NIIGATA4⃣ 政令指定都市移行記念事業
政令指定都市移行を全国にアピールする目的で、「記念事業アイデア」の選考委員会が2006年2月1日に新潟市役所内で開催された。シティプロモーション推進の意味合いが強いこともあり、本事業に関わって欲しいと2005年秋に打診があり、事業についての意見を求められた。
当初、市民からアイデア募集するか事務局担当者は迷っていた。と言うのも、大々的に募集告知して結果として優れたアイデアが集まらなかった場合のことを懸念していた。私は、政令指定都市となることをまずは市民にアピールするためにも、市民募集にすべきではないかと私なりの意見を述べた。「やはり、そうでしょうね」と、担当者も納得して実施に踏み切った。
選考委員会は、委員長は芥川賞作家で「千の風になって」の作曲者でも知られ電通社員を続ける新井 満氏。新井氏は新潟市出身で、親しくお付き合いしている同級生の職員がいて、その方経由で就任依頼したようだ。全国に発信アピールする最適な委員長選任と思われる。副委員長が私で、委員は地元の名士4名、計6名の議論となった。新井氏には、場合によっては実施事業そのものに参画を期待しているのかと事務局担当者に質問したところ、微かな望みはあるが無理でしょうね、との返事だった。
応募総数は、265点。
委員会では、リスト化された資料をまずは目を通し、各人が推薦する事業内容をピックアップして披露、そこから議論が展開された。委員ごとに選考した事業ではあったが、不思議なことに地元の方々が選んだ事業は似かよっていて、新井さんと私が選んだ事業がほぼ同じで、まさに2分された状況だった。
全体的に新潟市の特徴ともいえる、花、食、漫画に関する提案が目立ち、多かった。議論していく中で、新潟の特徴は、「水」「コメ」「酒」「海の幸、魚」で、食としての「寿司」に集約されるのではないか。もっと食文化としての「寿司」が注目されて良いのではないか、注目されるようアピールすべきではないかという意見に集約されていった。
私が一番興味を持ち強く推した事業提案は、住所変更通知用の「PR 絵はがきを作製」だった。地味ではあるが、実務的であり、近しい県外居住者等への新しくなった住所案内は、政令指定都市への移行をアピールできる格好のアイデアではないかと思い、強く推薦した。例えば、新潟出身の方への通知、新潟と何らかのご縁があった方々への通知は、深く心に刻まれて認知促進につながり、機運を盛り上げる効果もあり、少しでも新潟の応援団になってくれるだろうネットワークづくりにつながるのではないか、目に見えない波及効果は大きいのではないかとコメントした。さらに、実務的な住所変更通知のみならず、年賀状等にも活用できるデザインにすれば、大きな広がりができると思われる。
選ばれた提案事業は、「移行前の機運醸成事業」と「移行後の記念事業」のアイデアと2つに大きく分け、計6事業となった。
「移行前の機運醸成事業」
● 新潟通ぶりを認定する観光文化検定試験制度
● 住所変更通知用のPR絵はがき作製
● オリジナル鍋創作
「移行後の記念事業」
● 江戸時代に起きた明和騒動をテーマとした市民ミュージカル
● すしキャンペーン
● マスコットキャラクター作り