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Go To Travelキャンペーンから習う Go To Eat キャンペーンの成功の秘訣

2020年7月22日よりGo To Travelキャンペーンが実施されて、2ヶ月が経過されようとしています。
新型コロナウイルスの感染拡大により自粛で移動制限された影響や期待された訪日客の渡航も難しくなったこともあり、旅行業界が危機に陥っていました。その旅行需要を喚起するために国が支援する事業としてGo To Travelがスタートしました。

Go To Travelキャンペーンの内容
・割引:旅行代金の35%(上限:1人1泊あたり2万円/日帰り1人1万円)
・10月1日から15%相当の「地域共通クーポン」を発行
・期間:キャンペーン予算がなくなるまで
・申込方法:旅行会社や予約サイト、宿泊事業者から申込み

賛否の声があがったGo To Travelキャンペーン

Go To Travelキャンペーンのポイントは3つ

・国内旅行のおよそ50%を国が支援してくれる。
・1人1泊あたり2万円が給付上限(日帰りは1万円)
・連泊や利用回数の制限はなし(何度でも利用可能)

国のGo To キャンペーンの第一次補正予算で計上された事業総額は1兆6,794億円で、そのうちGo To Travelキャンペーンの予算は約1.1兆円です。これは宿泊旅行換算で約5,500万泊分の金額であり、期間はこの予算がなくなるまでとされています。
つまり、国が1.1兆円の予算で3割5分の旅行代金を支援してくれるので、約3兆円規模の旅行需要が生まれるということです。

Go To キャンペーンが実施される時期と東京都の感染者数増加のタイミングが重なり、東京都がキャンペーンの対象から除外されることで、ネガティブなイメージがつくような結果となりました。

また、キャンペーンを利用した人は、自粛疲れで普段味わえない非日常や癒しを求める傾向があり、よりお得感が強い高級宿への予約が増加しているようです。その反面、ビジネスホテルや低価格帯のホテルなどは厳しい状況が続いているとのことで、Go To キャンペーンも賛否の声が上がっています。

もともとは旅行需要を喚起するためのGo To Travelキャンペーンでしたが、議論が成功か失敗かといった方向になってしまったように感じています。大切なのはキャンペーンをどう活かすかで、活用次第では恩恵を受けることも可能だと考えてます。

実際に星野リゾートなどの恩恵を受けたところは、情報発信や三密回避の行動をいち早く取り入れ、いまではコロナ下にも関わらず稼働率も向上しています。

Go To Eatはどのようなキャンペーンなのか?

Go To Eatキャンペーンも9月中に実施されるのが決定しました。キャンペーンの趣旨は感染予防対策に取組む飲食店の需要を喚起し、食材を提供する農林水産業を支援するためにできました。

キャンペーンの内容は3つ

①地域内の登録店舗で使える25%のプレミアムを付けた食事券を発行
②オンライン予約サイトで最大1,000円分のポイントを付与する
③キャンペーン登録店舗は感染予防対策への取組みを徹底する

事業規模は約2004億円で、プレミアム付き食事健事業に767億円、オンライン飲食予約事業に767億円になります。

Go To Travelキャンペーンとの違い

Go To Travelキャンペーンでは、価格の35%の割引く直接値引きと15%相当の割引クーポンたが、Go To Eatキャンペーンは25%相当のプレミアムを付き商品券と次回の割引クーポンと直接割引ではないみたいです。
つまり、プレミアムを付き商品券は10,000円の食事券を買うと、12,500円分のサービスを受けられるということで、定食を頼むとドリンクなどがサービスになるというプレミアム特典が付くということです。このプレミアム特典をどうするかが、飲食店側の手腕が問われるようになると考えます。

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食事券販売事業者は各都道府県の商工会議所や申請や発券などの窓口となり、消費者は決定された指定の販売事業者より購入することが出来るようになります。感染者者数の比較的少ない地域から、準備出来次第9月から随時スタートするとのことです。

オンライン予約でポイントGET

オンライン飲食予約によるポイントの付与の場合は、指定のオンライン予約サイトなどから予約し、来店確認が取れた段階でポイントが付与され、次回の飲食で利用できるようになります。

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指定のオンライン飲食予約サイトは下記になります。

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オンライン飲食予約サイトでに登録していない店舗でも、このGo To Eatキャンペーンの期間は月額利用料などのき掲載料金は無料となります。ただし、送客手数料は予約サイトによって別途発生します。


Go To Eatキャンペーンを成功させるには?

Go To Eatキャンペーンを成功させるには、まずキャンペーンの概要をしっかりと理解して、素早く行動することです。ただ、受け身でキャンペーンが実施されるのを待つだけでは恩恵を受けることができません。

メリットやデメリットを考え、課題を抽出することから始めることが大切です。
まずプレミアム食事券の場合、販売窓口が地域により異なります。例えば愛知県ではファミリーマートでプレミアム食事券が購入できるそうです。飲食事業者の方は地域の販売窓口や購入条件をしっかりと確認する必要があります。現在、食事券発行事業者が決定しているのは、富山県、石川県、愛知県、三重県、徳島県、香川県、愛媛県、鹿児島県の47都道府県中8県となっています。しかし、コロナの感染者数が増えると延期される可能性があることと、地域によって事業者が決まっていない地域も多く、開始時期にばらつきがでる可能性も視野に入れて行動することが求められます。

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オンライン予約をフル活用

オンライン予約でポイントを獲得できるのは、消費者としてはメリットは大きいかもしれません。毎日ランチを利用すると500円、ディナーで1,000円分のポイントは使い方次第でとてもお得に外食が楽しめます。また、飲食店もこの時期は月額利用料が無料だったり、送客手数料も無料の予約サイトもあり、手軽に予約サイトを活用できるチャンスでもあります。


ここでポイントとなるのが、予約サイト選びです。キャンペーン期間は無料で掲載できるとしても、店舗情報やメニュー紹介など、店舗ページを作成するのもかなりのリソースが必要になります。

また、オンライン予約では多くの飲食店が掲載されて比較されるので、他店よりも魅力のある写真や情報を掲載しないと埋もれてしまう可能性もあります。
そもそも、こうした情報サイトの広告はオークション形式が多いので、広告費用を多く支払う飲食店が上位表示される仕組みが出来上がっており、予算のあるチェーン店が目立つ仕組みでもあります。
なので、安易に予約サイトに掲載するのではなく、店舗にあった予約サイトを探す必要があります。予約サイトも様々で、口コミ件数の多さを売りにする媒体や、忖度なしで評価してくれる媒体や、本当に美味しいお店しか紹介しないなど、どの予約サイトがお店と相性が良いのかを理解して、適切に掲載することが求められます。
こうした適切な予約サイトをアドバイスしてくれるサービスなどもあるので、利用するのも良いかもしれません。

そもそも新型コロナの影響で、商圏が変化しているのも飲食店に実際に立つとわかります。予約サイトは今まで立ち寄ることのなかったところの情報も手軽に入手することができたので、少し距離があっても来店してくれましたが、このコロナ下での行動範囲は狭くなっているように感じます。
コロナ影響下だからこそ、固定顧客を獲得することが大切ですが、オンライン予約で利用したお客様はGo To Eatキャンペーンのポイントを利用して、次回は違うお店に行ってしまうでしょう。

固定顧客を獲得するには、Go To Travelキャンペーン同様に、普段味わえないちょっとした贅沢をプレミアム食事券で求めることが考えられます。予約サイトの特徴をしっかりと理解することで、予約数をさらに伸ばせるかもしれません。

価格だけを訴求するよりも、価値を提案することで、ここでしか体験できないという付加価値を提供することで固定顧客を定着させます。

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Go To Travelキャンペーンから習う Go To Eat キャンペーンの成功の秘訣

Go To Travelキャンペーンで学んだことで、ひとつ言えるのは否定や批判するだけではコロナで失った損失を埋めることは難しいということです。
しっかりと現状を認識し、素早く行動することで先行者利得が得られます。まだ、飲食店で準備しているところは非常に少ないと思います。また、予約サイトでもGo To Eatキャンペーンをチャンスと捉えて、営業の求人がある企業とない企業で、温度感の違いも見受けられます。しっかりと行動することで、必ず恩恵を受けられるので、メディアの批判的な情報を鵜呑みにするのではなく、正しい情報を集めて共有し合うことでことで成功の近道となると考えます。

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