 多くの方々と関わっていく中で、障害者の自立支援復職支援における課題やニーズもどんどん明確になりました。そんなニーズに応えられたらという想いから、自立支援を行う「ニューロフィット」や、復職支援を行う「ニューロリワーク」というサービスも立ち上げました。少しずつ知名度も広がり、今では多くの方々に利用いただけるようになりました。


3.これからの進む道

 社会に参加したくても、「あと一歩が踏み出せない」という人たちが、その想いのとおりに生きていける社会を、私たちはつくっていきたいと考えています。

 誰だって、ひとつしかない人生なので、不自由なく、思い通りに生きたいですよね。そんな社会を実現するのはとても時間のかかることかもしれませんが、それでも、少しずつ実現できると信じています。


 私たちの「ニューロワークス」は開設からまだ2年程度ですが、今後も、少しでも多くの方々にご利用いただけるよう、日々努めてまいります。

 より多くの方々が活躍できる社会を実現するために、今後も全力で取り組んでいきます!

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